債務整理後は携帯(スマホ)を分割購入できない？契約の審査に通るケースは？

携帯電話の分割購入は、割賦販売です。

割賦販売を行う事業者は信用情報を参照し、支払い能力の有無を確認しなければなりません。

分割払いを利用しようとする方が、信用情報に事故情報が登録されている間は割賦販売を利用することはできないこととなります。債務整理（借金整理）をすると、信用情報に事故情報を登録されてしまい、いわゆる「ブラックリスト入り」してしまうことから、携帯電話の分割購入は原則としてできません。

信用情報は、割賦販売の時には事業者により必ず参照されますが、各信用情報の情報は、どの機関の会員でも参照できる仕組みとなっています。CIC（株式会社シー・アイ・シー）、JICC（株式会社日本信用情報機構）、 KSC（全銀協個人信用情報センター）の情報は割賦販売業者に共有されるのです。

こうした信用情報の仕組みのため、ブラックリスト入りすると携帯電話の分割購入はどの業者であっても原則使えなくなってしまいます。

ところで、携帯電話を分割購入する場合、一般的には電話本体の契約と回線の契約の二本立てで行います。

本体は、割賦販売契約であることから信用情報の照会を行うため、ブラックリスト入りしてしまうと契約できません。

一方、回線は利用料金の延滞がない限り契約することができます。

したがって、分割払いを利用できなくても、キャリアと回線利用の契約をすることは可能です。

ただし、債務整理（借金整理）を個人再生・破産により行う場合、すべての借金が手続きの対象になることから、手続きの開始後回線は強制解約される可能性が高いと考えられます。

また、「債権者平等の原則」により携帯電話キャリアのみの弁済を行うと、個人再生や破産手続きに支障が出る場合もあります。

そこで、個人再生・破産手続きの開始前に、手続きを依頼した事務所に相談をしておき、回線の利用継続を可能にする方法を検討することがおすすめです。

利用料金のみ継続して支払うことにより回線を継続して利用できる可能性があります。

債務整理（借金整理）を行ったため、最新の携帯電話の機種を使えないのは不便に思えるかもしれません。

しかし、回線の契約があれば、分割払いは別の契約であることから、いくつか考えられる対処法はあります。

分割払いで本体を購入できない時には、次のような方法で対応してみましょう。

ご自身の債務整理（借金整理）に、ご家族は影響されません。

そのため、ご自身で分割払いができない場合、家族の名義で本体を購入してもらうことができます。また、回線はご自身のものを使うことが可能です。

携帯キャリア経由で申込み、本体を分割払いで購入する方法と、家電量販店などで本体のみ分割払いし、機種変更手数料のみキャリアに支払う方法があります。

いずれの方法でもご家族の名義での購入は可能です。

回線は延滞がない限り債務整理（借金整理）には影響されません。

そこで、機種についてはお金を貯めておいて一括で購入すると、ご自身の回線で、新しい携帯電話を利用することができます。

一括購入できる機種・キャリアには制限があることも考えられるので、キャリア経由の場合には一括購入が可能か、確認をする必要があります。

少しやりくりを工夫して一括で購入することができれば、毎月携帯キャリアに支払う額は少なくなりますので、お金をどれくらいの期間貯めたらよいか検討してみてください。

中古品を購入することも、分割払いが利用できない場合には有効です。

最近では、メーカーが中古品を新品とさほど変わらない品質にできるよう整備し、売り出すようなものもみられます。しかも、価格は新品よりも大幅に低く設定されています。

新品の場合、高額の携帯電話を一括で支払うことが難しいことも多いですが、中古なら少しやりくりをしたら手が届くことも考えられます。

中古品を活用すると、分割払いが使えない不便さを補うことができることもあるので、検討してみましょう。

債務整理（借金整理）後でも、携帯電話の分割払いが認められたという話を耳にすることがあります。実際に分割払いが認められるケースはありますが、分割払いを認められるには条件があるとされています。

どのような条件を満たせばよいのか、また借金整理後の分割払いの申し込みの際に注意しておくべき点はあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。

分割払いは割賦販売法で、信用情報を照会せずに購入を認めることができる例外があります。「少額店頭販売品」の場合、通常割賦販売に必要とされる信用情報の照会をしなくても分割払いでの購入が認められるのです。

少額店頭販売品とは、店頭販売等であって、比較的少額（10万円以下）の生活に必要な耐久消費財（家電、携帯電話など）の商品のことをいいます。

信用情報の照会には、支払い能力がない人に過剰に貸し付けてしまうことによる弊害から消費者を保護する目的があります。

しかし、「少額店頭販売品」の購入の場合、過剰貸し付けの弊害が少ないこと、消費者の利便性も重要であることから、信用情報の照会をせずに、簡単な審査で分割払いでの購入が認められるのです。

少額店頭販売品の場合信用情報の照会はしなくてよいですが、全く審査がないわけではなく、料金の延滞についてはチェックされます。10万円未満の携帯電話も、回線料金の延滞があると分割払いはできません。

