公開日 2023.08.29
更新日 2024.01.29
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コールセンターにおけるインバウンドとアウトバウンドの違いとは?
業務の効率化や収益アップのために、コールセンターの立ち上げを検討している方も多いのではないでしょうか。
ひとえにコールセンターと言っても、インバウンドとアウトバウンドの2種類があり、それぞれ業務内容や役割が異なります。コールセンターを効果的に活用するためには、違いを理解し、目的によって使い分けることが大切です。
今回は、コールセンターにおけるインバウンド・アウトバウンドの違いをご紹介します。併せて、業務におけるポイント・向いている人の特徴も解説しますので、コールセンターの導入やオペレーターの人材開発を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。
コールセンターにおけるインバウンドとアウトバウンドの違い
コールセンターには、「インバウンド」と「アウトバウンド」があり、違いは「受動的か、能動的か」という点です。
詳細については後述しますが、インバウンドの場合、お客様から「電話を受けて」、オペレーターが応対します。入電内容は、注文受付や商品に関する問い合わせ、商品不良・トラブルに関するものが挙げられます。
一方、アウトバウンドはオペレーター側からお客様に「電話をかけて」、営業活動や商品・サービスの案内などを行う業務です。発信内容は、新規顧客への販売促進やリピート購入の案内、アポイントメント獲得などが挙げられます。
どちらも、お客様とコミュニケーションを取ることは変わりませんが、業務内容や求められる人物像は異なります。
コールセンターにおけるインバウンド業務
インバウンド業務は、お客様からの電話を受けてオペレーターが応対する業務です。
ここでは、インバウンド業務の種類と業務内容、業務におけるポイントや向いている人の特徴について紹介します。
インバウンドの種類と業務内容
インバウンド業務には、「テレオペ(テレフォンオペレーター)」「カスタマーサポート」「テクニカルサポート」の3つがあります。
それぞれの業務内容は、以下の通りです。
<テレオペ(テレフォンオペレーター)>
テレオペは、自社で取り扱う商品・サービスに関する問い合わせや取り次ぎ、注文受付などを承る業務です。
一例として、以下のような業務を担います。
● 注文手続き受付
● クレームや苦情対応
● 担当者や他部署への取り次ぎ
● 商品・サービスに関する相談受付
以下で紹介する「カスタマーサポート」「テクニカルサポート」もテレオペの業務に含まれる場合もあります。
<カスタマーサポート>
カスタマーサポートは、「お客様相談窓口」とも呼ばれ、商品・サービスをすでに購入したお客様の困りごとを解決する業務です。
一例として、以下のような業務を担います。
● 修理・交換受付
● 使用方法の説明
● 不具合時の対処法案内
● 遅延・誤配など配送に関する問い合わせ対応
カスタマーサポートに電話をかけてくるお客様のほとんどは、何らかの問題を抱えているため、迅速かつ的確に解決へと導かなければなりません。
<テクニカルサポート>
テクニカルサポートは、商品・サービスの技術的な問題に対応する業務です。
一例として、以下のような業務を担います。
● 保守や修理・交換受付
● 動作不良や不具合に関する受付
● 商品・サービスの設定やセットアップの案内
テクニカルサポートでは、問い合わせを受けてから専門の担当者に取り次ぐのが一般的です。しかし、問い合わせの難易度(低度〜中度)によっては、電話に出たオペレーターが解決まで一貫して担うこともあります。
インバウンド業務におけるポイント
インバウンド業務におけるポイントは、以下の通りです。
● 細やかなマニュアルやトークスクリプトの作成
● オペレーター教育に力を入れる
<細やかなマニュアルやトークスクリプトの作成>
インバウンド業務は、電話をかけてくる相手が不特定多数で、なおかつ問い合わせ内容や要求もさまざまです。どのようなお問い合わせに対してもスムーズに案内できるよう、マニュアルやトークスクリプトは「細やかに作成」することがポイントです。
たとえば、お客様への回答に困った時の対処法やクレーム・苦情が来た時の応対方法など、オペレーターが迅速・適切に対応ができるよう、対応中に起こりうることを想定し作成しましょう。
<オペレーター教育に力を入れる>
お客様から寄せられるさまざまな疑問や困りごとに答えられるよう、オペレーター教育に力を入れましょう。
なぜなら、お客様は「コールセンターなのだから何でも知っている」というスタンスで、鋭い質問や指摘をしてくるケースも多々あるからです。その際、誤った情報提供や確認に手間取ってしまうと、信頼を得られず企業イメージに悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、商品・サービスについての知識やそれに付随する関連商品、比較対象商品について把握するところまで教育するのが理想的です。
インバウンド業務に向いている人
インバウンド業務に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
● 忍耐力のある人
● 知識や技術に精通している
<忍耐力のある人>
さまざまな問い合わせを受けるインバウンド業務では、忍耐力がありストレスに強い人が向いています。
お客様の中には、同じ質問を何度も繰り返してきたり、唐突に怒りや不満をぶつけてきたりする人もいます。また、クレームや苦情など、対応する問題によっては、電話を切るまでに多くの時間を要することもあります。
このような状況においても耐え、冷静沈着に対応できれば、屈することなく業務を遂行できるでしょう。
<知識や技術に精通している>
インバウンド業務のなかでも、テクニカルサポートのように専門知識を求められる業務では、知識や技術に精通している人が向いています。
知識や技術に精通している人は、難易度の高い問い合わせに対しても、迅速かつ適切に対応することが可能になり、お客様に信頼感を与えられるからです。
また、インバウンド業務全般において、日々多くの問題や質問に対応する場面が多いため、幅広い業務知識が必要です。知識や技術に精通していることに併せて、柔軟な思考力や状況判断力がある人も適任といえるでしょう。
