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セディナ(OMCカード)の
過払い金請求はいくら戻る?
請求のコツも解説

セディナで発生している過払い金

セディナで発生している過払い金の平均額は※1※2

78万円

このセディナカードに見覚えはありませんか?

カードのイメージ

このカードでキャッシングのご利用経験がある方には、過払い金が発生している可能性があります。間違っていても構いません。返金期限を迎える前に、“過払い金の無料診断”で今すぐご確認を!

※1.お客さまのご依頼に基づき、司法書士法人 中央事務所が2018年1月〜2018年12月の間に調査した結果、過払い金の発生が判明した案件における、調査により判明したカード別の過払い金平均額(2019年3月2日現在)。
※2.司法書士が貸金業者との交渉・和解等に代理できるのは、各貸金業者に対する過払い金の額が140万円以下の案件に限られます。調査の結果、いずれかの貸金業者に対する過払い金の額が140万円を超えることが判明した場合、当該貸金業者に関する手続きは調査のみで終了しております。


OMC・セントラル・クオークでキャッシングを利用していた場合には、セディナから過払い金を取り戻せる可能性があります。

過払い金とは、利息制限法という法律の上限を超えて貸金業者に支払った利息で、条件を満たせば取り戻すことができますが、注意点もあります。

そこで、この記事では、セディナから取り戻せる過払い金の金額や、過払い金請求の注意点、コツを解説します。

なお、株式会社セディナは2020年7月よりSMBCファイナンスサービスと合併し、社名は「SMBCファイナンスサービス株式会社」となりましたが、「セディナ」という名前自体は引き続き使用されています。この記事では、SMBCファイナンスサービス株式会社に言及する場合を除き、セディナという名称を引き続き使用します。


「セディナに過払い金を請求できる」とはどういうことか

セディナに支払った利息を取り戻せるとは、どういうことでしょうか?「過払い金」について聞いたことはあるけれど、詳しく分からないという方もいるのではないでしょうか。

そこで、過払い金の発生状況を正しく理解したり、スムーズに請求を進めるために、過払い金の基礎知識から解説いたします。

「過払い金」「グレーゾーン金利」とは

消費者金融やクレジットカード会社が利用者にお金を貸す際の金利には、法律で上限が設定されています。金利の上限を定めた法律が二つありますが、以前はそれぞれが異なった上限金利を定めていました。

  • 利息制限法・・・金利の上限は、年15〜20%
  • 出資法・・・金利の上限は、年29.2%

このような状態では、貸金業者がお金を貸す時の金利を「利息制限法を超え、出資法以下」の金利とすると、利息制限法の違反になりますが、出資法の違反にはなりません。この金利はグレーゾーン金利と呼ばれていましたが、グレーゾーン金利で貸しても罰則がなく、貸出金利がグレーゾーン金利となっているケースは多数ありました。

「グレーゾーン金利はお金を貸しやすくするために必要だ」という意見もありましたが、金利が高いと返済が滞り、さらに借金を呼ぶという悪循環を生みやすく、社会問題ともなっていました。

2006年に最高裁が「グレーゾーン金利でとった利息は無効」という判決を出し、グレーゾーン金利で支払った利息の返還を請求できるという流れが定着しました。この返還されるお金が、「過払い金」になります。

なお、過払い金は、誰でも請求できる訳ではありません。例えば、完済(最終取引)から10年以上経過している場合、過払い金を請求する権利は時効となり、過払い金を請求できなくなってしまう可能性があります。

また、2010年6月に出資法が改正され、出資法の上限金利が29.2%から20%に引き下げられています。そのため、出資法の改正後に新たに借入をした場合の金利はグレーゾーン金利とはならず、過払い金は請求できません。

オーエムシーカード・セントラルファイナンス・クオークでは、グレーゾーン金利で貸し出しが行われていた

セディナの前身は、オーエムシーカード・セントラルファイナンス・クオークの3社です。2007年までは、この3社での貸出金利が利息制限法の上限を超えているケースが存在していました。

