050-3173-9129

平日 09:00-18:00

公開日 2023.04.27
更新日 2024.01.29
知識

電話対応やコールセンターでよく使う言葉遣い一覧表

お互いの顔が見えないなか、声だけでやり取りをする電話対応は、相手に不快感を与えたり認識のズレが生じたりしないよう、状況に応じた適切な言葉遣いをマスターする必要があります。 その際、お手本になるのがコールセンターのオペレーターが使っている言葉遣いです。正しい言葉遣いや敬語を習得できれば、顧客に好印象を与え、企業全体のイメージアップにもつながるでしょう。 今回は、電話対応やコールセンターでよく使う言葉遣いを、わかりやすく一覧表でご紹介します。言葉遣いの基本や間違った表現を再認識し、電話対応の品質向上にお役立てください。  

敬語の種類とは?正しい言葉遣いの基本

正しい言葉遣いを習得する一歩として、敬語の種類を理解しましょう。敬語には「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」の3つがあり、これらは相手や状況に応じて正しく使い分ける必要があります。 ここでは、それぞれの敬語の意味についてご紹介します。  

丁寧語

丁寧語は相手や場面を問わず、表現を丁寧にしたり、言葉を上品にしたりする際に使う敬語です。 例えば「行きます」「こちらがお品物です」「あちらでございます」などのように、語尾に「ます」「です」「ございます」を付けます。また「ご検討」「お知らせ」など、名詞に「ご」や「お」を付け、言葉遣いを上品にした「美化語」も丁寧語に含まれます。 丁寧語は、日常会話でもよく使われているため、実際に使う場面でも「難しい」と感じることは少ないでしょう。  

尊敬語

尊敬語は、相手の動作や状態を高めて、敬意や尊敬の気持ちを表す敬語です。主に目上の人に使うため、顧客とのやり取りがメインとなる電話対応で使うことが多い敬語といえます。 尊敬語の基本は「動詞」「名詞」「形容詞」のそれぞれを変化させた形です。 例えば「動詞」の場合「お越しになる」「食べられる」のように、「お〜になる」の形や「〜れる」の形。そのほか、名詞を変化させた「貴社」「御宅」、形容詞を変化させた「お忙しい」「お問い合わせ」などがあります。  

謙譲語

謙譲語は、相手を持ち上げる表現を使い、尊敬の気持ちを表す敬語です。他の敬語と同様に目上の人に使いますが、異なるのは「自分の動作に使う表現」となり、なおかつ動作や物事に対して謙遜した表現を使う点です。 例えば「手紙を頂戴します」「私がそちらに伺います」「存じ上げません」などが挙げられます。また、謙譲語は自分の動作以外にも、身内(社内の人や自分の家族、親戚)などが主語になるときにも使う敬語です。  

電話対応やコールセンターでよく使う敬語一覧表

敬語の種類について紹介しましたが、いきなりすべての敬語を覚え、使いこなすのは難しいかもしれません。 電話対応やコールセンターでは、場面ごとに多用される敬語が決まっています。ここでは、よく使う敬語をご紹介します。  

基本表現

最初に、敬語の「基本表現」を覚えましょう。 丁寧語は、言葉自体をほぼ変えずに済みますが、尊敬語と謙譲語に関しては、主語が「相手」か「自分」かによって、使い方が異なるため注意が必要です。  
丁寧語 尊敬語(相手が主語) 謙譲語(自分が主語)
する します される、なさる いたす
言う 言います おっしゃる 申す、申し上げる
聞く 聞きます お聞きになる うかがう、拝聴する
見る 見ます ご覧になる 拝見する
持つ 待ちます お待ちくださる お待ちする
知る 知っています お知りになる 存じ上げる
伝える 伝えます お伝えになる 申し伝える
 

受電・架電時

受電・架電時は、敬語の使い方ひとつで、会社の印象を左右します。相手に良い印象を抱いてもらうために、適切な敬語フレーズを習得しましょう。  
受電時
電話にでる時 ・お電話ありがとうございます。 ・大変お待たせいたしました△△会社〇〇でございます。
電話の相手を確認する時 ・お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか? ・お名前を教えていただけますか?
架電時
電話をかけた時 お世話になっております。〇〇と申します。
担当者に取り次いでもらう時 〇〇さまは、いらっしゃいますか?
 

