電話対応の例文まとめ 〜基本マナーとコツを解説
公開日 2023.05.19
更新日 2023.05.19
知識

電話対応の例文まとめ 〜基本マナーとコツを解説

これまで電話対応に重きを置いていなかった場合、「何も考えずに、電話をかけたり受けたりしていた」このような方も多いのではないでしょうか。

電話対応は、IT化が進んでいる現代においても、切っても切り離せない重要な業務です。そのため、改善や品質の向上が必要と感じたときには、すぐにでも見直すべきといえるでしょう。

今回は、電話を受ける時とかける時の流れを、例文と共にわかりやすく解説します。

 

電話対応が重要な理由・心構え

電話対応は、企業のイメージを左右する非常に重要な業務です。なぜなら電話口の相手にとって、電話対応を担っている者が「企業の代表」だと思い対話するからです。

そのため、相手に良いイメージを与えられるよう、以下3つの心構えを持ち対応しましょう。

 

自信をもって明るくハキハキと話す

声が暗くて弱々しいと、相手に自信の無さが伝わってしまいます。

「この人なら信頼できる」「話していて感じが良い」と思われるよう、声はいつもより少し高いトーンにし、明るくハキハキと自信を持って対話しましょう。

 

適切な言葉遣いを意識する

相手に配慮した適切な言葉遣いができるかどうかで、企業全体の印象までも左右します。

そのため、適切な言葉遣いを身に付ける一歩として、敬語を習得することから始めましょう。

〈敬語の種類〉

・丁寧語:「です」「ます」など、語尾を丁寧にして相手に敬意を表す敬語
・尊敬語:「いらっしゃる」「おっしゃる」など、相手の動作や状態を高めて、敬意や尊敬の気持ちを表す敬語
・謙譲語:「伺う」「申し上げる」など、自分や身内が行う動作や物事を謙遜して、敬意を表す敬語

これらの敬語を、使う相手や状況に合わせて柔軟に使い分けることが大切です。

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迅速、丁寧に対応する

電話対応の基本は、相手を待たせないことです。電話に出るときは3コール以内、保留をかけてお待たせしてしまう場合には、待ち時間30秒以内を意識します。

しかし、速さだけに注力して「丁寧さ」が欠けてしまうのは問題です。丁寧な言葉選びをするのはもちろん、電話を切るときには受話器を優しく置くなど、相手への配慮も欠かせません。

 

電話を受ける際の例文・マナー

それでは電話を受ける際の例文を、電話を取るところから切電するところまで順を追って説明します。

併せて、マナーやポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

電話を取る

電話がかかってきたら、3コール以内に応答しましょう。もし、3コール以上鳴ってから電話を取る場合には、以下の一言を添えます。

<例文>
「お待たせいたしました」
「大変長らくお待たせしてしまい、申し訳ございません」

また、電話を取る際「もしもし」と呼びかけの言葉を使うのは不適切です。「もしもし」は「申す申す」の略語であり、ビジネスの場では略語の使用は適しません。

そのときの状況に合わせて「お世話になっております」や「おはようございます」などの挨拶を添えて、電話を取りましょう。

 

会社名と氏名を名乗る

まずは、会社名と自分の名前を名乗ります。

<例文>
「お電話ありがとうございます。◯◯会社△△(自分の名前)でございます」

電話に出たときの第一声は、企業イメージに直結するため、明るい声で話はじめるのが基本です。しかし、クレームや苦情の電話であった場合には、声のトーンを落とすなど、状況に合わせた声の使い分けも必要といえます。

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相手の名前や用件を確認する

自分が名乗ると、相手も名乗ったうえで用件を話してくれますが、申告がない場合はこちらから確認します。

<例文>
・名前を確認する場合
「大変恐れ入りますが、お名前を教えていただけますか?」

・用件を確認する場合
「恐れ入りますが、本日はどのようなご用件でしょうか?」

ポイントとしては、相手から聞いた名前や用件は、復唱して必ずメモに取ることです。その際、聞き間違いや聞き漏れがあれば「恐れ入りますが」の言葉を用い、再度確認しましょう。

 

問い合わせの内容に答える / 取り次ぐ

すぐに答えられる内容であれば、その場で回答します。

しかし、すぐに回答できない場合や、他の人に取り次ぐよう言われた場合は、問い合わせ内容に応じた担当部署名や名指し人(指名された人)の名前を復唱し、取り次ぎましょう。

このとき、何も言わず保留にするのではなく、待たせてしまうことを告げてから保留にします。

<例文>
「お問い合わせいただき、ありがとうございます。◯◯部におつなぎいたしますので、少々お待ちください」

「△△(名指し人)でございますね、おつなぎいたしますので、少々お待ちください」

 

