インサイドセールスのアポ率とは?改善するためのポイント
公開日 2024.05.24
更新日 2024.05.24
知識

インサイドセールスのアポ率とは?改善するためのポイント

競争が激しいビジネス環境で成功を収めるためには、新しい販売戦略が必要です。インサイドセールスは、その1つとして注目されていますが、効果的に導入することは容易ではありません。成功には「アポ率」の向上が不可欠です。

この記事では、インサイドセールスのアポ率の概要と、テレアポやメール営業においてアポ率を改善するためのポイントを解説します。

アポ率の仕組みを理解し、効果的な戦略を展開したい方に向けて具体的なアドバイスを提供しますので、ぜひ参考にしてください。

 

インサイドセールスのアポ率とは?

インサイドセールスは、電話やメールなどの非対面コミュニケーションを通じて顧客と連絡を取り、商談の約束を獲得する営業手法です。アポ率は、この手法においてアポイントメントを獲得できる確率を示します。

アポ率の算出方法は、以下のとおりです。

アポ率 = 商談の確約数 ÷ アプローチ数 × 100

たとえば、アプローチ数が100件で、確約数が20件の場合、アポ率は20%です。高いアポ率は、より多くの商談を獲得できるため営業活動の効率化につながり、一方、低いアポ率は、セールスプロセスに改善の余地があることを示唆します。

以下では、インサイドセールスのアプローチごとのアポ率を紹介します。

 

購入した企業リストに電話した際のアポ率

購入した企業リストへのアポ率とは、外部から入手したリストに電話をかけて商談の約束を得る確率を指します。

このアプローチによるアポ率は、一般的に0.3%から0.7%程度。1000件の電話アプローチを行った場合、3件から7件のアポイントメントを獲得できるということです。

アポ率が低いため、多くのアプローチが必要ですが、正確な企業情報を入手できる利点があります。

 

メールに反応があった顧客に電話した際のアポ率

メールに反応した顧客へのアポ率とは、メールで興味を示した顧客のうち、電話でアポイントを獲得できた確率を指します。

このアプローチによるアポ率は、一般的に5%程度。100人の顧客がメールに応答し、そのうち5人が電話で商談の約束を得られるということです。

メールでのアプローチが一定の関心を引き起こし、その後の電話で商談の約束を取得しやすくなることを示しています。

 

名刺交換を行なった顧客に電話した際のアポ率

名刺交換アプローチからのアポ率とは、名刺交換後に電話をかけてアポイントを得られる確率を指します。

このアプローチによるアポ率は、一般的に10%程度。100人の名刺交換を行なった場合、10人から商談の約束が得られるということです。

顧客との対面での接触があったことから、アプローチが比較的受け入れやすく、アポイントが取得しやすい傾向があります。

 

FAXやメールによるアポ率

FAXやメールによるアポ率は、FAXやメールでのアプローチから商談の約束を得られる確率を指します。

このアプローチによるアポ率は、一般的に2%から5%程度。たとえば、100通のメール送信で、2人〜5人の顧客から商談の約束を得られるということです。

一斉送信はコスト効率が高いため、多くの企業で採用されていますが、熱意やパーソナルなアプローチが不足しやすいというデメリットも存在します。

 

インサイドセールスでアポ率を改善するポイント:テレアポ

テレアポは、インサイドセールスの代表的なアプローチですが、アポ率は一般的に低い水準にあります。しかし、以下の4つのポイントをおさえることで、アポ率の向上に期待できます。

● 電話をかけるタイミングを見計らう
● 短時間でメリットを伝える
● 相手に合わせた話し方にする
● セールス感を出さない

それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

 

電話をかけるタイミングを見計らう

ポイントの一つ目は、電話をかけるタイミングを見計らうことです。適切なタイミングでアプローチすることで、アポ獲得の可能性を飛躍的に高められます。

改善に向けて考慮すべきポイントは、以下のとおりです。

<相手の都合を考慮する>
仕事やプライベートで忙しい時間帯は避け、相手がリラックスして話せる時間帯を狙いましょう。たとえば、午前中や昼食後の時間帯などです。

<前回のコンタクトをいかす>
前回のコンタクトで相手の都合や反応を把握し、その情報を次回のコンタクトにいかします。たとえば、前回の会話で相手が「午後は忙しい」と言っていたなら、午前にコンタクトをとるのが良いでしょう。

<競合他社の活動に注意>
競合他社が積極的に営業活動を行っている時期には、アプローチを強化しましょう。競争が激しくなっている時期だからこそ、自社の優れた価値提案を顧客に伝えることで、差別化を図れます。

 

