「毎月ちゃんと返済しているのに、リボ払いの残高が全然減らない……」
クレジットカードのリボ払いは、月々の支払い額を一定にできるという便利な面もあります。一方で、高い手数料によって、なかなか完済できず上記のように悩んでいる方も少なくありません。
この記事では、リボ払いの返済にお困りの方に向けて、リボ払いの仕組みや借金を減額する方法をお伝えします。
なお、「すぐに自分のリボ払いが減額できるか知りたい」という方は、下記から中央事務所までお気軽にご連絡ください。
目次
リボ払いの減額は可能なのか?
結論、リボ払いで膨らんでしまった借金の負担を「減額」することは可能です。
ただし「減額」という言葉にはいくつかの意味合いが含まれます。
一つは、繰り上げ返済や借り換えなどによって、将来支払う予定だった手数料(利息)を減らし、結果的に総支払額を減らすという方法です。こちらは基本的にご自身で行える手段です。
もう一つは、「債務整理」という法的な手続きを利用して、将来利息をカットしたり、場合によっては元金そのものを減額したりする方法です。こちらは、自力での返済が困難な場合に、司法書士などの専門家とともに検討する手段となります。

この記事では、まず自力でできる返済策を中心にお伝えし、後半で「債務整理」についても触れていきます。どのような方法があるのか、一つずつ見ていきましょう。
リボ払いの仕組みと問題点
リボ払いは、月々の支払いが一定になるため、一見すると計画的に利用できそうに思えます。
しかし、その手軽さの裏には「知らず知らずのうちに利用残高が膨らみ、高い手数料によって返済が長期化しやすい」という大きな落とし穴があります。
リボ払いの借金を減額する方法を具体的に見ていく前に、まずはリボ払いの返済が問題になりやすい背景について理解しておきましょう。
リボ払いの基本的な仕組み
リボ払い(リボルビング払い)とは、クレジットカードの利用金額や利用件数が増えても、毎月の支払い額が原則として一定になる支払い方法です。
支払い方式にはいくつかの種類があり、毎月決まった金額を支払う「定額方式」や、利用残高に応じて支払い額が変動する「残高スライド定額方式」が一般的です。
リボ払いの仕組みを理解するうえで重要なのは、毎月の支払い額の「内訳」に注目することです。
リボ払いの支払い額は、「元金の返済分」と「手数料(利息)」で構成されています。
このうち、一般的には「手数料(利息)」の利率が高く設定されることから、問題が起こりやすくなっています。
手数料が高く、完済までの期間が長くなるリスクがある
リボ払いの最大の問題点は、手数料が非常に高いことです。一般的には「年15.0%程度」で設定されています。
このように、利用残高に対して高い手数料がかかることから、毎月の支払い額のうち「手数料」が占める割合が大きくなりがちです。
特に、利用残高が増えたり、毎月の支払い額を低く設定していたりすると、支払っても支払っても元金がなかなか減らず、結果として返済期間が長期化してしまいます。
これが「リボ払いは借金地獄への入り口」などと言われてしまう理由です。
リボ払いを減額する方法
高い手数料によって返済が長期化しやすいリボ払いですが、その負担を少しでも減らし、着実に完済に近づけていくためには、具体的にどのような行動を取れば良いのでしょうか。
ここでは、リボ払いの総支払額を減らしたり、完済までの期間を短縮したりするために有効な、次の5つの方法を紹介します。
- 毎月の支払額を増やす
- 繰り上げ返済を活用する
- 金利の低いローンに切り替える
- リボ払いを一括返済する
- カード会社に相談する
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
毎月の支払額を増やす
最も基本的な方法は、毎月の支払い額を増やすことです。
多くのクレジットカード会社では、会員ページや電話などで連絡することで、月々のリボ払いの支払い額を変更できます。
支払い額を増やせば、元金の返済に充てられる金額が増えるため、その分、手数料の総額を減らし、完済までの期間を短縮することが可能です。
家計に余裕がある月だけでも、支払い額を増やす設定にできないか検討してみましょう。
繰り上げ返済を活用する
ボーナスなどの臨時収入があって、まとまったお金が入ったときに、通常の毎月の支払いとは別に、利用残高の一部を返済することを「繰り上げ返済」といいます。
