「最近、毎月のACマスターカードの支払いが厳しい……」
手軽に利用できるACマスターカードですが、気付けば返済が雪だるま式に膨らみ、一人で悩みを抱え込んでいませんか?
この記事では、ACマスターカードの返済に困っている方へ向けて、「利用できる債務整理の具体的な方法」「過払い金が発生している可能性」「手続きをする上での注意点やリスク」などをお伝えします。
なお、「すぐにでも、専門家に相談に行きたい」という場合は、中央事務所までご連絡ください。あなたの状況をお伺いしたうえで、借金問題の解決へ向けた最適な手段をご提案いたします。
目次
ACマスターカードとは?その特徴とよくある返済トラブル
まず、あなたが利用しているACマスターカードが「どのような性質を持つカードなのか」「なぜ返済のトラブルに陥りやすいのか」を確認しておきましょう。
この点を理解することが、問題解決への第一歩となります。
消費者金融「アコム」が発行する独自のカード
ACマスターカードは、大手消費者金融である「アコム株式会社」が発行する、カードローン機能が付帯したクレジットカードです。
審査のスピードが早く、パートやアルバイトでも比較的作りやすいことから多くの方が利用しています。
このカードの特徴は、発行元が「消費者金融」であるという点です。
債務整理の手続きにおいては、クレジットカード会社ではなく、消費者金融のアコムを相手として交渉などを進めていくことになります。
キャッシング枠とショッピング枠の混同による多重債務化のリスク
ACマスターカードの返済トラブルでよく見られるのが、手軽さゆえに「キャッシング(お金を借りること)」と「ショッピング(買い物で利用すること)」の区別が曖昧になってしまうことです。
ACマスターカードは、カード1枚で「現金を借りること」も「買い物に使うこと」もできます。
特に注意が必要なのは、ACマスターカードはショッピング・キャッシング問わず、自動的にリボ払いになる点です。
リボ払いは、毎月の支払額は一定でも、その内訳のほとんどが利息の支払いとなり、元金がまったく減っていないという事態に陥りがちです。
リボ払いを続けていると、気付いたときには複数の借金を抱えた「多重債務」と実質的に同じような状況になっているかもしれません。
以上、ACマスターカードの概要をお伝えしました。ACマスターカード関連の支払いでお困りのことがございましたら、中央事務所までお気軽にご連絡ください。
ACマスターカードは債務整理できる?対象となる主な方法
ACマスターカードの返済が困難になった場合、「債務整理」という手続きによって、その負担を軽くすることが可能です。
具体的には、あなたの状況に合わせて、主に以下の3つの方法から選択することになります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。
任意整理:利息カット・分割返済が可能
「任意整理」は、専門家がアコムと直接交渉して、和解後の「将来発生する利息」をカットしてもらい、残った元本のみを3~5年かけて返済していく方法です。
利息がなくなることで、支払った分だけ着実に借金が減っていくため、完済への道筋が明確になります。
任意整理は裁判所を通さない私的な交渉であり、手続きが比較的シンプルで、家族や職場に知られずに進めやすいのが大きなメリットです。
この手続きの詳細を知りたい方は、下記の記事も併せてご覧ください。
個人再生:元本減額で生活再建を支援
「個人再生」は、裁判所に申し立てることで、借金の元本そのものを大幅に(おおむね5分の1から10分の1程度に)圧縮してもらう手続きです。
ACマスターカード以外にも多額の借金がある場合に有効で、返済の負担を劇的に軽くする効果があります。
減額後の借金は「原則3年間」で返済していくことで、安定した生活の再建を目指します。
また、「住宅ローン特別条項」を利用すれば、マイホームを手放すことなく借金を整理できる可能性があるのも、この手続きの大きな特徴です。
個人再生については、下記の記事で詳しくお伝えしています。
自己破産:返済の全免除。ただし資産への影響あり
「自己破産」は、裁判所に「支払い不能」であると認めてもらうことで、ACマスターカードの借金を含む、ほぼすべての借金の支払い義務が免除される手続きです。
「収入が途絶えてしまった」「借金が高額すぎて返済の目途がまったく立たない」といった場合の最終手段だといえます。
ただし、家などの高価な財産は原則として手放す必要があるなど、生活への影響が最も大きい手続きです。
自己破産の詳細は、下記の記事をご参照ください。
