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公開日 2023.07.18
更新日 2023.07.18
用語

電話対応をスムーズに行うための敬語一覧・マニュアル

「間違った言葉遣いをしていないか不安」「敬語を意識しすぎて言葉が詰まる」など、言葉遣いや敬語の使い方に苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。 確かに、声だけでやり取りをする電話対応では、正しい敬語を使えているかどうかで企業イメージに影響するため、使い方に注意しなければなりません。 そこで今回は、敬語の種類や特徴、電話対応でよく使う敬語を一覧・マニュアルにしてご紹介します。これらをマスターできれば、きっと電話対応への不安が軽減されるでしょう。  

電話対応とは

電話対応とは文字通り、電話を通して相手とやり取りをする方法をいいます。 ビジネスシーンにおいて、電話対応を行う機会は度々訪れるものです。その際、正しい言葉遣いを徹底するなど、マナーを守り対応することで、声だけでも十分相手に好印象を抱いてもらえます。 一方、知識不足から状況にそぐわない敬語を使ってしまうと、相手に不快感を与えてしまうこともあります。 そのため、電話対応を円滑に進めて良好なコミュニケーションをとるために、正しい敬語・言葉遣いを心がけましょう。  

電話対応で敬語が重要な理由

電話対応で敬語が重要な理由としては、相手へ敬意を示すことができるからです。 ビジネスの場においては、恩恵・利益を与えてくれるお客様への敬意を敬語から表せます。 また、相手に何かを依頼する際「〜して欲しい」よりも「〜してくれませんか」と敬語を用いることで、言葉を柔らかくし耳当たりを良くする効果もあります。  

電話対応で使う敬語の種類

電話対応でよく使う敬語には「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」の3種類があります。 ここでは、それぞれの概要についてご紹介します。  

丁寧語

丁寧語は、言葉を丁寧にして相手に敬意を示す敬語です。敬語のなかで最もポピュラーで、日常会話でも広く使われています。 「私が◯◯です」「こちらで預かります」「おっしゃる通りでございます」などのように、「です、ます、ございます」が丁寧語の代表で、ビジネスの場で度々使います。 具体的には、「◯◯さんが困っている」という文章であれば、「◯◯さんが困っています」とするのが丁寧語です。 また、「ご挨拶」や「お願い」のように、言葉の頭に「ご」「お」を付け、言葉を上品にする「美化語」も丁寧語の一部とされています。 なお、丁寧語に慣れてくると敬語として不十分と感じるシーンが増え、次項で紹介する尊敬語・謙譲語と組み合わせることも必要になってきます。 <丁寧語の例文> ● 従業員が案内します ● 商品を受け取ります ● ただいま、外出しています  

尊敬語

尊敬語は、相手の状態や主体を高めることで敬意を示す敬語です。主に、上司や社長など目上の人に使いますが、顧客とのやり取りがメインとなる電話対応においても、使用頻度が高い敬語といえます。 尊敬語の種類として、会社は「貴社」、家は「御宅」といった名詞を変化させたものがあります。 他には「お伝えになる」「来られる」のような、動詞を「お〜になる」と「〜れる」の形に変化させるもの。「お忙しい」「ご足労」というように、形容詞に「お」や「ご」を付けて尊敬を表す表現もあります。 <尊敬語の例文> ● 社長が休まれる ● ◯◯さんがお話になる ● ◯◯さんが本をお読みになる  

謙譲語

謙譲語は、自分の動作を謙遜させて相手に敬意を示す敬語です。尊敬語と同様に目上の人に使いますが、異なるのは「自分側をへりくだらせる」点です。 また尊敬語と類似する点として、謙譲語には「名詞」「動詞」「形容詞」それぞれが変化する形があります。 身近なところでは「会社」は「弊社」、「行く」は「参る」、「もらう」は「いただく」といった表現があります。なお、謙譲語は自分の動作以外にも、身内(社内の人)が主体になる時にも用いる敬語です。 <謙譲語の例文> ● その件については存じ上げています ● 私がそちらに参ります ● 後ほど、◯◯(同僚の名前)が資料を持参します  

電話対応でよく使う敬語一覧

敬語の種類と意味について理解できたら、電話対応でよく使う敬語を覚えましょう。以下に、丁寧語・尊敬語・謙譲語を一覧にしてご紹介します。  
丁寧語 尊敬語 謙譲語
する します なさる・される いたす
いる います いらっしゃる おる
言う 言います おっしゃる 申す・申し上げる
聞く 聞きます お聞きになる うかがう・拝聴する
読む 読みます お読みになる・読まれる 拝読する
見る 見ます 見られる・ご覧になる 拝見する
待つ 待ちます お待ちくださる お待ちする
来る 来ます お越しになる・いらっしゃる 参る
帰る 帰ります お帰りになる おいとまする
会う 会う お会いになる お目にかかる
知る 知っています お知りになる 存じ上げる
思う 思います 思われる 存じる
わかる わかります ご理解いただく 承知する・かしこまる
伝える 伝えます お伝えになる 申し伝える
受ける 受けます 受けられる お受けする
 