繰り上げ返済した分は、すべて元金の返済に充てられるため、手数料を大幅に節約できて、返済期間を短縮する効果が非常に高いです。
多くのカード会社では、「ATM・銀行振込・会員ページ」などから繰り上げ返済が可能ですので、検討してみてください。
金利の低いローンに切り替える
もし、リボ払いよりも低い金利で借りられるローンがあれば、借り換えることで利息の負担を減らせます。
具体的な借り換え先としては、銀行のカードローンやフリーローン、複数の借金を一本化する「おまとめローン」などが考えられます。
ただし、借り換えには審査があり、必ずしも低い金利で借りられるとは限りません。
また、返済期間が長くなると、月々の返済額は減っても総支払額が増えてしまう可能性もあるため、慎重な検討が必要です。
リボ払いを一括返済する
もし、まとまった資金を用意できるのであれば、リボ払いの残高を一括で返済してしまうのが、手数料負担をなくすための最も効果的な手段です。
一括返済のメリットは、その時点で残っている元金をすべて支払うため、それ以降の手数料が一切発生しなくなることです。
これにより、本来支払うはずだった多額の手数料をゼロにできて、支払う総額を最小限に抑えることができます。
手続きとしては、まず利用しているクレジットカード会社に連絡し「リボ払いの残高を一括返済したい」という意思を伝えてください。返済すべき正確な金額と、支払い方法を案内してもらえます。
カード会社に相談する
「支払い額を増やしたいが、どうすればいいかわからない」「繰り上げ返済の手順が知りたい」など不明な点があれば、利用しているクレジットカード会社に直接相談してみましょう。
現在の利用状況や支払い方法について確認し、今後の返済計画についてアドバイスを受けられる場合があります。
ただし、カード会社はあくまで債権者(お金を貸している側)であり、必ずしもあなたにとって最適な解決策を提示してくれるとは限りません。
以上で紹介した方法を試してもリボ払いの返済が厳しい、あるいはもっと根本的に借金を減らしたいという場合は、カード会社だけではなく、司法書士などの専門家への相談も検討しましょう。
リボ払いを減額した場合のメリット
「毎月の支払額を増やす」「繰り上げ返済をする」などを通じて、リボ払いの返済負担を減額していくことで、以下のようなメリットがあります。
- 支払総額を減らせる
- 返済期間を短縮できる
- 金利負担が軽減する
これらのメリットを理解しておくことで、「リボ払いを早く終わらせたい」というモチベーションを高め、返済計画を前向きに進めていく力になります。
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
支払総額を減らせる
リボ払いの高い手数料は、返済が長期化するほど雪だるま式に膨らんでいきます。
しかし、毎月の支払い額の増加や繰り上げ返済、一括返済など元金の返済ペースを早められれば、手数料の発生を抑えることが可能です。
元金が早く減れば減るほど、将来支払うはずだった手数料の総額は確実に減っていきます。
そうして節約できたお金を貯蓄に回したり、別の有意義なことに使ったりできることを考えると、支払総額を減らせるメリットは非常に大きいといえます。
返済期間を短縮できる
「このリボ払いの返済は、一体いつまで続くのだろう……」という出口の見えない不安は、精神的にも大きな負担となります。
しかし、元金の返済ペースを上げる努力をすれば、確実に完済までの期間を短縮することが可能です。
繰り上げ返済や一括返済はもちろんのこと、たとえ少額でも毎月の支払い額を増やすだけで、完済は着実に近づきます。
返済期間が短縮されれば、その分早くリボ払いの悩みから解放され、精神的な安定を取り戻せます。
金利負担が軽減する
リボ払いの負担を重くしている元凶は「高い手数料」です。
もし、現在利用しているリボ払いの金利よりも低い金利のローンに借り換えられれば、直接的に金利負担を軽減できます。
例えば、「年15.0%のリボ払い」から「年10.0%のローン」に借り換えた場合、同じ金額を返済していても、毎月の支払い額に占める利息の割合が減り、その分、元金の返済が進みやすくなります。
もちろん、借り換えには審査があり、必ずしも有利な条件で借りられるとは限りません。
金利だけでなく、手数料や返済期間など、他の条件も総合的に比較することが重要ですが、うまく活用できれば金利負担の軽減は大きなメリットとなります。
リボ払いを減額した場合の注意点
