過去に支払ったお金が戻ってくる、過払い金の請求手続き。
でも、「実際に手続きが始まると、どうなっていくのか不安」「手続きを依頼すると、最初にどのくらい費用を支払うのか心配」などと考えてあきらめていませんか?」
そこで今回は、実際に、どのような流れで手続きが進んでいくのか、気になる費用について、解説します。
最後に依頼された方の声も紹介します。
過払い金を請求の流れ
まず、過払い金の請求することを専門家に相談するところから、過払い金の返金を受け取るまでの流れを解説します。
過払い金を取り戻すには、任意の交渉と裁判とがあります。
任意の交渉
過払い金の返金請求書を郵送して、借入先と直接交渉して回収する方法です。
この方法は、過払い金が比較的早く取り戻せるというメリットがあります。
一方で、多くの貸金業者は社内で返金する基準を決めていて、過払い金の半額から7割程度で和解案を提示してきます。
そのため、金額的に満足のいく回収が難しい可能性があります。
相談・受任
まず、Webや電話で相談予約を行います。
相談日に持参するものなどの案内があるので、それらを事前に揃えて相談します。
最初は簡単な聞き取りがあり、持参書類を確認しながら相談が進みます。
その場で依頼をすることもできますし、もちろん相談のみとすることも可能です。
検討後に連絡をして依頼することもできます。
依頼をした後は、事務所から貸金業者に、過払い金の手続きを受任したことを記載した「受任通知(介入通知)」が発送されます。
依頼した時点で返済を行なっている場合には、この通知を送った後は返済や取立てが止まります。
引き直し計算を行う
受任通知を送った借入先から、事務所に取引の履歴が送られてきます。
取引の履歴には、いつ、いくらを、何%の利息で貸付を行ない、いつ、いくら返済しているか、が詳細に記録されています。
その記録をもとに、法定利息(15~20%)に引き直し計算をして、過払い金として請求する金額を確定します。
受任してから取引履歴が開示されるまで、大体1~3か月程度の期間を要します。
貸金業者への返還請求と交渉
過払い金として請求する金額が決定すると、金額を記載した「過払い金返還請求書」を借入先に発送して、返金交渉が始まります。
交渉は、電話や書面で依頼した専門家と借り入れ先との間で進められます。
交渉では、金額や返金日などを話し合いますが、返金に応じない場合は、裁判所への訴訟提起を検討します。
示談交渉と過払い金の返金
借入先が返金に応じて示談交渉が終わると、合意書を取り交わします。
また、返金日までに入金がなされるかの確認も行います。
入金が確認できると費用を精算して、過払い金をお客様へお返しして終了となります。
訴訟を提起して交渉
任意の交渉で借入先が返金に応じず示談交渉がまとまらない場合には、裁判所へ訴訟を提起します。
訴訟の提起と口頭弁論
この場合、司法書士や弁護士などの専門家が訴状・書証(証拠)などを作成して、裁判所へ提出します。
訴訟が提起されると、相手側となる借入先に裁判所から訴状が郵送され、口頭弁論期日が決まります。
借入先からは、主張や反論が記された答弁書が提出されます。
その後は、結論が出るまで、1か月〜1か月半に1回程度開かれる期日に準備書面を提出し、主張や反論を行います。
ある程度の主張や反論が出尽くすと、裁判所から和解をするよう勧告されます。
示談交渉/訴訟外・訴訟上での和解
和解案を提示して交渉を行い、示談交渉がまとまったら、訴訟上あるいは訴訟外で和解をします。裁判中であっても示談交渉を行うことは可能なため、時間をかけたくない場合はこちらから示談交渉を提案することができますし、相手側の借入先から提示されることもあります。
判決と過払い金の返金
示談交渉がうまくいかない場合は、最終的に裁判所が判決を言い渡します。
示談交渉の場合は、返金日までにきちんと入金がされるかどうか、判決の場合は、判決に基づく金額の入金を行うよう促して、その後入金の確認を行います。
入金後は、任意の交渉のときと同様に過払い金をお客様へお返しして終了です。
交渉・裁判をご自身で行う場合
過払い金請求の手続きは、専門家しか扱えないわけではなく、ご自身で行うことも可能です。ご自身で行う場合について解説します。
ご自身で行う場合の流れ
個人で行う場合の過払い金請求の流れは、下記の通りです。
- 借入先から取引履歴を取り寄せる
- 過払い金の計算ツールを使って引き直し計算をする
- 「過払い金返還請求書」を作成してお借入先に郵送する
- 借入先の担当者と話し合いによる交渉を行う
- 示談交渉ができれば和解書を交わす。できなければ、過払い金請求の裁判を起こす(訴状や証拠書面などを作成する)
- 裁判の場合は裁判での和解後に手続きをして)過払い金の返金を確認する
自身で過払い金の請求をすることが難しい理由
過払い金の請求を自身で行うと、司法書士や弁護士などの専門家に支払う費用を節約することができます。
しかし、自身で過払い金の請求をすることは非常に難しいので、その理由を解説します。
- 引き直し計算に手間がかかる
過払い金の計算自体はツールを使って行うことが可能です。
ですが、計算のために取引履歴を見ながら、取引日と借入金額、返済日と返済金額を入力していくことから、取引が長いと入力には手間や時間がかかります。 - 不慣れな交渉を自身で行わなければならない
貸金業者の担当者からすると交渉の相手が専門家ではなく個人の方が有利に交渉を進めやすいと言えます。
低めの金額を提示されたり、なかなか示談交渉に応じてもらえなかったりというリスクがあります。
また、提示された条件が、有利なのか、不利なのか、妥当なのか、の判断も、専門家と異なり苦慮する点と言えます。 - 家族に知られてしまう可能性がある
過払い金の請求の手続きでは、借入先との間で取引履歴や和解書など書類のやり取りを行う必要があります。
また、裁判になった場合には自宅に裁判所から通知が郵送されてきます。家族がいる方は、手続きをしていることや借金をしていたことが知られてしまう可能性があります。
過払い金の手続き費用はどのくらいかかる?