従って、2007年以前からこの3社にお金を借りていた場合は、貸出金利がグレーゾーン金利となっており、過払い金が発生している可能性があります。


セディナ(OMCカード)から過払い金を取り戻すポイント

借り入れ金額が大きかった方や、返済が苦しくて利息だけを払い続けた方など、セディナをよく利用していた方は過払い金の金額が大きくなる可能性があります。

また、セディナに対する請求の方法で、請求額に対して取り戻せる金額の割合や、取り戻すまでにかかる期間が変わってきます。

セディナから過払い金を請求できる可能性があるケース

セディナは、2009年(平成21年)に三井住友フィナンシャルグループ傘下のオーエムシー(OMC)カード・セントラルファイナンス・クオークの合併で誕生しました。

2007年までにオーエムシーカード・セントラルファイナンス・クオークのどれかからお金を借りていた場合、貸出金利がグレーゾーン金利となっており、セディナに過払い金を請求できる可能性があります。

なお、旧株式会社オーエムシーカードは、以前はダイエーの子会社でした。ダイエー系列のスーパーをよくご利用されていた方は、OMCカードをお持ちだった可能性があります。

また、旧セントラルファイナンス株式会社は、CFカードというクレジットカードを発行していました。

2007年までにOMCカードやCFカードでキャッシングをご利用されていた場合も、セディナに対して過払い金を請求できる可能性があります。

セディナ以外の貸金業者からも、過払い金を取り戻せる可能性がある

過払い金を取り戻せる可能性があるのは、セディナからの借金だけではありません。もしセディナ以外からも借金をしており、次のような条件に該当した場合は、セディナと同時に過払い金を取り戻せる可能性があります。

  • 借り入れをしたのが、出資法が改正される2010年6月18日より前
  • 完済(最終取引)から10年以内

セディナから取り戻せる過払い金の金額・期間は?

セディナから過払い金を取り戻せる場合は、その金額・取り戻せるまでに必要な期間は、セディナに対する請求の方法によって変わってきます。

過払い金を取り戻す方法は「示談交渉」と「裁判(訴訟の提起)」、この二つです。

示談交渉による和解はより早く決着するが、取り戻せる金額は小さくなる傾向に

「示談交渉」は、貸金業者と話し合いで交渉する方法です。

示談交渉による和解の長所は、裁判に比べて、過払い金を取り戻すまでの期間が短期間となる傾向がある点です。

専門家である司法書士などに依頼した場合、依頼から過払い金が返金されるまでの期間は、最短で3ヶ月程度という場合もあります。

一方で、示談交渉は基本的にスピード優先で進めていくため、こちらの要望が一部通らず、例えば返還される金額が裁判よりも小さくなることがあります。

裁判はより時間がかかるが、戻ってくる金額が大きい傾向に

裁判の長所は、示談交渉による和解に比べて取り戻せる過払い金の金額が多い傾向にある点です。貸金業者・過払い金の発生状況にもよりますが、取り戻せる金額はこのようになります。

  • 裁判の場合・・・最大で「過払い金の満額+過払い金にかかる利息」
  • 示談交渉による和解の場合・・・最大で「過払い金の満額」

なお、裁判の場合は各種手数料もかかること、負ける可能性があることにも注意が必要です。

裁判の短所は、示談交渉による和解に比べて、過払い金を取り戻すまでの期間が長期化する傾向がある点です。

専門家である司法書士などに依頼した場合でも、依頼から過払い金が返金されるまでの期間は半年以上かかることが一般的です。

過払い金の請求には注意が必要

過払い金を請求するには、いくつか注意点があります。代表的な注意点をご紹介します。

過払い金を取り戻すまでの手間は非常に大きい

過払い金は、ご自身で請求することも可能です。ご自身で過払い金を請求すると、専門家に依頼する費用は減らすことができます。

その一方で、ご自身で過払い金を請求すると、取引履歴を取り寄せたり、過払い金の金額を正確に計算するなど、大変手間がかかります。時間が取られすぎて生活に支障をきたし、かえって損をしてしまう可能性もあります。