リボ払いの負担を減らすための行動にはメリットが多いですが、以下のように注意しておきたいポイントもあります。
- 返済計画は無理のない範囲で
- 繰り上げ返済時の手数料や条件を確認
- 借り換え時の新たな金利や条件に注意
これらの注意点を認識しておくことで、思わぬ不利益を被ることを避けられます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
返済計画は無理のない範囲で
「リボ払いの残高を一日でも早く減らしたい」という気持ちはとてもよくわかります。
しかし、その焦りから、毎月の支払い額を過度に増やしたり、生活に必要な資金まで繰り上げ返済に回してしまったりするのは、かえって逆効果になる可能性があります。
無理な返済計画は長続きしません。
食費や光熱費を極端に切り詰める生活は精神的にも負担が大きく、もし病気や冠婚葬祭などで急な出費が必要になった場合、対応できずに別の借金をすることにもつながります。そうなると、せっかく立てた返済計画も意味がなくなります。
大切なのは、ご自身の家計の状況を冷静に見つめ直し、毎月確実に確保できる返済額を見極めることです。
収入と支出を把握し、固定費を見直すなどして、多少の余裕を持たせたうえで、継続可能で現実的な返済計画を立てるよう心がけましょう。
繰り上げ返済時の手数料や条件を確認
繰り上げ返済は手数料の節約に効果的ですが、カード会社によっては、繰り上げ返済の方法(ATMや振込など)に応じて手数料がかかる場合があります。
また、「〇円以上から」「〇日までに手続きが必要」といった条件が設けられていることもあります。
せっかく繰り上げ返済をするのに、余計な手数料がかかってしまってはもったいないため、事前にカード会社のWebサイトやコールセンターで確認しておきましょう。
借り換え時の新たな金利や条件に注意
金利の低いローンへの借り換えを検討する際は、提示された金利だけではなく、その他の条件もしっかり確認しましょう。
例えば、「保証料や手数料がかからないか」「返済期間がどのくらいになるか」「支払いが遅れた際はどうなるか」は、確実に把握しておくべきです。
目先の金利だけを見て安易に借り換えた結果、手数料を含めた総支払額が思ったほど減らなかったり、返済期間が延びてしまったりするケースもあります。
専門家へ相談する
リボ払いの借金が高額になってしまっている場合は、弁護士や司法書士といった借金問題の専門家にアドバイスを求めることを強くおすすめします。
専門家に相談することで、「任意整理」という手続きを検討できることがあります。
任意整理は、カード会社と交渉して将来発生する利息(リボ払い手数料)をカットしてもらい、残りの元金を原則3年〜5年で分割返済していく手続きです。
リボ払いの高い手数料をカットできるため、返済の負担を大きく減らせる可能性があります。
しかし、任意整理はメリットばかりではありません。いわゆる「ブラックリスト」に載るなど、注意すべきデメリットも存在します。
専門家は、デメリットを踏まえたうえで、「本当に任意整理が最善の方法なのか」「別の解決策はないのか」など、あなたの状況に合わせて一緒に考えます。
一人で悩み続ける前に、まずは信頼できる専門家に相談することが、安全かつ確実な解決への第一歩です。
中央事務所なら
中央事務所は、リボ払い問題を含む借金問題の解決にあたって豊富な実績のある司法書士事務所です。
これまで、数多くのリボ払いの返済に悩む方々のご相談に対応し、解決へと導いてきました。
「リボ払いをなんとかしたいが、どうすればいいかわからない」
「任意整理という手続きについて詳しく聞きたい」
このようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、中央事務所にご相談ください。
あなたの状況を丁寧にお伺いし、任意整理を含めたさまざまな選択肢の中から、最適な解決策を一緒に考え、ご提案します。
ご相談は無料で、費用についてはご依頼いただく前に明確にご説明します。分割払いや後払いにも柔軟に対応しておりますので、まずは以下からお気軽にご連絡ください。
本記事の監修/司法書士法人 中央事務所 司法書士 伊藤 竜郎
中央事務所はお客さまのお悩みに寄り添い、常にお客さまの目線に立ってアドバイス、解決するためのお手伝いをさせていただきます。 借金、過払い金請求のことでお悩み、お困りの方、ぜひお気軽に中央事務所にご相談ください。

投稿日: 2025年8月14日
更新日: 2025年8月22日