電話対応でよく使われる敬語マニュアル

敬語の種類について説明しましたが、それぞれ敬意の表し方や使い方に違いがあります。 ここでは、電話対応でよく使われるトークを敬語の種類ごとに解説します。どれが状況に適しているか見ていきましょう。 ▼関連記事 電話対応マニュアルの作り方〜作成手順やポイントを解説  

オープニングトーク

電話を受ける時と、電話をかける時ではオープニングトークが異なります。 <電話を受ける時(挨拶+名乗り)> ● 丁寧語:お電話ありがとうございます。△△会社◯◯でございます ● 尊敬語:お電話くださりありがとうございます。(名乗りの該当表現なし) ● 謙譲語:お電話いただきありがとうございます。△△会社◯◯と申します <電話をかけた時(名乗り)> ● 丁寧語:私は、◯◯です。◯◯様のお電話でよろしいですか? ● 尊敬語:(名乗りの該当表現なし)◯◯様のお電話でいらっしゃいますか? ● 謙譲語:私は、◯◯と申します。◯◯様にお電話させていただきました オープニングトークでは、丁寧語か謙譲語が相応しいといえるでしょう。 なお、自分が名乗る時は、当然主語は「自分」です。主体が「相手」となる尊敬語を使うと不自然な形になるため、名乗りの該当表現はありません。  

メイントーク

メイントークでよく使う敬語には、以下のようなものが挙げられます。 <依頼する時> ● 丁寧語:お願いできますか ● 尊敬語:該当表現なし ● 謙譲語:お願いいたします <承知する時> ● 丁寧語:わかりました ● 尊敬語:該当表現なし ● 謙譲語:承知しました 「依頼する時」「承知する時」は、自分の行為であるため、尊敬語の適切な表現はありません。 <聞き返す時> ● 丁寧語:もう一度、聞かせてください ● 尊敬語:もう一度、お聞かせください ● 謙譲語:もう一度、おうかがいしてもよろしいでしょうか 丁寧語の「聞かせてください」の頭に「お」を付けると尊敬語に変換されます。目上の方に聞き返す際には、尊敬語又は謙譲語を用いると丁寧な言葉遣いになります。 <保留にする時> ● 丁寧語:恐れ入りますが、少々待ってください ● 尊敬語:恐れ入りますが、少々お待ちください ● 謙譲語:恐れ入りますが、お待ちいただきたく存じます 保留をかける=「相手」に待ってもらう状態です。よって、主体が相手側になるため、謙譲語は本来該当しません。しかし、この状況においては「待つ」の単語に「〜していただく(謙譲語)」を付けることで、相手に強制を与えない、柔らかい敬語フレーズに変換できます。 <担当者に取り次いでもらう時> ● 丁寧語:◯◯様はいますか ● 尊敬語:◯◯様はいらっしゃいますか ● 謙譲語:該当表現なし 「いますか」も敬語ではありますが、丁寧語の中でもカジュアルな表現になってしまうので、ビジネスシーンでは避けるのが無難です。 また「いる」の謙譲語は「おる」ですが、一般的な表現ではなく違和感を持たれやすいので、この中では尊敬語の「いらっしゃいますか」が最も適しています。  

クロージングトーク

クロージングトークでよく使う敬語には、以下のようなものが挙げられます。
<最後に聞きたいことがないか確認する時> ● 丁寧語:◯◯様は、他に聞きたいことはございませんか ● 尊敬語:◯◯様は、お聞きになりたいことはございませんか ● 謙譲語:該当表現なし 丁寧語、尊敬語どちらでも間違いではありませんが、より丁寧な表現を求めるのであれば尊敬語がおすすめです。なお、ここでの主語は相手になるため、謙譲語に該当する表現はありません。 <電話を切る時> ● 丁寧語:お電話ありがとうございました ● 尊敬語:お電話をくださりありがとうございました ● 謙譲語:お電話をいただきありがとうございました 電話を切る時は、「電話を受けた側」と「電話をかけた側」によって、敬語の使い分けが必要です。 電話を受けた側であれば、「相手」から電話がかかってきたので、「相手側」が主体となる尊敬語の「くださり」を使います。一方、電話をかけた側においては、自分から電話をかけたので「自分側」主体となる謙譲語の「いただき」を使います。  