効率よく請求を進める必要がある

過払い金の交渉を有利に進めるには、効率の良さが重要です。

セディナと他の貸金業者に対して同時並行で過払い金を請求する場合、思いの外時間がかかってしまい、なかなか過払い金を取り戻せない可能性があります。また、請求の手続きが煩雑で、多くの時間が取られてしまう可能性もあります。

加えて、過払い金の請求の準備や、交渉の対応に時間がかかりすぎて許容範囲を超えてしまうと、交渉を終わらせるために不利な条件で和解せざるを得ないリスクが大きくなってしまいます。

例えば、過払い金の計算を間違えてしまうと、交渉での争点が増えてしまい、交渉に必要な時間が長くなる可能性があります。

過払い金請求の経験が必要

貸金業者との交渉では、借金の返済履歴などを元に、どの程度までなら要求が認められるかを見極める必要があり、それには過払い金請求・交渉の経験が不可欠です。

無理な主張を重ねても交渉が長期化してしまうだけで、他の要求を通すための交渉の時間を失ってしまうことにも繋がりかねません。

一方で、交渉すれば通るはずの条件を見逃してしまうと損になってしまいます。

過払い金請求を考えたら、まずは無料相談を

セディナから過払い金を取り戻すためのポイントや注意点をご説明しました。

過払い金の請求には、専門的な知識や効率よく手続きを進めるための体制が必要です。過払い金が発生しているかもと思った場合は、ご自身で悩んだりご自身で請求をするのではなく、まずは


セディナに過払い金を請求するメリット

セディナに過払い金を請求すると、払い過ぎた利息(過払い金)だけでなく、過払い金に対して発生した利息も戻ってくる可能性があります。

長期間返済している場合は、過払い金が思った以上の金額になることも

借金をしたり返済するときに、金利は覚えていても、「利息を総額でいくら払ったか?」は分からない人が多いのではないでしょうか。

返済で支払う利息や過払い金は合計すると大きな金額になり、驚かれる方もいらっしゃいます。とりわけ、毎月の返済額が小さい場合、返済回数が増えて返済期間が伸び、利息の総額が大きくなる分、過払い金も大きくなります。

その結果、過払い金を請求すれば、思った以上の金額を取り戻せる可能性があります。

セディナに借金を返済中なら、借金から解放されることも

返済中の借り入れに対する過払い金を取り戻せた場合、過払い金と残借金を相殺することで、借金を完済できる場合があります。その場合、利息の支払いから解放されるため、生活に余裕が持てるようになります。

他社への過払い金請求や、借金の返済も進められる可能性

セディナには借金を完済していても、セディナ以外の会社に借金を返済中ということもありますよね。

セディナから過払い金を取り戻せれば、他社への借金を前倒して返済することも可能です。

また、過去に他社に借金をしていたり、借金を返済中の場合に、過払い金の有無の調査や請求を並行して進められる場合もあります。

完済(最終取引)から10年超が過ぎていても、過払い金を請求できることも

過払い金を請求できるのは、完済(最終取引)してから10年以内です。

ただし、完済(最終取引)から10年以上経っていても、より新しい取引と一連の取引として見做される場合は、一連と見做される借金の完済(最終取引)を基準に時効が計算されます。その結果、古い借金については時効とならなくなり、過払い金を取り戻せることもあります。