通話中

通話中は、相手の要望や意見に対して柔軟に応対しながら、正しい敬語のフレーズを活用しましょう。  
謝罪する時 ・大変申し訳ございません。 ・失礼いたしました。 ・ご迷惑をおかけしました。
了承する時 ・承知いたしました。 ・かしこまりました。
依頼する時 お手数おかけしますが、〇〇していただけますか?
確認する時 ・よろしいでしょうか? ・〇〇で間違いないでしょうか?
同意する時 ・ごもっともでございます。 ・おっしゃるとおりです。 ・左様でございます。
 

終話時

終話時は、最後まで相手に不快な思いをさせないよう、最終確認や時間をとっていただいたことへの感謝を伝えましょう。  
相手に不明点がないか確認する時 他に不明な点はございませんか?
最終確認をする時 〇〇について、私(わたくし)〇〇が承りました。
電話を切る時 ・失礼いたします。 ・お問い合わせありがとうございました。 ・今後ともよろしくお願いいたします。 ・この度は、ご迷惑をおかけしました。
 

覚えておくと便利な言葉・フレーズ一覧表

敬語と合わせて覚えておくと便利なのが「言い回し」と「クッション言葉」です。これらの言葉やフレーズを電話対応に用いることで、丁寧な言葉遣いになるのはもちろん、スムーズにコミュニケーションが取れるようになります。  

言い回し一覧表

日常生活で使っている言葉を「言い回し」することで、丁寧な言葉遣いに変化します。  
日常で使う言葉 主な言い回し
私(わたし) わたくし
私たち(わたしたち) わたくしども
私の会社 弊社
あなたの会社 御社/貴社
さっき さきほど
あとで 後ほど
その通りです おっしゃるとおりです
そうですね(あいづちなど) さようでございますか
見ましたか? ご覧になりましたか?
どうですか? いかがでしょうか?
誰ですか? お名前を伺ってもよろしいでしょうか?
わかりました かしこまりました/承知いたしました
できません いたしかねます
どういたしまして とんでもないことでございます
知っていますか? ご存知でしょうか?
お待ち遠さまです お待たせしました
声が聞こえません 電話が遠いようです
どうしましたか?(用件を聞きたい時) ご用件を伺ってもよろしいでしょうか?
 

クッション言葉一覧表

相手に依頼する際や、自分がお断りや否定などをする際に使います。本題の前にクッション言葉を置くことで、相手の気持ちを不快にせず話を切り替えられたり、言葉の印象を柔らかくしたりする便利な言葉です。 例えば、書類を送付してほしいときには「お手数をおかけしますが、書類の送付をお願いいたします」と言うと、気遣う気持ちを伝えられます。 その他、以下を参考にして状況に応じたクッション言葉を用いましょう。  
状況 クッション言葉
依頼する時 恐れ入りますが
もし可能であれば
ご多用とは存知ますが
お忙しいところ恐縮ですが
ご足労おかけいたしますが
断るときに あいにくですが
心苦しいのですが
申し訳ございませんが
誠に申し上げにくいのですが
ご期待に沿えず申し訳ございませんが
尋ねるとき 差し支えなければ
もしよろしければ
反論するとき 申し上げにくいのですが
お言葉を返すようですが
 

電話対応やコールセンターで間違いやすい言葉一覧表

電話対応やコールセンターでも、間違いやすい言葉や使い方に迷う敬語があるのも確かです。ご自身の電話応対では、使わないよう注意しましょう。  

基本表現

基本表現で間違いやすい言葉は、以下の通りです。  
間違い 例文 理由
~のほう ご確認のほう、よろしくお願いいたします。 「〜のほう」は、二者択一のどちらかを選ぶ際や、方向・方角を示すときに使う表現です。
ございますね 〇〇さまでございますね。 「ございます」は「ある」の丁寧語。「ある=物」を指すため、人に対して使うのは失礼にあたります。
なるほどですね お客さま、なるほどですね 「なるほど」は、同じ立場または目下の人に使う言葉。顧客やクライアントに使うのは不適切です。
 

