過払い金の請求では、過去の借金の記録などの書類が必要になります。
自身ですべてそろえるのは、古い借金の場合など、難しいこともあるでしょう。
一方、司法書士事務所や、弁護士事務所に相談して手続きを進めると請求に必要な書類が揃えられます。
相談に必要な書類だけ、自身で準備することだけで、依頼して手続きを進めることが可能なのです。
そこで、相談の際に準備しておくことが必要な書類や、過払い金の請求に必要な書類や準備の進め方について詳しく見ていきましょう。
事務所への相談から始めると準備はかんたんに
過払い金の請求は、自身でも行うことが可能です。
しかし、多くの方が過払い金の請求手続きを事務所に相談し、依頼しています。
事務所へ相談すると、必要なものをどうやってそろえるのか、自身でうまく準備が進められない場合でも解決の方法について相談に乗ってくれます。
また、過払い金の請求手続きの代行を依頼すると、必要な書類の準備や、手続きのほとんどを代行してくれるので、よりスムーズに進めることができます。
過払い金の請求を相談する時点で必要なもの
過払い金の実績が豊富な事務所なら無料相談を提供していることが、多いです。
また、Webや電話で簡易な無料診断も受けられます。
無料診断で、過払い金が取り戻せる可能性があることがわかったら、予約をして下記でご紹介する持ち物を準備して、相談してみましょう。
ところで、過払い金を返してもらえる条件は、次の①②に当てはまることです。
無料診断では、大まかにこれらの条件に当てはまっているか、確認をします。
その後さらに相談で返金の請求を進めるかどうか、また、過払い金をどのように請求するかについて検討します。
① グレーゾーン金利がお借り入れに適用された場合
利息制限法の改正があった2010年6月18日までは、利息制限法の上限の利息と、出資法の上限の利息の間の利息が借金に適用されることがありました。
この利息を「グレーゾーン金利」と呼んでいます。
グレーゾーン金利は現在では違法な利息とされ、支払いすぎとなった利息は「過払い金」として返金してもらえます。
- 利息制限法・・・利息の上限は、年15〜20%
- 出資法 ・・・利息の上限は、年29.2%
② 消滅時効となっていない場合
消滅時効にかかると、過払い金を取り戻すことはできなくなります。
最終返済日から10年または5年で消滅時効となります。
- 借金をしていた人が過払い金を返してもらえる権利を行使できる時から10年が経過したとき(民法166条2項)
- 返してもらえることを知ったときから5年が経過したとき(民法166条1項)
本人確認書類と印鑑
相談の時に必要なものは、中央事務所の例では、本人確認書類と印鑑です。
他の事務所でも、本人確認書類と印鑑は必要となるでしょう。
本人確認書類があれば、過去の取引記録を照会することや、依頼の際に法律で義務付けられている本人確認をすることが可能になります。
また、印鑑は、依頼の意思がある場合には、依頼契約書に印鑑を押すこととなるために使います。依頼はもちろん、十分に納得した上でなければしなくてよいですし、使わなくてかまいません。
なお、印鑑はシャチハタの印鑑では不可とされています。「三文判」で構いませんのでシャチハタ以外の印鑑を用意することが必要です。
取引の明細書などは必須ではない
取引明細書は、貸金業者などに過去の取引記録を照会することが可能ですので、必ずしも必要ではありません。
ただし、手元に残っているものを相談の時にもっていくと、取引に適用されている利息の確認や、時効にかかっていないことの確認などができるので、手続きを早く進められるといったメリットはあります。
可能であれば持参しましょう。
実際に過払い金を請求する際に必要なもの
過払い金の請求を貸金業者に行う際には、いくら過払い金が発生していたのか、正確に知る必要があります。
そのため、どこに、いつから、いくら借り入れたのか、取引の明細と、過払い金の額を計算するために作成する引き直し計算書が必要です。