ACマスターカードが債務整理で「交渉可能」な債権者である理由
「そもそもアコムは交渉に応じてくれるの?」と不安に思うかもしれませんが、その点はご安心ください。
アコムは大手の消費者金融であり、これまで多くの債務整理に応じてきた実績があります。
司法書士や弁護士からの交渉にも協力的で、無理な要求をしてきたり、話し合いを拒否したりすることはありません。
むしろ、ほかの小規模な金融業者と比べて、手続きの進め方や和解の基準が確立されていることから、専門家にとっては非常にスムーズに交渉を進めやすい相手だといえます。
過払い金は発生する?ACマスターカードのチェックポイント
もしあなたが特定の条件に当てはまっていれば、ACマスターカードの利用で「払い過ぎた利息」が戻ってくるかもしれません。この「払い過ぎた利息」のことを、「過払い金」といいます。
以下では、ACマスターカードにおける「過払い金請求」のポイントを見ていきます。
アコムで過去に借りていた場合に、グレーゾーン金利が適用されていた可能性
「過払い金」とは、かつて多くの貸金業者が採用していた「グレーゾーン金利」によって、法律の上限を超えて支払ってしまった利息のことです。

ご自身に過払い金があるかどうか判断するためのポイントは、「2010年(平成22年)6月17日以前」にアコムとキャッシングの取引を開始したかどうかです。この時期を境に、法改正や最高裁判所の判決によって金利が見直されました。
もしあなたがこの時期より前からアコムを利用していた場合、当時の高い金利が適用され、過払い金が発生している可能性があります。
「クレジットカード機能」と「ローン機能」の違いによる返還可否の分岐点
過払い金が発生する可能性があるのは、ACマスターカードの「キャッシング枠(ローン機能)」を利用した場合のみです。
洋服を買ったり、食事をしたりといった「ショッピング枠」の利用分は、法律上「借金」ではなく、カード会社による「立替金」として扱われます。
これに対して、過払い金の請求ができるのは、基本的に「法律上の借金のみ」です。
以上のことから、たとえ2010年以前からカードを持っていたとしても、買い物の利用しかしたことがない場合は過払い金請求はできないと考えましょう。

返済履歴の取得方法と確認の流れ
「自分に過払い金があるか確かめたい」と思ったら、まずはアコムから「取引履歴」を取り寄せてみてください。そこには、あなたが過去に「いつ、いくら借りて、いくら返済したか」が記録されています。
取引履歴は、アコムのコールセンターに電話をかけて請求することで、郵送などによって開示情報を提供してくれます。
履歴が手に入ったら、それをもとに利息制限法で定められた上限金利で再計算して、過払い金の有無と金額を正確に割り出しましょう。
なお、取引履歴の請求や過払金の有無の計算は、専門家に代行してもらうことも可能です。中央事務所でも承っておりますので、下記からお気軽にご連絡ください。
債務整理を考えるべきタイミングとは?
借金問題は「まだ大丈夫だろう」「もう少し頑張れるはず」と思っている間にも、状況は刻一刻と悪化していくものです。
そこでここでは、あなたが債務整理を本気で考えるべきタイミングを紹介します。ご自身に当てはまるものがないか、確認してみてください。
返済が遅れがち・利息しか払えていない状態
もし、ACマスターカードの支払日に返済が間に合わず、遅れてしまうことが月に一度でもあるようなら、それは危険信号です。
さらに深刻なのが、毎月の返済額のほとんどが利息の支払いに消えてしまい、元金がほとんど減っていない状態になっていることです。
この状態では「借金問題の解決」が見えず、精神的にも経済的にも疲弊していきます。
こうなると自力で抜け出すのは非常に困難であり、債務整理を検討すべき典型的なタイミングだといえます。
督促状や電話が届いたらすぐに対処を
返済の遅れが続くと、アコムから電話や郵便物による督促が始まります。
もし、あなたの手元に「督促状」や「催告書」といった書類が届いているのであれば、事態はかなり切迫していると考えましょう。
督促を無視し続けると、最終的には裁判を起こされ、給与や銀行口座が差し押さえられる事態に発展するおそれがあります。
そうなる前に、一日でも早く専門家に相談して、適切な対処を取ってください。
「借金の原因がacマスターカードとは限らない」点への注意喚起(多重債務との関係)
ACマスターカードの返済が苦しくなった原因は、「ACマスターカードだけ」にあるとは限りません。