受電・架電時

受電や架電時に間違いやすい言葉は、以下の通りです。  
間違い 例文 理由
もしもし、◯◯です お電話ありがとうございます。◯◯会社◯◯でございます。 電話対応やコールセンターでは「もしもし」の使用を禁止しているのが一般的です。
お名前を頂戴できますか? ・お名前を教えていただけますか? ・お名前をお聞かせ願いますか? 「お名前を頂戴できますか」を普通の言葉に戻すと「お名前をもらう」という意味になります。「教える・うかがう・聞く」の敬語に直すのが適切です。
お世話さまです お世話になっております。 感謝の言葉であるものの、「お世話さま」は目上の人が部下に使うため、電話対応の場では相応しくありません。
 

通話中

通話中に間違いやすい言葉は、以下の通りです。  
間違い 例文 理由
こちらで結構ですか? こちらでよろしいでしょうか? 「結構です」は、「申し分ない」を指す言葉。 こちらから相手に使うと「こちらで満足ですか?」の意味になり、威圧的な印象を与えてしまいます。
お分かりいただけましたか? ご質問はございませんか? 「分かる」という言葉は、上から物を言っているように聞こえ、相手に不快感を与える可能性があります。
了解しました ・かしこまりました ・承知いたしました 「了解する」は上司が部下に使う言葉で、敬語ではありません。
 

終話時

終話時に間違いやすい言葉は、以下の通りです。  
間違い 例文 理由
さようなら 失礼いたします 「さようなら」の語源は「左様ならば、失礼つかまつる」の略語です。略語を目上の人に使うのは、相応しくありません。
それでは、失礼いたしました(切電時) それでは、失礼いたします 電話を切るのは「現在」起こっていることであるため、この状況においては過去形の表現は適切ではありません。
 

電話対応・コールセンターで避けるべき言葉遣い

電話対応やコールセンターでは、以下の言葉遣いは避けるべきとしています。 ・二重敬語 ・専門用語 ・コンビニ・ファミレス用語 ・社内用語 ・丁寧さを感じない表現・言葉 これらは、相手に不信感や雑なイメージを与えてしまうので注意しましょう。  

二重敬語

二重敬語とは、一つの言葉に同じ種類の敬語を2つ使用することを指します。二重敬語を避けるべき理由としては、一つの言葉に敬語を2つ入れてしまうことで、そもそもの言葉の意味がわかりづらくなってしまうからです。 例として、「書類をご覧になられましたか?」という言葉には、「ご覧になる」と「られる」の2つの尊敬語が使われています。正しくは「書類をご覧になりましたか?」とすべきです。 以下に、電話対応やコールセンターで使いがちな二重敬語をまとめました。  
二重敬語 誤用箇所 正しい敬語
おっしゃられる 「おっしゃる」「られる」 おっしゃる
おられる 「お~する」「いらっしゃる」 いらっしゃる
お戻りになられる 「お~になる」「られる」 お戻りになる
お伺いします 「お~します」「伺う」 伺います
お承ります 「お~します」「承る」 承ります
どれも、「正しい敬語」と認識して使用していた方も多いのではないでしょうか。二重敬語は、丁寧な言葉遣いを意識するあまり、誤用してしまいやすいため注意が必要です。  

専門用語

専門用語とは、業界内でしか通じない言葉を指します。業界やその分野に熟知していない相手に使用してしまうと、当然のことながら意味が伝わらず、ストレスを与えてしまうかもしれません。 例えば、コールセンターの専門用語の中には「エスカレーション」という言葉があります。意味としては、顧客の依頼や問い合わせの解決が難しいときに、電話対応者が上司に判断を仰いだり、引き継いだりすることです。 顧客対応中に「上司にエスカレーションします」と伝えても、おそらく理解してもらえず、ただ嫌悪感を与えてしまいます。 そのため電話対応の際は、あくまでも顧客の立場に身を置いて、誰にでも理解できる「わかりやすい言葉」を選ぶことが大切です。  