一連の取引とみなせる代表的な条件はこのような条件ですが、個人で判断するのは難しいので、司法書士などの専門家に見てもらうことをお勧めします。

  • 契約番号が変わらない
  • 常に借入の残高がある、または借入の空白期間が短い
  • 貸主と借主が接触していた
  • 同じ契約内容
  • ・・・等

まずは専門家に相談して過払い金を請求できるか確認してみましょう。


セディナに過払い金を請求するデメリット

セディナに過払い金を請求すると、悪影響が生じてしまうケースもあります。セディナへの借金の返済状況などにより受ける影響が変わってきますので、具体的に見ていきましょう。

過払い金を請求すると、セディナが発行しているカードは全て使えなくなる

セディナは、2020年10月時点では100以上のカードを発行しています。過払い金を請求すると、過払い金につながったカードだけでなく、セディナが発行した全てのカードが使えなくなります。

セディナが発行しているクレジットカードを公共料金などの支払いに使用している場合は、カードの切り替えをするなど、対応が必要になります。

過払い金を請求すると、セディナからは借金ができなくなる可能性が高い

貸金業者は、借入の申し込みを社内で審査して、お金を貸すかどうか判断します。

過払い金を請求した場合、貸金業者の立場から見れば、契約した内容通りにはお金を返してくれなかった事になります。そして、再びその貸金業者からお金を借りようとしても、社内の審査に通らなくなり、お金を借りることは難しくなってしまいます。

従って、セディナに過払い金を請求した場合には、セディナ社内の審査が通りにくくなり、セディナからお金が借りることが難しくなってしまいます。

セディナへの借金を返済中なら、ブラックリストに載る可能性がある

借金を返済中に過払い金を請求すると、数ヶ月または場合によっては5年間、ブラックリストに載ってしまう可能性があります。

「ブラックリストに載る」とは、契約通りに借金を返済できなかったことが信用情報機関に記録されてしまい、貸金業者からは「契約通りに返済してくれない人」と見られてしまう状態です。

ブラックリストに載っている間は、貸金業者からはお金を貸すと契約通りに返してもらえないリスクがあると判断されるため、セディナに限らず、新たな借金が難しくなります。

ただし、本当にブラックリストに載るかどうかは、借金の返済状況・過払い金の発生状況などを詳しく調べるまでは分かりません。

安心していたらブラックリストに載ってしまう可能性があったり、逆に心配しすぎだったということもあるので、専門家に相談することをおすすめします。


セディナからお金を取り戻す流れ・費用

過払い金を請求するための一連の手続きについて解説します。過払い金請求の流れは次の4ステップです。

(Step.1) 取引履歴の取り寄せ

セディナに過払い金を請求するには、過払い金の金額を計算しなければいけません。そのために必要な情報である取引履歴を、セディナから取得します。

取引履歴を請求するには、セディナに対して電話・申請書の送付などで申請する必要があります。

(Step.2) 過払い金の金額計算

過払い金の金額は、3つのステップで計算します。

  • 取引履歴の返済日・返済金額や、貸出金利に基づいて、契約上の利息・残借金を計算する
  • 利息制限法上の上限金利で返済した場合の利息・残借金を計算する
  • 契約上の利息(残借金)の金額と、法律上の利息(残借金)の金額の差が、過払い金となる

複雑な計算が必要なことが多いため、表計算ソフトを使って計算します。この引き直し計算を間違うと交渉の際に不利な条件を提案されることも予想されるので、慎重に計算する必要があります。

(Step.3)貸金業者との交渉

過払い金の引き直し計算ができたら、過払い金の計算書(引き直し計算書)と返還請求書を「内容証明郵便」等でセディナへ郵送します。

郵便が届いたらセディナの担当者から連絡がきて交渉に入ります。

通常、まずは話し合いによる和解を目指すことになりますが、両者が合意できない場合は裁判へと進みます。

次のような書類を提出し、手数料を裁判所に支払うと、裁判が始まります。

  • 貸金業者に訴えの内容を述べた訴状
  • 訴状の根拠となる書類
  • 裁判所に過払い金が発生する事実を証明する証拠の内容を伝えるための証拠説明書
  • 貸金業者とどのような取引がおこなわれたかを証明する取引履歴
  • 過払い金がいくら発生しているかを証明する引き直し計算書
  • 貸金業者の会社の情報が書かれた登記簿謄本(資格証明書)