よくあるケースとして、「ACマスターカードの返済をするために、別のカードローンや消費者金融からお金を借りてしまっている」という状況があります。これは「多重債務」の入り口であり、極めて危険な状態です。
借金問題の解決には、その全体像を正確に把握することが不可欠です。
ACマスターカードだけではなく、「ほかにどこから、いくら借りているのか」をすべて洗い出して、根本的な解決を目指しましょう。
ACマスターカードの債務整理における注意点とリスク
債務整理には大きなメリットがある反面、注意点やリスクも存在します。
これらを事前に正しく理解しておくことが、将来的に後悔しないために重要です。
以下では、具体的な注意点・リスクを見ていきますので、実際に手続きに入る前に必ず確認してください。
ブラックリスト(信用情報)への登録
債務整理をおこなうと、その事実が「信用情報機関」という第三者機関に事故情報として登録されます。これが、一般的に「ブラックリストに載る」といわれている状態です。
信用情報機関は、私たちがローンやクレジットカードを利用した際の記録を管理しており、金融機関は審査の際にこの情報を確認します。
そして、そこに事故情報があれば、「この人への貸付はリスクが高い」と判断されてしまいます。
登録される期間は「5~7年程度」が目安で、その間は新たなローン契約やクレジットカードの作成は基本的にできません。
これはACマスターカードに限った話ではなく、すべての債務整理に共通する、避けては通れないデメリットです。
クレジットカード利用・作成制限
ACマスターカードを債務整理の対象とすると、強制的に解約となって利用できなくなります。
また、信用情報がブラックリストに載るため、あなたが持っているほかのクレジットカードも、いずれ更新のタイミングなどで利用できなくなる可能性が高いです。
さらに注意したいのが、信用情報から事故情報が消えた後も、アコムの社内データには記録が残り続けることです。
これにより将来的にアコムや、アコムが保証会社となっている金融機関の審査に通ることが半永久的に難しくなります。
ショッピング利用分とキャッシング利用分の扱いの違い
債務整理をおこなう場合、ACマスターカードで利用したのが「ショッピングのリボ払い」なのか「キャッシング」なのかによって、交渉の進め方や法的な扱いが異なります。
これは、ショッピングが「商品の代金を立て替えてもらう(立替金)」行為であるのに対し、キャッシングは「現金を直接借りる(貸付金)」行為であり、それぞれ関係する法律が違うためです。
例えば、「過払い金請求」は、キャッシングを利用した場合にしか選択できません。
このように、ご自身の状況を正確に分析し、法的に整理したうえで交渉に臨む必要があるため、専門的な判断は経験豊富な専門家に任せることをおすすめします。
返済義務が免除されないケース(保証人・支払義務の例外)
自己破産は強力な手続きですが、「すべての支払い義務がなくなる」というわけではない点に注意が必要です。
まず、「税金・年金・健康保険料・養育費」などの支払い義務は免除されません。これらは破産後も支払い続ける必要があります。
そして、もう一つ注意しなければならないのが「保証人」の問題です。
もし両親や兄弟などが保証人になってくれていた場合、あなたが自己破産をすると、その返済義務は全額、保証人に請求されてしまいます。
このように、安易な自己破産の選択は、かえって取り返しのつかない事態を招く可能性があります。
保証人がいる借金がある場合は、その借金だけを手続きから除外できる「任意整理」を選ぶなど、慎重な手続きの選択が不可欠です。
ACマスターカードの債務整理は可能。迷ったらまず無料相談を
ACマスターカードは、決して債務整理ができない特別なカードではありません。
むしろ、相手が「アコム株式会社」という大手だからこそ、交渉のテーブルについてもらいやすく、解決への道筋を立てやすいといえます。
また、過払い金が発生していれば、借金が減るどころか、逆にお金が戻ってくる可能性すらあります。
中央事務所では、あなたの状況を丁寧にお伺いし、「どの方法が最適か」「どのようなリスクがあるのか」「費用はいくらかかるのか」を丁寧にご説明いたします。下記から無料相談をお申し込みいただけますので、お気軽にご連絡ください。
本記事の監修/司法書士法人 中央事務所 司法書士 伊藤 竜郎
中央事務所はお客さまのお悩みに寄り添い、常にお客さまの目線に立ってアドバイス、解決するためのお手伝いをさせていただきます。 借金、過払い金請求のことでお悩み、お困りの方、ぜひお気軽に中央事務所にご相談ください。

投稿日: 2025年9月17日
更新日: 2025年9月18日