回線料金の延滞があると、そもそも回線が使えません。回線業者間で共有されている延滞・滞納者リストがあるため、回線契約ができなくなるのです。

回線契約とセットで販売されている携帯電話の場合、延滞・滞納を解消しないと、分割払いもできないのです。

10万円未満の機種を選んだ・回線に延滞はない、という条件がそろっても、債務整理（借金整理）後に必ず分割契約ができるとは限らない点は注意しておきましょう。

もともと、分割契約を拒んでも罰則があるわけでなく、契約にはほかにも条件を付けることが可能です。そのため、少額店頭販売の条件を満たしたとしても必ず分割契約をしなければならない義務は携帯キャリアにありません。

そのため、他の理由で分割払いの申し込みを断られてしまう可能性があります。

借金整理の後の申込で分割払いが認められるかどうかはキャリアや機種によりばらつきもあるとされていますので、割賦販売法の例外の条件を満たしている場合でも、過剰に期待しないことが賢明です。

携帯電話の契約に影響する「ブラックリスト」と呼ばれるものは、大きく分けて２種類あります。

携帯キャリア間で共有している回線料金延滞情報等のブラックリスト、そして金融機関で利用されている、機種の分割契約に影響する金融機関のブラックリストです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

携帯・スマホの通信回線業者と契約をした場合、料金に延滞・滞納があると、TCA（一般社団法人 電気通信事業者協会）とTELESA（一般社団法人テレコムサービス協会）と呼ばれる機関に情報が登録されます。

情報が登録されると、延滞しているキャリアだけでなく、他のキャリアにもTCAやTELESAに登録された情報が共有される仕組みとなっています。

その結果、分割払いの契約ができないだけでなく、回線契約全般がどのキャリアでも難しくなってしまいますので注意しておきましょう。

これに対して、端末料金だけを滞納している場合は、CICやJICC・KSCといった信用情報機関に登録され、金融機関の「ブラックリスト」入りします。

金融機関のブラックリストは、CIC・JICC・KSCと呼ばれる機関への延滞・事故情報登録のことです。

これらの機関への情報登録があると、支払能力がないとされてしまい、分割払い契約ができなくなります。

端末料金を滞納している場合は、CICやJICC・KSCといった信用情報機関に登録され、金融機関の「ブラックリスト」入りします。

また、登録済みのどの割賦販売業者・金融機関にも、上記の機関の情報はいずれも共有されてしまいます。

そのため、携帯電話の分割払い契約ができなくなるだけでなく、クレジットカードの利用や、新しくお借り入れをする場合にも、ブラックリストは参照されてしまいます。

債務整理（借金整理）の中でも、任意整理や個人再生の場合、返済は長期にわたって続くこと、そのため計画的にお金を使うことが必要です。

一方で、携帯電話の通話料金・スマホ本体の料金はかさみがちな傾向にあります。

借金の整理をした方にはお金を計画的に使うことが苦手な方も少なくないこと、返済のためのやりくりを上手に行う必要があることから、借金整理後には、特に次のような点に気を付けて携帯電話を利用しましょう。

分割払いが使えたとしても、支払いを延滞してしまうと事故情報が信用情報に登録され、さらにブラックリスト期間が延びる可能性があります。月々の機種料金の支払いの延滞は絶対しないように気を付けておきましょう。

なお、回線利用料金の延滞はブラックリスト情報には影響はしませんが、回線の契約がどのキャリアでも難しくなってしまう可能性もあること、また分割払いの申込みの条件となることはご説明したとおりです。利用料金も延滞しないようにしておきましょう。

債務整理（借金整理）後はブラックリスト入りしてしまうので、クレジットカードが使えなくなります。

そこで、その他の支払い方法を指定して携帯電話を使う必要があります。

銀行からの自動引き落としを設定しておくことや、オンラインバンキング払い・コンビニなどで支払を行う請求書払いなどの方法があります。

クレジットカードの引き落としができないために、延滞してしまわないよう、早めに支払方法を切り替えておきましょう。

債務整理（借金整理）の後、返済がある場合は特に月々の支払いがあるので、携帯電話も使いすぎに注意しましょう。

通話プランで節約することはもちろんのこと、債務整理後は格安SIMをできるだけ利用することや、アプリの月々の料金を抑えるため、定期的にアプリの見直しをして、多くのアプリを有料で使わないようにするなど、節約を習慣化してみましょう。

また、債務整理の後、やりくりで不安な点がある場合には、債務整理を依頼した事務所があれば事務所に相談することや、やりくりの相談先になってくれそうな事務所を探しておくこともおすすめです。

債務整理を専門に扱い、実績が豊富な司法書士事務所・弁護士事務所であれば、お金のやりくりについても相談に乗ってくれます。初回の相談は無料としている事務所もありますので、一人で悩みを抱えずぜひ相談してみましょう。

借金の返済に悩まれたときは、借金の専門家の力を借りるのが早期解決の近道です。

中央事務所では、債務整理の知識と実績が豊富な専門家が、あなたのお悩みをしっかりとお聞きします。

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