様々な書類が必要ですので、時間や手間もかかることに注意が必要です。

(Step.4) 過払い金の受け取り

交渉に合意、もしくは裁判で判決が出たら、過払い金が返金されます。

過払い金の返金方法は口座振り込みが一般的です。過払い金の請求を専門家に依頼していると、ご自身への口座に入金して欲しくない場合などに柔軟に対応してもらうことが可能です。


セディナに過払い金を請求する時の注意点

セディナに過払い金を請求する時は、正しい手続きを踏まないと思わぬ損をしたり、生活に影響が出てしまう場合があります。下記のポイントを抑えておきましょう。

過払い金請求の時効やセディナの倒産で、請求ができなくなるリスク

過払い金を請求できるのは、完済(最終取引)から10年以内となっています。注意しなければいけないのは、取引履歴の請求や過払い金の計算に想像以上に時間がかかり、セディナに過払い金を請求するまでに時効を迎えてしまう可能性もある点です。

また、セディナが倒産してしまうと、過払い金は取り戻せなくなります。

過去には東証一部上場の武富士が経営破綻したこともあるので、今後も注意が必要です。

取引履歴の請求で失敗するリスク

取引履歴の請求のやり方を間違うことによって、過払い金の請求権を失ったり、借り入れしていた時期によっては取引履歴自体が手に入らず、正しい引き直し計算が困難な場合があります。

取引履歴の請求で、過払い金の請求権が危うくなるリスク

セディナに借金を返済中だった場合、取引履歴を取り寄せると、セディナは過払い金があることを通知してくる場合があります。セディナから通知があったとしても、借金の返済を遅らせる訳にはいかないので、そのまま返済を続けることが多いのではないでしょうか。

そうすると、セディナに過払い金を請求して交渉が始まった段階で、セディナから「返す必要がないのを知っていてお金を返したので、そのお金は取り戻せない」主張されてしまう可能性があります。

なぜこのようなことが発生する可能性があるかというと、で「返さなくてもよいと知りながら借金を返した場合は、それを取り戻すことができない」と定めているからです。

(債務の不存在を知ってした弁済)

第七百五条 債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。

参考記事

「出典:総務省 電子政府の総合窓口 民法第七百五条」

過払い金の請求を専門家に依頼していれば、過払い金が発生しているかどうかを直接自分に通知されることがなくなるため、このような心配をする必要もなくなります。

平成9年(1997年)以前の取引履歴が廃棄されているリスク

貸金業法施行規則第十七条では、貸し付けの契約ごとに、取引履歴を最終返済期日から10年間保存することと定めています。

【貸金業法施行規則 第17条】

該契約に定められた最終の返済期日(当該契約に基づく債権が弁済その他の事由により消滅したときにあっては、当該債権の消滅した日)から少なくとも十年間保存しなければならない。

参考記事

「貸金業法施行規則 - e-Gov法令検索」

セディナは、完済から10年超を経過した取引についても取引履歴の開示に応じているようですが、今後も法律で定められた期間を超えて取引履歴を保存するかは分かりません。また、他の貸金業者と並行して過払い金を請求する場合、他の貸金業者では古い取引履歴が廃棄されてしまっている可能性もあります。

取引履歴が廃棄されている場合、過払い金の存在を立証することは難しくなりますが、過払い金が請求できる場合もありますので、専門家に相談してみると良いでしょう。

過払い金を請求するタイミングを間違え、ブラックリストに載ってしまうリスク

先ほどご説明しましたが、借金が残っている状態で過払い金の請求をすると、信用情報機関に「借金整理をした」と登録されます。貸金業者からは「計画通りに借金が返済できなかった」と認識されてしまいますが、これが「ブラックリストに載った」と言われる状態です。

