債務整理（借金整理）を
早く終わらせる方法とは？
早く返済するメリット・デメリット

「債務整理（借金整理）手続きって思ったより時間がかかるようだけど、もっと早く終わらせることはできないの？」

「債務整理の返済中に、早く終わらせたい場合繰上げ返済はできるの？」

債務整理を検討中の方や、現在債務整理で返済中の方の中には、このようにお考えの方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、下記について解説します。

• ・債務整理を早く終わらせるために、手続き期間にできること
• ・繰り上げ、一括返済で早く返済するときのメリット・デメリット
• ・繰り上げ、一括返済検討のため、現在の借金残高を確認する方法

債務整理はその種類によって手続きにかかる期間が異なります。それぞれ手続きと返済にどのくらいかかると言われているのか確認しておきましょう。

任意整理にかかる期間

任意整理手続きの場合、依頼してから示談するまでの手続きそのものに3〜6か月程度、その後の返済に3〜5年かかると言われています。

自己破産にかかる期間

自己破産手続きの場合、依頼してから免責が確定するまでの手続きに半年〜1年程度かかると言われています。自己破産は借金の支払いが免責となる手続きのため、その後返済の必要はありません。

個人再生にかかる期間

個人再生手続きの場合、依頼してから認可決定が確定するまでの手続きそのものに1年〜1年半程度、その後の返済に原則3年かかると言われています。

債務整理を専門家に依頼した場合、手続きを早く終わらせるためにはどの手続きをとることになっても、依頼者であるご自身の協力が欠かせません。

具体的には下記のことに注意して、依頼後は専門家との連絡を密にすることが、手続きにかかる期間短縮のポイントと言えるでしょう。

依頼する前に借金の現状を把握しておく

専門家に相談するときには、事前にお借入先や借金残高、ご自身の資産になるものなどを把握しておきましょう。

ご自身の現状と照らし合わせて、債務整理の中でどの手続きが有効かを的確に判断してもらえる材料となります。同時に相談にも無駄がなく、時間の多くをご自身のために有効活用してもらえます。

債務整理の実績が豊富な専門家へ依頼する

同じ手続きを依頼する場合でも、専門家が債務整理に長けているかどうかは手続きにかかる時間に大きく影響します。

一般的に、債務整理の相談・依頼を多く受けている事務所では、慎重さが求められるところは丁寧に、手続きの中で手間がかかる業務はスピーディにと、無駄なく手続きを進めていくことができます。結果的に手続きを早く終わらせることにつながります。

連絡に速やかに応じることは最重要

依頼したその日から、スムーズに連絡を取れるようにしておくことが重要です。仕事や予定などで連絡が取りにくい期間や時間帯があれば、事前に知らせておきましょう。

すぐに電話が取れない場合でも、着信に気がついたら早目に折り返したり、メールを返信したりすることで、専門家は安心して手続きを進めることができ、結果的に早く終わることにもつながります。

費用の支払は遅れない

専門家に手続きを依頼すると費用を支払わなければなりませんが、遅れたり滞ったりすると、手続きが進まず時間が長引く可能性があります。

手続きを早く終わらせたいと願うのであれば、費用を遅れずに支払うのは原則と心得ましょう。

書類の提出は迅速に対応する

債務整理の中でも自己破産や個人再生は、さまざまな書類が必要になります。必要書類には、役所や企業などでとらなければならないものもあって、仕事が休みの日に取りにくい場合もあるでしょう。しかし、書類が不足していたり提出が遅れたりすると、手続きに時間がかかってしまいます。

書類の提出を求められたら、なるべく早く用意するようにしましょう。

任意整理や個人再生の返済中に、予定外の収入があったのでまとまった返済をしたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。実際、債務整理後に、繰上げや一括での返済を行うことは可能です。示談したときの契約に、一括返済を禁止する規定はないからです。

ただしその際には、依頼している専門家に相談をしましょう。（お借入先にご自身で直接返済している（専門家との委任関係が終了している）場合は、ご自身で直接申し出ることになります。）

