過払い金請求するとカードは使えない？例外や対策も解説

「もしかしたら、借金の返済で払い過ぎた利息が戻ってくるかもしれない」

そう思って過払い金請求を検討しているものの「請求するとクレジットカードが使えなくなる」などと不安に思うことはありませんか？

たしかに過払い金請求には注意点もありますが、正しい知識を持っていれば、過剰に心配する必要はありません。

この記事では、過払い金請求とクレジットカードの関係について、わかりやすく紹介します。

なお、当事務所では過払い金に関する診断・相談を無料で承っています。過払い金請求をご検討中の方は、下記からお気軽にご連絡ください。

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過払い金がなぜ発生するのか？

過払い金とは、過去に貸金業者が利息制限法の上限金利を超えて徴収していた利息のことです。

借入金の金利は、「利息制限法」と「出資法」という2つの法律で上限が定められていますが、かつては下記のようにパーセンテージに大きな差がありました。

利息制限法と出資法で定められる上限金利のギャップは「グレーゾーン金利」と呼ばれ、多くの貸金業者がこの金利を採用していました。

その後、法改正により出資法の上限金利が利息制限法と同水準に引き下げられ、グレーゾーン金利は事実上廃止されています。

これによって、消費者は過去に払い過ぎた利息について、「過払い金返還請求」ができるようになりました。

過払い金が発生する仕組みは、下記の記事で詳しくお伝えしていますので、ご興味のある方は併せてご覧ください。

過払い金請求でクレジットカードが使えなくなる？

ここでは、過払い金請求によってクレジットカードが使えなくなるか不安な方へ向けて、下記の項目をお伝えします。

• 過払い金請求をした会社のカードは原則使えない
• 完済していれば、他社のカードには影響はなく、引き続き使える
• 過払い金請求した会社のグループ会社のカードは新規作成が難しくなる
• 過払い金請求をした会社の家族カードも使えなくなる
• 過払い金は発生していたが借金が残ってしまった時は要注意

それぞれ詳しく見ていきましょう。

過払い金請求をした会社のカードは原則使えない

過払い金請求をおこなった場合、請求先のカード会社が発行しているクレジットカードは、原則として利用できなくなります。

これは、カード会社が過払い金請求を受けた時点で、契約を解除することが多いためです。

なお、利用停止となるのは「キャッシング機能」だけではなく、「ショッピング機能」も含まれます。

また、請求したカード会社で複数のクレジットカードを所持している場合、すべてのカードが利用停止となる可能性があるのでご注意ください。

完済していれば、他社のカードには影響はなく、引き続き使える

過払い金請求をおこなうカード会社への借金をすでに完済している場合、基本的に他のカード会社が発行するクレジットカードへの影響はありません。

過払い金請求が払い過ぎた利息を取り戻す正当な権利行使であり、信用情報に登録される「事故情報」には該当しないためです。

他社のブラックリストに載ることもないので、ご安心ください。

過払い金請求した会社のグループ会社のカードは新規作成が難しくなることも

過払い金請求をおこなったカード会社と、そのグループ会社が発行するクレジットカードの新規作成が難しくなる可能性があります。

これは、グループ会社の間で顧客情報が共有されている場合があるためです。「過払い金の請求があった」という情報が共有されることで、審査において不利に扱われる可能性があります。

ただし、上記はあくまで「可能性がある」という話であり、必ずしも作成できなくなるわけではありません。

過払い金請求をした会社の家族カードも使えなくなる

クレジットカードに付帯する家族カードをお持ちの場合、本会員が過払い金請求をおこなうと、家族カードも利用できなくなることがあります。なぜなら、家族カードは「本会員の信用情報」に基づいて発行されるためです。