電話対応で間違いやすい敬語

敬語の種類を覚え、理解したと思っても、間違えてしまうこともあります。例えば、表に記したようなものがあります。  
間違いやすい敬語 正しい使い方 理由
ご確認のほう、よろしくお願いいたします。 ご確認のほど、よろしくお願いいたします。 「〜のほう」は、二者択一、又は方角を示す際に使う表現です。
了解しました。 承知しました。 「了解」は、立場が上の人から下の人に対して用いる言葉です。
◯◯様でございますね。 ◯◯様でいらっしゃいますね。 「ございます」は「ある」の丁寧語で「物」を指します。「人」に使うのは相応しくありません。
ご予約は、3名様でよろしかったでしょうか。 ご予約は、3名様でよろしいでしょうか。 「よろしかった」の「た」は過去・完了を意味します。現在進行形には使いません。
お客様、なるほどですね。 お客様、おっしゃるとおりです。 「なるほど」は立場が同じ又は目下の人に使う表現です。お客様に対しての使用は避けるべきです。
   

電話対応でよく使われる表現

電話対応では、「言い回し」「クッション言葉」「イエス・バット話法、イエス・アンド話法」もあわせて使い、より丁寧で柔らかい話し方にすることが大切です。 それぞれの概要や使い方をご紹介します。  

言い回し

言い回しとは、日常生活で使用している単語やフレーズの言い方を変え、丁寧な言葉遣いにすることです。 電話対応でよく使う言い回しには、以下のようなものがあります。  
日常生活で使う言葉 主な言い回し
私(わたし) 私(わたくし)
私の会社 弊社
あなたの会社 貴社・御社
あとから 後(のち)ほど
さっき さきほど
そうですね おっしゃるとおりです
知っていますか ご存じでしょうか
見ましたか ご覧になりましたか
わかりました かしこまりました
できないです いたしかねます
すみません 申し訳ございません
そこに行きます そちらに伺います
ここに来てください こちらにお越しください
どうしますか いかがなさいますか
声が聞こえません お電話が遠いようです
   

クッション言葉

クッション言葉とは、相手に依頼やお断り、話を切り替える際に添えると便利な表現です。 適宜使用することで、言いづらい内容の話であっても角が立たないようにし、まさしくクッションのように言葉の衝撃を和らげてくれます。 例えば、相手の要望に応えられずお断りが必要になった場合、「大変心苦しいのですが、対応できかねます」と言うと、申し訳なさが一層伝わり納得が得られやすくなります。 その他、電話対応では以下のクッション言葉をよく使います。  
シチュエーション 主なクッション言葉
反論する時 お言葉を返すようで申し上げにくいのですが
否定する時 心苦しいのですが
期待に沿えない時 ・あいにくですが ・残念ですが
依頼する時 ・お手数をおかけしますが ・ご多忙とは存じますが ・お忙しいところ恐縮ですが
尋ねる時 ・もしよろしければ ・差し支えなければ
 

イエス・バット話法、イエス・アンド話法

円滑にコミュニケーションを進め、相手の話をうまく切り替える話法として「イエス・バッド話法」と「イエス・アンド話法」があります。 それぞれの特徴は、以下のとおりです。 <イエス・バッド話法> イエス・バッド話法は、相手に理解を示したのち、逆接の接続詞を用いる話法です。 どれだけこちらが正論を言っていたとしても、相手は自分の主張を聞き入れてもらえないと納得しないこともあります。そこで、相手の主張を聞き入れたうえで「ですが」「しかし」などの接続詞を使うことで、話を聞いてもらいやすくなります。 (例文) 「確かにそう思われるのも当然です。ですが~」 「心中お察しいたします。しかし~」 <イエス・アンド話法> イエス・アンド話法は相手の話に同調したまま、否定語にならない表現を使い、話を切り替える話法です。 相手の意見を否定しないため、イエス・バッド法よりも柔らかい印象を与え、円滑に話を進められます。 (例文) 「さようでございますね、ところで~」 「そのとおりかもしれません。それでしたら~」  

まとめ

「声」だけでやり取りをする電話対応では、お互いの表情が見えない分、正しく敬語を使うことが大切です。なぜなら、敬語は相手へ敬意を示したり、言葉を柔らかな印象で伝えたりできるからです。 その他、言い回しを変える、クッション言葉を用いて言葉を柔らかい印象にする、話をうまく切り替えるというようなテクニックも、電話対応をスムーズにするためには欠かせません。 しかし、適切な敬語の使い分けやトークテクニックを習得するには多くの時間を要します。そこで、電話対応の品質管理に苦慮しているのであれば、電話対応代行サービスを利用するのも有効な方法です。 株式会社中央事務所は、専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。 敬語マナーや電話対応に優れたオペレーターが企業様の代わりとなり、企業のイメージアップや顧客満足度向上に尽力いたします。電話対応にお困りであれば、ぜひ当社にご相談ください。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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