ブラックリストに載ってしまうと、新たな借り入れや、ご自身名義のクレジットカードの作成が難しくなるので気をつけなくてはいけないポイントです。

借金を完済していればブラックリストに載ることはありませんが、引き直し計算が間違っていて過払い金が想定より少なく、残借金が過払い金より多かった場合は、5年間ブラックリストに登録されてしまうので、生活に影響が出てしまう可能性もあります。

セディナが別の会社で借りているローンの保証会社となっている場合に注意

ローンの保証会社とは、お金を借りた人が予定通りお金を返さない場合に、借りた人に代わって借金を返す(代位弁済する)会社のことです。

代位弁済されても、お金を借りた人の借金は帳消しにならず、お金を保証会社に返さなければいけなくなります。

また、一定の条件を満たすと、保証会社が代位弁済をしていなくても、お金を借りた人に「保証した分を先に返済してください」ということが出来ます。(事前求償権)

そこで、交渉の場では、貸金業者から「事前求償権を行使すると過払い金と求償債務を相殺することになり、過払い金を返金しても残借金が残ってしまうため、ブラックリストに載る可能性がある」などと主張され、この代わりに不利な条件の和解案を提案してくることも考えられます。

実際には条件を満たさなければ無視して良いのですが、個人では判断がつきにくいのも事実です。

事前求償権の対象になるかを正しく判断するため、専門家に相談された方がいいでしょう。

交渉に失敗して、不利な条件で和解してしまうリスク

セディナなどの大手は、過払い金の返還交渉の経験が豊富なため、交渉を有利に進めるコツも心得ています。

交渉が順調に進んで有利な条件で和解したつもりでも、実は不利な条件で和解していたという可能性もあります。和解の条件は注意して見極めるべきでしょう。

引き直し計算が不正確なせいで、交渉が難航するリスク

ご自身で過払い金を請求するには、過払い金の金額もご自身で計算した上でセディナに請求する必要があります。

もし過払い金の計算(引き直し計算)が例えわずかでも間違えていた場合、交渉の際に細かく金額を指摘され、交渉が延びてしまう可能性があります。

このような場合、交渉が長引くほど手間も増えていくため、ご自身にとって不利な条件でも和解を受けざるを得なくなる可能性があります。

示談金の金額で妥協してしまい、取り戻せるお金が小さくなるリスク

過払い金の請求の経験がないと、示談金の金額の適切な水準感はなかなか分かりません。もし貸金業者との交渉で大きな金額を取り返したとしても、実はもっと大きい金額を返還してもらえる場合もあります。

過払い金の払い戻しで、直接ご自身にお金を払ってくるリスク

過払い金があったり借金があったことをご家族に明かしていない方は多くいらっしゃいます。

セディナとの和解交渉や裁判が終わると、セディナがご自宅に普通為替を送付してくる場合があります。

ご家族とのトラブルとなる可能性がありますので、注意が必要です。

過払い金の請求を専門家に依頼した場合、指定の連絡先や口座も自宅以外にすることが可能ですので、安心です。


セディナに過払い金請求するコツ

過払い金請求の流れや、注意点を踏まえた上で、セディナに過払い金を請求するおすすめの方法を紹介します。

自己流で進めず、専門家の力を借りましょう

過払い金の請求はご自身でもできますが、かなり手間がかかります。また、細かい部分でも多くの注意点があります。専門家に頼むと不安な事をひとつひとつ丁寧に対応してくれるので心強く安心です。

セディナから過払い金を取り戻すまでの期間が短くなる可能性がある

専門家はたくさんのケースを熟知していて、当然未経験者に比べて手続きに慣れています。手早く的確に請求・交渉を進めてくれるので、早く過払い金が戻ってくる可能性が高まります。