コールセンターにおけるアウトバウンド業務
アウトバウンド業務は、オペレーターからお客様や見込み顧客へ電話をかける業務です。
ここでは、アウトバウンド業務の種類と業務内容、業務におけるポイントや向いている人の特徴について解説します。
アウトバウンドの種類と業務内容
アウトバウンド業務には、「テレアポ(テレフォンアポインター)」「テレマ(テレフォンマーケティング)」の2つがあります。
それぞれの業務内容は、以下の通りです。
<テレアポ(テレフォンアポインター)>
テレアポは、営業やマーケティングを目的とした業務です。
一例として、以下のような業務を担います。
● ユーザーアンケート調査
● 商品、サービスの提案、案内
● 商談や面談のアポイントメント獲得
テレアポは、商品やサービスの魅力を説明したり、商談や面談のアポイントメントを取り付けたりする、言わば内勤営業のような役割を担います。
<テレマ(テレフォンマーケティング)>
テレマは、すでに購入・利用されているお客様や、見込み顧客へ販売促進などを行う業務です。
一例として、以下のような業務を担います。
● アフターフォローの案内
● 見込み顧客への販売促進
● 既存顧客にリピート購入の案内
テレアポと類似する部分がありますが、違いは、テレアポは主に「新規顧客を対象」、テレマは主に「既存顧客や見込み顧客が対象」という点です。つまり、テレマはすでに自社の商品・サービスを認識しているお客様が対象となるため、テレアポに比べお客様に受け入れてもらいやすいのが特徴です。
アウトバウンド業務におけるポイント
アウトバウンド業務におけるポイントは、以下の通りです。
● 興味・関心をひくトークスクリプトを作成する
● お客様に寄り添った営業をする
<興味・関心をひくトークスクリプトを作成する>
アウトバウンド業務に欠かせないトークスクリプトは、お客様の興味・関心をひくものを作成することがポイントです。
予測していないタイミングで電話を受け、一方的にセールスをされると、お客様の警戒心は高まり、話を聞いてもらえないことが多々あります。
しかし、お客様の関心やニーズを把握し、それに合わせたトーク内容を準備することで、相手の興味をひきつけ、話を聞いてもらいやすくなります。
また、トークスクリプトには、決められた流れがあり、スクリプトに従って話を進めるだけで、必要な情報を的確に伝えることが可能です。新人オペレーターでも、営業パフォーマンスが安定し、効率的にセールスを進められるでしょう。
<お客様に寄り添った営業をする>
「売ること・獲得すること」を考えるのではなく、「お客様に寄り添った営業」をすることがポイントです。
「売りたい」という感情は、自然と言葉と態度に表れ、お客様に「押し売り感」を与えてしまい、拒絶される可能性が高まります。
そのため、「売りたい」という気持ちよりも「お客様の役に立つ・喜んでいただく」ことを意識し、営業することが大切です。
自社商品・サービスを購入することによって、お客様が得られるメリットを伝えられれば「押し売り感」は減少し、売る側も購入する側も互いに気持ちよく取引が行えます。
アウトバウンド業務に向いている人
アウトバウンド業務に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
● 接客や営業経験のある人
● ノルマ達成にやりがいを感じる人
<接客や営業経験のある人>
接客業や営業経験のある人は、セールススキルがすでに身に付いているため、アウトバウンドにおいても円滑に業務を進められるでしょう。
アウトバウンド業務は、電話を通じて商品・サービスの良さを伝え、購入や販売機会のアポイント獲得をするのが役割です。同様に、店頭販売における接客業や外勤営業職においても、「商品やサービスを販売・案内する」という点が共通しています。
対面か非対面かの違いだけで、業務内容はほぼ同じであるため、過去に接客や営業経験のある人なら、これまでのスキルを活かし、アウトバウンドでも活躍できるでしょう。
<ノルマ達成にやりがいを感じる人>
ノルマ達成をプレッシャーではなく、「やりがい」に感じられる人は向いています。
アウトバウンドにおけるオペレーターの評価軸は、「成果数」を指標とするのが一般的です。具体的には、「どれだけ電話をかけたか」や「何件アポイントを獲得できたか」など、結果を出した分だけ報酬が返ってくるシステムです。
成果を上げることが好きな人や、ノルマ達成にやりがいを感じられる人は、アウトバウンドに向いているといえるでしょう。
まとめ
コールセンターにおける、インバウンドとアウトバウンドには「受動的か能動的か」という違いがあります。どちらも、お客様とコミュニケーションをとることは変わりませんが、業務内容や求められるスキルは大きく異なります。
なお、インバウンド・アウトバウンドどちらにしても、自社教育で優秀なオペレーターを一から育成するのは、決して簡単なことではありません。加えて、多くの時間とコストが必要になるでしょう。
そのため、「コールセンターを立ち上げたい、効果的に活用したい」とお考えであれば、電話代行会社に委託する方法を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
株式会社中央事務所は、専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。高品質のコール対応の提供が最短翌日から可能です。
インバウンド業務、アウトバウンド業務にかかわらず、お客様の業種、経営方針などさまざまな要望に合わせたサービスを提供いたしますので、お気軽にご相談ください。
※1: 月間総受電数6万件
2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計
※2: 新規入電応対率98%
2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出
※3: カスタマー応対率95%
2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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