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公開日 2023.07.28
更新日 2024.01.29
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FCRとは?コールセンター用語解説と一次解決率の重要性について

企業のコールセンターでは、顧客からの問い合わせに正確かつスムーズに対応できるかどうかが重視されます。1回の電話で顧客の抱える悩みや問題を解決できれば、企業に対するイメージもよくなるでしょう。 顧客満足度の高い電話対応を実現するためには、コールセンターの業務体制やオペレーターのスキルをアップデートする取り組みが大切です。 そこでこの記事では、コールセンターにおける一次解決率の重要性と、具体的な改善方法について解説します。  

コールセンター用語のFCRとは?

「FCR」とは「First Contact Resolution」を略した用語で、「一次解決率」を意味します。 FCRは、顧客からの問い合わせを1回の通話で解決できた件数の割合であり、コールセンター運営における重要な指標のひとつです。もし別の担当者や関係部署に顧客対応を引き継いだり、折り返しの連絡が必要になったりした場合、FCRの対象には含まれません。また、FCRは電話に限らず、チャットやメールといったツールでも測定可能です。 FCRが高いほど顧客満足度も向上するといわれていることから、企業にとってコールセンターのFCRをどうやって引き上げるかが課題となります。まず、自社のコールセンターにおけるFCRを算出した上で、適切な改善方法を実践していきましょう。  

FCRの計算方法

コールセンターのFCRを計算する方法は、以下の通りです。 FCR(一次解決率)=「1回の通話で解決した問い合わせ数」÷「問い合わせの総数」 一定の期間内に受けた問い合わせのうち、1回で解決に至った件数の占める割合を求めます。コールセンターの業務内容に応じて「問題解決」と見なす基準を設定し、より現状に即したFCRを算出してください。このFCRの数値によって、オペレーターの電話対応スキルや顧客満足度を検証できます。 実際にFCRが高いコールセンターでは、オペレーターが適切に電話対応し、顧客のニーズを満たしているといえるでしょう。反対に、FCRが低いと顧客対応に時間がかかっていると考えられます。結果として顧客に不信感を抱かせるだけでなく、オペレーターの負担増大も招きかねません。FCRからコールセンターの課題を洗い出し、業務改善に繋げましょう。  

コールセンターにおいてFCRが重要な理由とは

コールセンターにおいてFCRが重要だと考えられる理由は、3つあります。 1つ目は、FCRを顧客満足度の向上に活かせるという点です。最初に対応したオペレーターとの間で問題が解決すれば、たらい回しにされたり何度も説明したりして、顧客がストレスを感じるリスクを回避できます。 また、オペレーターに対する信頼感は、企業の評価にも関わってくるものです。つまりFCRの改善が、顧客満足度を向上させる大きなポイントとなります。 2つ目は、顧客からのロイヤリティを獲得し、企業利益に還元できる点です。1回の電話でニーズを正確に汲み取ってくれる企業なら、顧客は商品・サービスの利用を継続したいと考えるでしょう。 また、既存顧客からの評価が高まるにつれ、新規顧客を呼び込むチャンスも増えます。コールセンターのFCRを引き上げることで顧客離れを防ぐと共に、売上利益の向上も目指せるのです。 3つ目に、FCRによってコールセンター業務の効率化を図れる点が挙げられます。FCRを改善すれば、保留や転送、折り返しといった電話対応のロスが削減可能です。 このように、電話対応にかかる時間や手間を減らすことでオペレーターの負担も軽くなり、効率よく業務にあたれます。オペレーターが快適に働けるコールセンターでは、顧客にいつでも質の高い電話対応を提供できるでしょう。 企業はFCRの目標値を定め、円滑なコールセンター運営に努めることが大切です。  

FCR(一次解決率)を改善するための方法

FCRは、コールセンターの運営状況を把握する上で重要な指標です。また、FCRが高いほど顧客満足度も向上し、企業に様々なメリットをもたらします。ここでは、FCRを改善するための方法について詳しくみていきましょう。  

トークスクリプトや架電マニュアルの定期的なアップデート

トークスクリプトや架電マニュアルは、電話対応をサポートするツールのひとつです。コールセンター全体の共通ルールとしてマニュアルを作成しておけば、オペレーターの対応にバラつきが出るのを防げます。マニュアルに沿った顧客対応によってスムーズに問題が解決できるので、FCRの向上も見込めるでしょう。 ただし、トークスクリプトや架電マニュアルの内容は、定期的に見直すようにしてください。例えば新しい商品・サービスが発売されたり、コールセンターの人員配置が変更されたりすると、これまでのルールが現状に合わない可能性も出てきます。 また、FCRが低い場合、トークスクリプトや架電マニュアルに不足している要素があるかもしれません。顧客との通話を1回で終えられるよう、常にマニュアルのアップデートを意識しましょう。  