取り次ぐ相手が不在の場合、理由と戻り時間を伝える

名指し人が不在の場合、可能であれば席を外している理由と戻り時間を伝え、伝言を承るか折り返し電話の提案をします。

なお、折り返し対応する際は、連絡先と折り返しの希望時間帯を聞いて、再度すれ違わないように配慮しましょう。

<例文>
「申し訳ございません。△△(名指し人)は外出しており、16時ごろ戻る予定です」

・伝言を承る場合
「よろしければ伝言を承りますが、いかがでしょうか?」

・折り返し電話をする場合
「後ほど、△△(名指し人)から折り返しお電話をいたします。お電話番号とご都合のよい時間帯を教えていただけますか?」

 

電話を切る

電話を切るときは相手が受話器を置いたあと、こちらもそっと受話器を置き、電話応対を終了するのがマナーです。

ポイントとしては、いきなり受話器を置くのではなく、電話機のフックを指でゆっくりと押してから、受話器を置くとより丁寧な印象になります。

 

取り次ぐ相手が不在の場合、伝言メモを残す

なお、伝言メモに記載すべき項目は以下の通りです。

・いつ電話がかかってきたか
・誰からの電話か(相手の会社名、名前)
・どんな用件だったか
・相手の連絡先(折り返し電話が必要な場合のみ)
・誰がこの電話を受けたか

このように、要点を一目で把握できるよう、箇条書きにしてまとめるのがポイントです。

 

電話をかける際の例文・マナー

電話の相手は、仕事の合間に電話を受けるわけですから、相手の都合を考慮し電話をかけることが大切です。

ここでは、電話をかける際の例文とマナーをご紹介します。

 

事前準備をする

用件をスムーズに伝えたり、自分自身も焦ったりせず話を進められるよう、事前に以下の項目をまとめてから電話をかけます。

・担当者の部署名、役職、名前を確認
・用件と、話す順序を整理
・必要資料の用意

また、電話をかける際に避けるべきタイミングは、業務開始前後や業務時間外、昼休憩など相手にとって都合が悪い時間帯です。

緊急時に限っては、避けるべき時間帯に電話をかけることはやむを得ないものとされていますが、以下のような気遣いの一言を添えましょう。

<例文>
「お忙しいところ恐縮ですが」
「お忙しい時間帯に申し訳ありません」
「夜分遅くに失礼いたします」

 

会社名と名前、用件を伝える

電話をかけて相手が名乗ったら、続けて会社名と自分の名前、用件を伝えます。

<例文>
「お世話になっております、◯◯会社の△△と申します。◯◯についてお伺いしたくお電話いたしました」
「(午前10時半頃まで)おはようございます。◯◯社の△△と申します。◯◯の件でお電話いたしました」

 

取り次ぎを頼む

次に、担当者(話したい相手)が近くにいるか尋ねます。
最初に電話に出た人が話したい相手であれば、そのまま用件を伝えましょう。

なお取り次ぎを依頼する際は、相手が聞き取りやすいように、声を少し大きくし、ハッキリと担当者名を伝えるのがポイントです。

<例文>
「お忙しいところ申し訳ございませんが、△△様にお取り次ぎいただけますか」

また、担当者の名前がわからないときは、ここで用件を伝えて担当部署につないでもらいます。

<例文>
「恐れ入ります、商品についてお聞きしたいのですが、ご担当者様をお願いいたします」

 

挨拶をして用件を伝える

担当者が電話に出たら、改めて挨拶をして用件を伝えます。その際、今話をしても良いかどうかも確認すると、謙虚で丁寧な印象になります。

<例文>
「お忙しいところ失礼いたします、◯◯会社の△△と申します。いただいていた資料について確認したいのですが、お時間よろしいでしょうか?」

 

担当者が不在の場合、再度かけ直す

担当者が席を外している場合には、かけ直す旨を伝えます。

なかには「私が代わりにご用件を承ります」と言われるケースもあります。その際は、状況に応じてお願いするのも良いかもしれません。

<例文>
・かけ直す場合
「それでは改めて、お電話いたします。△△様は何時ごろお戻りになりますか?」

・伝言をお願いする場合
「お手数をおかけしますが、△△様にご伝言をお願いいたします」

 

電話を切る

電話対応では「かけた人から先に切る」のがマナーです。用件が済んだら締めの挨拶をして、静かに電話を切りましょう。

<例文>
「それでは、ご対応よろしくお願いいたします。失礼いたします」
「お時間をいただきありがとうございました。それでは失礼いたします」

また、電話を受けるときと同様に、いきなり受話器を置くのではなく、電話機のフックを静かに押してから受話器を置きます。

良い印象のまま電話を終えられるように、相手に配慮した電話の切り方を心がけましょう。

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電話対応で困った時の対応例文

電話対応していると、クレームの電話や相手の話が聞き取れないなど、さまざまなトラブルに直面することがあります。

ここでは、対応に困ったときに使える例文やポイントをトラブル別にご紹介します。

 