そして、貸金業者に過払い金を請求する意思表示をするために、過払い金請求の通知書を作成する必要があります。
もう少し詳しく、各書類について見ていきましょう。
過去の取引明細
過去の取引明細は、電話やメールで貸金業者に依頼します。
自身でも取り寄せることは可能です。
事務所では取り寄せる場合は、自身で取り寄せる場合よりも早く、抜けもれなく正確に取り寄せられる場合が多いです。
引き直し計算書と過払い金請求通知書
過払い金の金額がわからないと、過払い金を請求できません。
そこで、取引記録をもとに過払い金を正確に計算する必要があります。
過払い金の計算は、「引き直し計算」という方法を用います。
払いすぎた利息を元本の返済に組み入れて、繰り返し完済するまで計算した額と、実際に支払った額の差額が過払い金です。
ただ、慣れていないと正確に計算することは難しくなります。
また、過払い金請求通知書も、作成する必要がありますが。事務所に依頼すると過払い金の計算~過払い金請求通知の作成もしてもらえるので、手間がありません。
書類の準備だけでない事務所のメリット
事務所に依頼すると、正確に過払い金がいくら発生しているか、早くわかるので見通しが立てやすくなります。
また、過去の借金を家族に知られたくない場合も、貸金業者の連絡先を事務所あてとしてもらえるなど、十分配慮してもらえます。
特に、メリットが大きいと考えられるのは他の借金など、他の法律問題がある際に、適切な手順で請求を代行してくれることです。
借金があり、債務整理を検討する必要がある場合は、過払い金と債務整理は以下のような関係にあることから、先に過払い金の返金を進めてから債務整理を進めるように進めてもらえます。
- 先に返してもらった過払い金で借金が完済できればさらに債務整理をする必要もブラックリスト入りもない
- 過払い金が返金された後も借金が残り、債務整理が必要な場合でも、過払い金を先に返してもらうとより短期でスムーズに終わらせることができる
自身で進める場合は、督促のプレッシャーなどがあるので、上手に返金してもらいながら借金を整理することは難しいことがあります。
事務所に依頼するメリットは、こうした場合にも適切に対応できることです。
注意点は返金実績が豊富な事務所を選ぶこと
過払い金は事務所の専門性の違いから、どの事務所でも適切に対応してくれるとは限らないことには注意しておきましょう。
法律専門家である司法書士や弁護士は、全員過払い金の専門家ではありません。
上手に進めるなら、過払い金専門で、豊富な実績のある事務所を選ぶことがポイントになります。
中央事務所は多数の過払い金の請求に実績のある事務所です。
「家族に知られたくない」「ほかにも借金がある」など、なんでも相談できて、その後に過払い金の依頼をすることも可能です。
過払い金の請求は経験豊富な事務所への相談から
過払い金の請求を司法書士や弁護士などの事務所への相談から始める場合、本人確認書類と印鑑など、最小限の準備をするだけでも手続きを進めることができます。
過払い金の請求の手続きを進める場合、必要な書類の準備や手続きを代行してもらえるからです。事務所による手続きの代行を利用すると、スムーズに正確に準備を進めることができますので、気軽に無料診断から始めて、相談してみましょう。
中央事務所では、過払い金の知識と実績が豊富な専門家が、あなたのお悩みをしっかりとお聞きします。
相談時にお話しをよく伺った上で、あなたの状況にあった解決方法をご提案させていただきます。
WEBから、24時間いつでも受付していますので、お困りの際はぜひお問い合わせください。
本記事の監修/司法書士法人 中央事務所 司法書士 伊藤 竜郎
中央事務所はお客さまのお悩みに寄り添い、常にお客さまの目線に立ってアドバイス、解決するためのお手伝いをさせていただきます。 借金、過払い金請求のことでお悩み、お困りの方、ぜひお気軽に中央事務所にご相談ください。
投稿日: 2024年6月10日
更新日: 2024年10月8日