セディナから払い戻される金額が高くなる可能性がある

過払い金をなるべく多く取り戻すためには、貸金業者との交渉における様々な争点で、ご自身の主張を貸金業者に認めてもらう必要があります。

ご自身が過払い金を請求する知識がない場合、実績豊富な専門家に請求を頼めば、ご自身で交渉にのぞむよりも主張を認めてもらいやすくなり、返金される割合が高くなる可能性があります。

また、専門家は、過払い金請求の様々なノウハウや、請求における細かな調整も心得ています。

ご自身の場合に、どの程度の時間をかければ、どの程度の水準まで取り戻せるかが大抵の場合分かっているため、ご希望のスケジュール等に応じて交渉の方針などを立ててくれます。

より楽に過払い金を楽に取り戻せる

過払い金の請求を専門家に頼んだ場合、ご自身で手を動かす必要がなくなります。

書類の作成や、貸金業者とのやりとりなどの手間のかかる作業を任せられる安心もメリットの一つです。

過払い金請求の能力が高く、ご自身にあった専門家を選ぶ

専門家に求めるのは過払い金請求の能力だけではなく、ご自身によくあった専門家である必要があります。

ご自身との相性もしっかり確認する

どのように請求を進めて欲しいかという好みは、人によって違います。全幅の信頼を置いて最小限の連絡だけで済ませて欲しい・進捗状況を細かく連絡して欲しいなど、様々なご希望があるでしょう。

過払い金請求は専門家との協同作業です。ご自身に合った専門家に依頼することが、過払い金請求の成功の鍵と言えます。

セディナ以外にも過払い金が取り戻せるなら、並行して返還手続きを進める

セディナ以外の貸金業者にも過払い金が発生している場合、それらの貸金業者にも並行して過払い金を請求することをお勧めします。

例えば、古い取引だと、取引履歴が廃棄されていて過払い金の金額を推定して請求するケースがあります。並行して請求する場合、セディナ以外への借金返済の返済情報があれば引き直し計算の参考にもなります。

また、着手金が必要な専門家であれば、依頼を一本化することで着手金を安く抑えられる可能性もがあります。

過払い金の請求方法によって、取り戻せるお金は違う

過払い金の請求方法には、「示談交渉」「裁判(訴訟の提起)」という2つの方法があります。この二つの方法では取り戻せる金額、取り戻せるまでにかかる期間が違います。

スピードを優先するなら「示談交渉による和解」

示談交渉による和解は、裁判をせずに交渉で過払い金請求を完了させる方法です。示談交渉による和解で解決する場合、過払い金の返還は裁判よりは早くなる傾向があります。

セディナに和解を目指して交渉する場合、返還率は過払い金の100%以下(利息はなし)となっています。

満額返還を優先するなら「裁判」

裁判する場合、過払い金の満額とその利息を取り戻せる可能性があり、示談交渉による和解よりも多くの金額が戻ってくる可能性があります。

その一方で、セディナを相手に裁判する場合は示談交渉による和解と比べて時間がかかります。判決までの期間は6ヶ月以上かかると見ておく必要があるでしょう。

また、裁判は負ける場合もあるので、過払い金の状況を正しく把握した上で、示談交渉による和解よりも有利かどうかをよく考える必要があります。


セディナへの過払い金請求が難しくなるケース

セディナへの過払い金が発生していても請求が難しくなったり、そもそも「過払い金」に該当しないケースもあります。

個人による和解契約が成立してしまったケース

過払い金を請求しないという条件で、将来利息のカット、減額に同意した場合は、すでに和解したと見做され、過払い金の請求が難しくなる場合があります。ただし、請求ができたケースもあるため、専門家にご相談されることをおすすめします。

セディナのクレジットカードのショッピング枠のみ使っていたケース

クレジットカードを買い物・サービスの料金を支払った際に発生する手数料は、借入金の利息ではなく立替に伴う手数料となります。利息ではないため、過払い金の対象にはなりません。