コンビニ・ファミレス用語

コンビニ・ファミレス用語は「ファミコン言葉」とも呼ばれ、以下の言葉遣いが挙げられます。  
ファミコン言葉 例文 適切な言葉遣い
なります 書類は、こちらになります 書類は、こちらでございます
~のほう ご質問のほうは、以上でしょうか? ご質問は、以上でよろしいでしょうか?
よろしかった 問い合わせ内容は、◯◯でよろしかったでしょうか? 問い合わせ内容は、◯◯で間違いないでしょうか?
コンビニ・ファミレス用語は、丁寧に感じる言葉かもしれませんが、実は敬語として成り立たない言葉です。 日常生活ではあまり気にならない言葉であっても、相手によってはコンビニ・ファミレス用語に敏感な方も多くいます。顧客は「電話に出る人は、電話応対のプロ」と認識して電話をかけてくるものだと思い、正しい言葉遣いを意識しましょう。  

社内用語

社内用語とは、会社内で独自に使用している言葉を指します。先ほど説明した「専門用語」は、業界内であれば通じますが「社内用語」はさらに範囲が狭まり、同じ会社内の人間にしかわからない言葉です。 そのため、顧客やクライアント以外にも、同業他社の人にも避けるべき言葉遣いといえます。また多くの社内用語は、もともとの言葉を略していたり、簡素にしていたりするため、相手に伝わらないばかりか、いい加減な対応をしていると取られてしまう可能性もあります。 社内用語は「社内」で使えば便利な言葉ではありますが、電話対応中は使用を避け、日本語として適切な言葉を使いましょう。  

丁寧さを感じない表現・言葉

丁寧さを感じない表現や言葉は、相手に不快感や嫌悪感を抱かせてしまいます。具体的には、疑問形の表現や語気が強く威圧感のある言葉は避けるべきです。 一例として、以下のような表現や言葉は使わないようにしましょう。  
避けるべき表現・言葉 言い換え
いいえ、結構です せっかくですが、お断りします
いつでも構いません いつでも差し支えありません
送り先は、こちらでいいですよね? 送付先は、こちらでよろしいでしょうか?
ここまでの説明に関して、大丈夫そうですか? ここまでの説明に、問題ございませんか?
ここまでに紹介した言葉遣いや敬語は、相手を敬う気持ちが伴ってこそ伝わるものです。誠心誠意対応していることを示す、表現や言葉で伝えるようにしましょう。  

まとめ

電話対応のスキルアップを目指すのであれば、今回紹介した言葉遣いや敬語について理解を深めることが大切です。正しい言葉で対応できるかどうかで、顧客からの評価は電話対応者だけではなく、会社全体の評価になることを強く認識しましょう。 しかし、言葉遣いだけでは顧客満足度の向上や、企業のイメージアップにつなげるのは難しいといえます。他にも、声のトーンや話すスピード、話しを聞く姿勢などのスキルも必要です。これらを完璧に身に付けるとなると、多くの時間と労力が必要になるでしょう。 株式会社中央事務所は、専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。正しい言葉遣いや敬語の使い分けはもちろん、臨機応変な対応や「気配り」「心配り」を常に意識した心のこもった応対ができるオペレーターが、企業さまの顔となり電話対応いたします。 「自社商材にはどのような電話対応が必要なのか?」と悩まれる方にも、インバウンドタイプ、アウトバウンドタイプに関わらず、企業様のご要望に合わせた規模やプランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
効果の上がるコールセンターサービスとは?
サービスの紹介資料・料金表をでご提供
効果の上がる
コールセンターサービスとは?
サービスの
紹介資料・料金表を
でご提供