本会員のカードが利用停止になると、家族カードも同様に利用できなくなるのが一般的です。

以上のことから、家族カードをお持ちの場合は、過払い金請求をする前に家族にその旨を伝えることをおすすめします。

過払い金は発生していたが借金が残ってしまった時は要注意

過払い金を請求した結果、「過払い金よりも残りの借金のほうが多く、借金が完済できなかった」時は注意が必要です。

この場合、過払い金請求は「任意整理」という債務整理の一種として扱われることになります。

任意整理をおこなうと、信用情報機関に事故情報が登録され、一定期間クレジットカードの利用や新規発行、ローンの利用などが制限される可能性があります。

過払い金請求をしても使えるカードはある？

過払い金請求をおこなったクレジットカードは、原則的に使えなくなりますが、別のクレジットカードは利用できるケースも多いです。

ここでは、クレジットカードが使える具体的なケースとして、以下の2つを紹介します。

• 借金を完済したカードの過払い金請求の場合
• 過払い金請求で借金がなくなり過払い金も戻ってきた場合

それぞれ詳しく見ていきましょう。

借金を完済したカードの過払い金請求の場合

借金を完済しているクレジットカードについて過払い金請求をする場合、信用情報への影響は基本的にありません。

そのため、過払い金を請求したことが理由で、ほかのカードが利用できなくなったり、新たなローンが組めなくなったりする心配は不要です。

ただし、実際の対応はカード会社の方針によって異なります。リスクを抑えたい場合は、過払い金の専門家にお気軽にご相談ください。

過払い金請求で借金がなくなり過払い金も戻ってきた場合

過払い金を請求した結果、借金がすべてなくなり、さらに払い過ぎたお金が手元に戻ってくるケースがあります。この場合も、信用情報への影響は基本的にありません。

借金が残った状態で過払い金請求をおこなうと「任意整理」として扱われる可能性があるものの、借金がゼロになる時にはその心配がないためです。

ただし、過払い金を借金の返済にあててもなお借金が残ってしまう場合は、ブラックリストに載る可能性があります。

なお、下記の記事では、クレジットカード別に発生している「過払い金の平均額」を掲載していますので、ご興味のある方は併せてご覧ください。

過払い金請求の他のデメリットとは？

過払い金請求には「払い過ぎた利息が戻ってくる」というメリットがある一方で、次のようなデメリットも存在します。

• 請求した会社からは原則借り入れはできなくなる
• 返済中の場合は、信用情報に登録されてしまう可能性がある

それぞれについて詳しく解説します。

請求した会社からは原則借り入れはできなくなる

過払い金請求をした場合、請求先のカード会社からは、原則として再びお金を借りられなくなると考えてください。

過払い金請求をおこなったという情報が記録されるためです。その情報は社内で共有される可能性があり、その後の審査で「返済能力がない」と判断され、不利に働くことがあります。

しかし過払い金を請求した結果、借金が完済となった場合は、特に信用情報機関に事故情報（借金の未返済や延滞などの情報）が残ることはありません。この場合、別のカード会社には影響がないため、問題なく借り入れが可能です。

なお、このデメリットについては、下記の記事でもお伝えしています。より詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

返済中の場合は、信用情報に登録されてしまう可能性がある

借金を返済中に過払い金請求をおこなった場合、信用情報機関に情報が登録され、クレジットカードの利用などに影響が出る場合があります。

これは、過払い金請求の手続きが、借金の減額や免除を目的とする「任意整理」として扱われ、信用情報機関に「事故情報」として登録される場合があるためです。

事故情報が登録されると、一定期間クレジットカードの利用や新規発行、ローンの利用などが制限されることがあります。

※事故情報が登録されることを「ブラックリストに載る」と表現することがあります。

ただし、過払い金請求によって借金が完済できた場合は、事故情報は登録されません。

過払い金請求とブラックリストの関係については、下記の記事で詳しくお伝えしていますので、ご興味がある方は併せてご覧ください。

過払い金請求する時のポイントは？

ここでは、過払い金請求を成功させるポイントを、次の2つの観点でお伝えします。

• 過払い金請求を自分でするには？
• 過払い金請求をする際はぜひ中央事務所へご相談ください

それぞれ詳しく見ていきましょう。

過払い金請求を自分でするには？

過払い金請求は、ご自身で手続きすることも可能です。自分でおこなう場合、「弁護士や司法書士への依頼費用を抑えられる」というメリットがあります。

一方で、過払い金の計算やカード会社との交渉などをすべて自分でおこなう必要があるため、「非常に時間と手間がかかる」ことが難点です。

例えば、取引履歴や請求書を用意したり、電話で何度も交渉したりする必要があります。電話のやり取りや自宅へ届く書類などから、借金や過払い金があることを家族にも知られてしまうかもしれません。場合によっては、裁判所を通じた法的手続きが必要となる可能性もあります。

また、専門家に依頼した場合と比べて、回収できる過払い金の額が少なくなるリスクも伴います。

過払い金請求をする際はぜひ中央事務所へご相談ください

過払い金請求を専門家に依頼することで、自分でおこなう場合と比べて、回収できる過払い金の額が増える可能性があります。

また、煩雑な手続きやカード会社との交渉をすべて任せられるため、時間や手間も大幅に削減されます。

中央事務所では、過払い金請求に関する診断・相談を無料で承っておりますので、過払い金でお悩みの際はお気軽にご相談ください。