クレーム電話の場合

どのような企業でも、クレーム電話はつきものです。クレームを受けた際には、まず相手の話に耳を傾け、現在どういう状況で、何に対してクレームを入れたいのかをヒアリングします。

その際、「さようでございますか」「お手数おかけしました」「おっしゃる通りでございます」など、相手の心情に寄り添った相槌をはさみ、上手く話を聞きだすのがポイントです。

<例文>
「さようでございますか、◯◯の不具合が起きているのですね、ご不便をおかけし誠に申し訳ありません」
「おっしゃるとおりでございますね、配慮が行き届かず、ご迷惑をおかけしました」

またクレームの電話においても、ご連絡をいただいたことにお礼をしてから終話します。

<例文>
「この度は、貴重なご意見をいただきありがとうございました。ご指摘の内容を真摯に受け止め、改善に向けて取り組んで参ります」

 

相手が英語しかわからない場合

ときに、英語での対応を迫られるケースもあります。相手が英語しかわからず、電話にでた人も英語を話せない状況であれば、無理をせず英語が話せる人に交代しましょう。

その際、相手に何も告げず電話を代わるのは失礼にあたります。不信感を与えないよう、以下の英語フレーズを伝えたうえで交代しましょう。

<例文>
「I’m sorry, I’ll transfer you to someone who speaks English」
(申し訳ございません、英語で対応できる者におつなぎいたします)

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聞き取れなかった場合

電波の影響や相手の声質や話し方によって、聞き取りにくいケースがあります。その際は、相手に配慮した言葉を添えて、聞き取れなかった内容を再度確認しましょう。

<例文>
「申し訳ございません、お電話が遠いようです。恐れ入りますが、もう一度◯◯についてお伺いしてもよろしいでしょうか?」

なお、電波状況により、どうしても聞き取りづらい場合は、こちらからのかけ直しを提案しましょう。

<例文>
「申し訳ございません。電波の調子が悪いようなので、こちらからかけ直します」

 

どう回答したらいいかわからない場合

電話対応していると、どう回答したらよいのかわからない、または話の内容が理解できない場合もあります。

その際、「わかりません」「知りません」「答えられません」と伝えてしまうと、不親切で冷たい印象を与えてしまうので注意が必要です。

回答に困った場合には、確実な回答をするために時間をもらうか、折り返し対応にするのが望ましいといえます。

<例文>
「お調べいたしますので、少々お待ちくださいませ」
「状況を確認したうえで、後ほどご連絡いたします」

 

電話対応で避けた方がいい言葉

電話対応するうえで「社内用語・専門用語」と「相手の気分を害するようなフレーズ」は避けるべき言葉といえます。

これらの言葉は、相手に不快感や不信感を与えてしまうからです。それぞれの、言葉について具体的に解説します。

 

社内用語・専門用語

社内用語や専門用語は、社内の従業員やその業界内でしか通じないことが多い言葉です。それにもかかわらず、顧客や社外の人に使ってしまうと、言葉の意味が理解できず、嫌悪感を示される場合があります。

とくに社内用語の多くは「略称」や「俗語」であるため、丁寧な印象を与えないので注意しましょう。

電話では、社内用語や専門用語は使わず、誰にでも理解できる言葉を選ぶのが基本です。

・「エスカレーション」を使った例文
(誤)私では対応できませんので、上司にエスカレーションします。
(正)私では対応できませんので、上司に引き継がせていただきます。

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相手の気分を害するようなフレーズ

否定語から話しはじめると、相手の気分を害してしまうので避けるべき言葉といえます。なぜなら、顔が見えない状態でやり取りをする電話対応の場において、言葉の圧力は対面時よりも重いものだからです。

たとえば、「そんなことはありません」「ですが」「違います」などの否定語を使ってしまうと、相手は「否定されている」「話を聞いてくれない」と感じてしまいます。

そのため、対話中に何かお断りを入れたいときには、以下のように言葉の印象をやわらげて伝えましょう。

<例>
「あいにくですが、◯◯についてお答えできません」
「誠に申し上げにくいのですが、ご希望に沿う対応が難しい状況です」

まとめ

電話対応は、企業の印象を左右する重要な役割を果たします。ですから、「企業の顔」として自信を持って対応するのはもちろん、正しい言葉遣いや相手に配慮した対応を心がけなければなりません。

なお、今回ご紹介した例文やマナーは時間をかけて習得することで、良い印象を与えられる電話対応が可能になるでしょう。しかし短時間での習得や、コア業務をこなしながら品質維持を目指すのは難しいかもしれません。

そのため、企業内の既存従業員で電話対応のクオリティを底上げするのではなく、電話代行サービスにアウトソースする方法を検討してみてはいかがでしょうか。

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※1: 月間総受電数6万件
2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計
※2: 新規入電応対率98%
2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出
※3: カスタマー応対率95%
2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出

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