セディナの会社情報

冒頭でもご説明しましたが、株式会社セディナは2020年7月よりSMBCファイナンスサービスと合併し、社名はSMBCファイナンスサービス株式会社となりました。

ここからは、SMBCファイナンスサービス株式会社の会社情報について解説させていただきます。

セディナの過払い金返済状況

三井住友フィナンシャルグループ「2019年度事業実績の概要」では、セディナ単体の業績は明示されておらず、SMCC(三井住友カード+セディナ)という形で実績が記載されています。

SMCCの利息返還の費用は2018年度では109億円、2019年度は120億円と増加しています。

利息返還の準備金とも言える「利息返還引当金」については、SMBCファイナンスサービスやセディナに属する金額は明示されていませんが、三井住友フィナンシャルグループの決算短信も見てみると、概ね350億円前後、3年程度が引き当てられているようです。

セディナの会社情報

セディナは、株式会社オーエムシーカード、株式会社セントラルファイナンス、株式会社クオークの3社合併により発足した会社です。

オーエムシーカードの起源は1950年の株式会社丸興で、1978年からはクレジットカードの一部の会員に対して貸付業務を始め、消費者金融業に進出しました。

1983年には株式会社ダイエーと資本・業務提携し、1987年には株式会社ダイエーファイナンスに商号変更。ダイエーとの関係が深まっていきました。

ダイエーのメンバーズカードは「ダイエーメンバーズカード」→「オレンジメンバーズカード」→「OMCカード」のように名前が変わっていったのですが、ダイエーファイナンスは1994年にダイエーオーエムシーに商号を変更しました。

また、株式会社セントラルファイナンスは、日本信用販売株式会社(日本信販)の名古屋の業務を継承する形で、「中部日本信販株式会社」として発足。株式会社クオークは1978年に西日本総合信用株式会社として設立されました。

株式会社セディナは、2009年に株式会社オーエムシーカード、株式会社セントラルファイナンス、株式会社クオークの3社が合併して発足。2011年5月に株式会社SMBCカード&クレジットの完全子会社となりました。

セディナは、2020年7月にSMBCファイナンスサービス株式会社と合併し、商号は「SMBCファイナンスサービス株式会社」となりました。

セディナの関連会社

セディナの株主は三井住友カード株式会社です。クレジットカードの発行や、加盟店への決済手段や決済管理・顧客管理システムの提供、カード関連業務の代行業を行っています。

セディナの主な子会社は、株式会社セディナ債権回収、株式会社セディナオートリース、株式会社セディナトータルサービスです。

株式会社セディナ債権回収はサービサー業(債権回収業)を行っています。サービサーとは債権者から債権を譲り受けるか、債権者から依頼を受けるかの方法で債権を管理・回収する立場です。以前は債権回収業務は弁護士でなければできませんでしたが、許可業者にも認められるようになりました。

株式会社セディナオートリースは、自動車のリース業務を行っています。セディナ(SMBCファイナンスサービス株式会社)が40%、住友三井オートサービス株式会社が60%の株を持っており、三井住友系の資本関係となっています。

セディナトータルサービスは名古屋に拠点を持ち、事務処理の代行をしています。

セディナの基本

最後に、セディナの基本情報をまとめます。

商号 SMBCファイナンスサービス株式会社
設立 1950年9月
資本金 82,843百万円
本社所在地 名古屋市中区丸の内三丁目23番20号
従業員数 3,515名(2020年3月末時点)

過払い金はセディナだけではありません!

セディナ以外にも、過払い金対象のカード会社はたくさんあります。
過払い金が発生している代表的なカード会社とその平均額※1は以下の通りです。

※1.お客さまのご依頼に基づき、司法書士法人 中央事務所が2018年1月~2018年12月の間に調査した結果、過払い金の発生が判明した案件における、調査により判明したカード別の過払い金平均額(2019年3月2日現在)。

ご利用経験のあるカードで過払い金が発生しているかどうか、無料で診断いたします。

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