一般的に、司法書士や弁護士などの専門家に依頼したときにかかる費用の種類には、相談料、着手金、基本報酬、成功報酬、解決報酬、減額報酬、実費などがかかります。
種類があってわかりづらいと感じるかもしれませんが、過払い金の手続き費用を検討する場合、費用を下げることだけに注目せず、最終的にいくら手元に戻るかを考えることと、トータルで赤字にならないように注意することをおすすめします。
一般的にかかる費用
- 「相談料」は、相談した時にかかる費用です。最近は無料であったり、基本報酬に含まれていたりする事務所があります。
- 「着手金」、「基本報酬」は、過払い金の申込を依頼したときにかかる費用です。相談料と同様に無料にしている事務所や、相談料や着手金、基本報酬などを一つにまとめている所もあります
- 「成功報酬」は、過払い金を取り戻せたら発生する費用です。
- 「解決報酬」、「減額報酬」も、過払い金を取り戻せたら発生する費用です。減額報酬は、借金を減らせた場合に支払われる報酬です。
- 「実費」は、手続きで利用した交通費、書類郵送費、収入印紙代などがあります。
支払いの時期について
報酬を支払う時期は、一般的には下記の通りです。
- 相談した時に払うもの:相談料(無料の場合もあります)
- 手続きを依頼した時に払うもの:着手金・基本報酬(無料の場合もあります)
- 過払い金を取り戻せた時に払うもの:成功報酬、解決報酬、減額報酬
報酬をいつ払うのかわからない、手元に費用を支払う準備がない、という不安で相談することをためらわれている場合は、相談料・着手金・基本報酬が無料の事務所に依頼することをおすすめします。
「過払い金の請求してみたら」実際の声
実際に弊所で手続きをされた方の体験談を、お伝えします。
〈case.007〉過払い金なんて面倒とためらっていたが、100万円を超える現金が戻ってきたケース
どうしてもお金が必要でキャッシングを始めましたが、借金は総額150万円に膨れ上がり、仕事中にまで督促の電話がかかってきていました。そんな中、「借金が減る」というCMが流れてきたことをきっかけに、弊所の過払い金無料診断ダイヤルに電話をされました。その結果、100万円を超える過払い金が戻ってきたのです。それまでは、過払い金と聞くと面倒そうで、電話するのをためらっていたそうです。ところが実際の手続きは、相談後は連絡を待つだけだったことに驚き、もっと面倒な手続きと勘違いをしていたとおっしゃっています。
〈case.008〉費用が気になり戸惑っていたが、子どもの費用を過払い金で支払うことができたケース過払い金のことはご存知でしたが、手続きの費用を専門家に支払ったら、ご自身の手元にお金など残らないだろうと思われていました。しかし、万が一でもと弊社の過払い金無料診断ダイヤルに電話をされました。戻ってきた過払い金は、幼稚園の入学金に充てる予定だそうです。
過払い金の請求はしてみたほうがいい?とお考えの方は無料相談を
無料相談は、過払い金の請求を検討している方に気軽に相談していただける無料の窓口です。自身で過払い金について調べようとしても、インターネット上には多くの情報が混在していて、必要な正しい情報を得ることは大変な作業です。
いきなり相談は・・・と躊躇される方には、過払い金の無料スピード診断を受けてみるという方法もあります。過払い金の請求をしてみたほうがいいかな?とお考えの方は、ぜひ検討してみましょう。
過払い金に悩まれたときは、専門家の力を借りるのが早期解決の近道です。
中央事務所では、債務整理(借金整理)の知識と実績が豊富な専門家が、あなたのお悩みをしっかりとお聞きします。 ご相談時にお話しをよく伺った上で、
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本記事の監修/司法書士法人 中央事務所 司法書士 伊藤 竜郎
中央事務所はお客さまのお悩みに寄り添い、常にお客さまの目線に立ってアドバイス、解決するためのお手伝いをさせていただきます。 借金、過払い金請求のことでお悩み、お困りの方、ぜひお気軽に中央事務所にご相談ください。
投稿日: 2024年6月10日
更新日: 2024年10月8日