では、メリットと注意点を見ていきましょう。

繰り上げ・一括返済をするメリット

繰り上げ返済・一括返済を行う最大のメリットは借金が早く完済できることです。具体的には下記のようなメリットがあります。

返済を続ける日々から解放される

まとまった金額を返済することにより、借金が完済できる、もしくは完済までの期間が短縮されます。一括返済をする場合は、これまでの返済を続ける日々から解放されますし、繰上げ返済をする場合でも、返済時期が以前より間近になることで、気持ちはこれまでより楽になるでしょう。

借金がなくなる、完済の目処が立つという状況になることで、大きな安心感を得ることができます。

振込手数料の負担が減る

任意整理や個人再生の手続き終了後は、銀行振込で返済を行いますが、その際の振込手数料は債務者が負担するよう和解書に記載されています。

1件ではさほど大きな金額ではありませんが、件数が多い場合や3〜5年も続くことを考えるとかなりの負担になります。繰上げ返済や一括返済をすることで、その分の振り込み手数料の負担がなくなるのは大きなメリットです。

個人再生の場合はブラックリスト期間が短縮される

個人再生手続きを行うと、個人の信用情報にそのことが事故記録として掲載されます。だいたい5～7年は、新たにローンを組んだりクレジットカードを作ったりできなくなると言われています。

この状態をブラックリストに載るという言い方をしますが、繰上げ返済をして返済期間が短くなることで、トータルのブラック期間が短縮されるというメリットがあります。

繰り上げ・一括返済をする注意点

繰り上げ・一括返済はメリットがある一方で、注意点もあります。まとまった収入が入るからと安易に返済をしてしまっても良いのかどうか、下記の点を考慮に入れて検討しましょう。

最終的に返済する総額は変わらない

住宅ローンでまとまった額を返済する場合には、その分の利息がカットされるというメリットがあります。しかし債務整理では、すでに利息や借金の元本を手続きの中で免除していることになるため、一括返済をするからと言って今以上の免除はありません。債権者によっては交渉で減額してくれるケースもあるようですが、ほとんどの場合では期待できないでしょう。

個人再生返済中の場合

個人再生の手続開始後に繰上げ・一括返済することに、法律上で禁止する規定はありません。ただし、「債権者平等の原則」に従って全ての債権者に対して平等に返済することが不可欠です。そのため依頼した専門家に早期返済したい旨の相談をしましょう。

任意整理返済中の場合

任意整理の手続開始後も繰上げ・一括返済することができ、特定の債権者についてだけ行うことも可能です。

しかし、特定のお借入先だけに一括返済すると、偏頗弁済（へんぱべんさい）となり、今後もし個人再生や自己破産の手続きをすることになった場合、自己破産手続きで免責を得ることができなかったり、個人再生手続きで借金が減額されなかったりする可能性があることも知っておきましょう。

繰り上げ返済や一括返済をするために、現在の借金残高を確認したい場合の方法を解説します。

お借入先に電話でお問い合わせする

お借入先に電話でお問い合わせをすれば、確認ができます。尚、電話をする際は、正確な情報を伝えるためにも和解書を用意しておきましょう。

会員専用サイトやスマホアプリで確認する

お借入先の会員専用のウェブサイトやスマホアプリから、確認ができます。

返済するときにATMで確認する

ATMを利用して返済している場合は、その際に出てくる利用明細に記載されています。

依頼している専門家に確認してもらう

手続きを依頼した専門家との委任関係が終了していない場合は、事務所から確認してもらうことも可能です。

債務整理を早く終わらせたい場合は、司法書士や弁護士などの専門家に相談して、ご自身の状況に合った債務整理方法を提案してもらうことが、早期の解決に繋がるでしょう。その際には、債務整理に強い専門家へ依頼することが大切です。

借金返済に悩まれたときは、専門家の力を借りるのが早期解決の近道です。 中央事務所では、債務整理の知識と実績が豊富な専門家が、借金のお悩みをしっかりとお聞きします。 ご相談時にお話しをよく伺った上で、ご自身の状況にあった解決方法をご提案させていただきます。 WEBから、24時間いつでも受付していますので、お困りの際はぜひお問い合わせください。