FCR向上のためのトレーニングを実施する

FCRを向上させるためには、マニュアルの整備だけでなくオペレーターの育成にも注力すべきです。 オペレーターのトークスキルや知識量が十分であれば、顧客とのやり取りも円滑に進み、1回の通話で問題を解決できます。しかし、オペレーターのレベルに差があったり、新人オペレーターが多かったりすると、何度も電話を繰り返してFCRの低下を招きかねません。そのため、オペレーター全員が質の高い電話対応をできるように、スキルを伸ばしていく工夫が重要となります。 まずはFCRを悪化させている原因を探し、オペレーターの研修やトレーニングを積極的に実施してください。オペレーターにとって、ロールプレイングを通じて顧客との会話に慣れるのはもちろん、自社の商品・サービスに関する知識を深めることも大切です。 知識や経験の少ないオペレーターも丁寧にフォローアップできれば、コールセンター全体の業務効率が改善されます。結果的にオペレーターの離職率が下がるだけでなく、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。  

サイト上のFAQやコンテンツを充実させる

顧客からの電話に素早く対応することは確かに重要ですが、そもそもコールセンターに問い合わせる前に解決できる質問もあるかもしれません。 FCRを向上させるにあたって、顧客自身で問題解決できる仕組み作りが必要です。そこで、企業サイト上のFAQやサポートコンテンツを充実させるようにしてください。 商品の仕様やサービスの利用方法など、よくある質問に対する回答は「FAQ」としてまとめるといいでしょう。これにより、顧客が疑問点を調べた上で、どうしてもわからない場合にはコールセンターに問い合わせるという流れを作れます。 また、顧客のサポートを目的としたコンテンツを周知すれば、顧客から問い合わせてもらう手間も削減可能です。さらにコールセンター側でよくある質問への対応頻度が減らせるので、オペレーターの業務負担を軽減できるでしょう。  

事前にコールリーズンを把握する

事前に顧客のコールリーズンを把握できればオペレーターが的確に対応しやすくなり、コールセンターのFCR改善に繋がります。 コールリーズンの把握には、CTIシステムの活用がおすすめです。例えば、IVR(自動音声応答システム)とACD(着信呼自動分配装置)を利用することで、顧客からの問い合わせを適切なオペレーターに振り分けられます。 また、顧客管理システムによって顧客情報や過去の対応履歴を調べれば、1回の電話でスムーズにニーズを汲み取ることも可能です。 さらに、ナレッジツールを導入し、コールセンター全体でコールリーズンの傾向や対応方法を共有するといいでしょう。オペレーターがコールリーズンを予測、把握した上で電話対応にあたれるので、FCRも自然と向上します。  

FCRを考慮する際のデメリット

FCRの改善は、コールセンター運営においてプラスの効果を発揮します。一方で、FCRを向上させるにあたって、デメリットが生じる可能性も考慮しなければなりません。 ここでは、FCR改善に取り組む際に気をつけたい2つのポイントについて説明します。  

簡単に解消できる内容で問い合わせをさせてしまっている

新しい商品・サービスが発売されたタイミングや繁忙期には、典型的な問い合わせが集中するケースも見られます。1回の電話で問題を解決できるので、必然的にFCRが高くなりやすいでしょう。 しかしこれでは、本来なら簡単に解決できる問題にもかかわらず、わざわざ顧客に問い合わせさせている状態といえます。いくらFCRが向上しても、顧客の手間がかかるようであれば、カスタマーサポートとして不適切です。 そこで、簡単な質問についてはサイトのFAQを整備したり、チャットやメールでの問い合わせを推奨したりと、顧客を思い遣った対策を取ってください。その結果、本当に必要な問い合わせだけがコールセンターに寄せられるので、FCRを意識しながらでも丁寧な電話対応が可能となります。  

スタッフがFCRを気にしすぎて十分な対応ができていない

FCRを気にしすぎてしまい、オペレーターの顧客対応が不十分となるデメリットも考えられます。 もしオペレーターがヒアリングよりも1回の電話での解決を優先すれば、顧客のニーズを引き出せずに通話を終えてしまいかねません。一時的には解決できたように見えても、問題点が残っていて再び問い合わせなければならなくなった場合、顧客満足度は低下します。顧客の不信感は、そのまま企業のイメージダウンにも繋がるでしょう。 せっかくFCRを改善できても、顧客満足度が下がれば企業にとって大きな損失となります。そのため、FCRを重視する一方で、顧客に寄り添った電話対応を心がけるよう、コールセンター全体で協力していくことが大切です。  

まとめ

コールセンターの「FCR」とは、顧客からの問い合わせを1回の通話で解決できた件数の割合です。 FCRは、顧客満足度の向上やロイヤリティの獲得、コールセンター業務の効率化に重要な役割を果たします。マニュアルの整備やオペレーターのスキルアップなど、コールセンターの業務体制を改善することで、FCRを向上させましょう。ただし、FCRにこだわりすぎるあまり、顧客対応が疎かになるような事態は避けなければなりません。 電話代行サービス会社の中央事務所は、月間の総受電件数6万件(※1)、新規入電の応対率98%(※2)といった確かな実績を保持しています。また、カスタマー応対率は95%(※3)を記録し、手厚いサポート体制が強みのひとつです。 中央事務所には専門講習を受けたオペレーターが在籍しており、質の高い電話対応を提供しています。さらに、請け負う業務範囲や使用ツールを充実させているので、企業様のニーズに応じたプランの提案が可能です。FCRの改善・向上を図りたい企業様は、ぜひ中央事務所にご相談ください。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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