短時間でメリットを伝える

ポイントの二つ目は、相手にメリットを伝えるときは、端的にわかりやすいメッセージを心がけましょう。長々と話されると、相手の興味が薄れ、逆効果になる恐れがあります。

短時間でメリットを伝えるためには、以下のポイントをおさえましょう。

<焦点を絞る>
回りくどい説明や細かい詳細情報は避け、相手の興味をひくための価値や魅力を簡潔に伝えましょう。

<顧客中心のアプローチ>
顧客の視点に立って考えることで、顧客にとって本当に価値のあるメリットを訴求できます。

<具体例と成功事例の共有>
提供する価値を具体的な事例や成功体験を通じて示すことで、信頼性や説得力を高められます。

 

相手に合わせた話し方にする

ポイントの三つ目は、相手に合わせた話し方を意識することです。相手のテンポや雰囲気に適切に適応することで、コミュニケーションを円滑にし、アポ率向上に役立ちます。

対話を円滑に進め、信頼関係を築くために、以下のポイントを考慮しましょう。

<テンポの調整>
相手の話すスピードに合わせて、自分の話し方を調整しましょう。これにより、会話がスムーズに進み、円滑なコミュニケーションが図れます。

<適切なトーンでのコミュニケーション>
相手の役職や業界、具体的な状況に応じて話し方を選びましょう。フォーマルな状況では礼儀正しい表現を使用し、カジュアルな場面ではリラックスしたトーンで話すことが適切です。

 

セールス感を出さない

ポイントの四つ目は、セールス感を出さないことです。セールス感が強いと、相手は警戒心を抱き、取引を拒否する可能性があります。

セールス感を抑えつつ、相手のニーズに焦点を当てたアプローチを心がけることで、インサイドセールスの成功を高めることが可能です。

セールス感を抑えるアプローチのポイントは、以下のとおりです。

<相手が抱える課題を解決する提案>
相手が抱えている課題や問題を理解し、それに対する解決策を提案することで、セールス感を和らげられます。

<相手の立場に立って考える>
相手の立場に立って考えることで、自分の都合や利益ではなく、相手の利益を第一に考えられセールス感を抑制できます。

 

インサイドセールスでアポ率を改善するポイント:メール

テレアポに続き、メールもインサイドセールスの代表的なアプローチです。メールによるアポ率を改善するためには、以下の4つのポイントを考慮しましょう。

● メールを送るタイミングを見計らう
● タイトルを工夫する
● 相手に合わせたメール内容にする
● 配信結果を分析してPDCAを回す

それぞれのポイントについて、詳しく説明します。

 

メールを送るタイミングを見計らう

ポイントの一つ目は、メールを送るタイミングを選ぶことです。適切なタイミングでメールを送ることで、相手の関心を引き、アポイントメントを獲得しやすくなります。

メール送信のタイミングを最適化するポイントは、以下のとおりです。

<祝日や休暇を避ける>
祝日や長期休暇中は、メールの確認が遅れる可能性があるため、平日に送信しましょう。

<A/Bテスト>
メールの反応が低い場合は、A/Bテストで最適な送信タイミングを検証しましょう。具体的には、同じメール内容で異なる送信タイミングを2つ用意し、同じリストに送信します。それぞれの開封率やクリック率を比較することで、最も効果的な送信タイミングを見つけることが可能です。

 

タイトルを工夫する

ポイントの二つ目は、タイトルを工夫することです。相手の興味をひくような言葉やフレーズを使い、簡潔で明快なタイトルにすることで、メールの開封率と反応率を高められます。

タイトルを効果的につける際のポイントは、以下のとおりです。

<興味をひく言葉>
タイトルには、相手が興味を持つであろう言葉やフレーズを使用しましょう。たとえば、「問題の解決」、「利益の提供」、「初回特典」など、相手にとって価値のある要素を強調します。

<簡潔で明快>
タイトルは短く、分かりやすく保つことが重要です。冗長なタイトルは避け、本質を的確に表現しましょう。

<質問を活用>
質問形式のタイトルは、読者の好奇心を刺激し、読み進めたいと思わせる効果があります。

 

相手に合わせたメール内容にする

ポイントの三つ目は、相手に合わせたメール内容にすることです。相手がメールを開封した瞬間、内容やタイトルによって、興味を持つかどうかが決まります。

相手に合わせたメール内容を作成する際のポイントは、以下のとおりです。

<顧客のニーズを理解する>
顧客の業界、ニーズ、課題、関心点を理解しましょう。そのためには、入念なリサーチが欠かせず、相手が何を求めているのかを知ることが重要です。

<価値提案を明確に>
メールの中で、提供できる価値や解決策を明確に伝えましょう。相手がどのようなメリットを得られるかを具体的に説明します。

<問題意識を共有>
相手の抱える課題や問題意識を共有し、その解決策として自社のサービスや商品を提示します。

 

配信結果を分析してPDCAを回す

ポイントの四つ目は、配信結果を分析してPDCA(Plan-Do-Check-Act)を回すことです。送信したメールの配信結果を分析してPDCAを回すことで、インサイドセールスの効果を最大限に高められます。

具体的には、以下のステップで実施します。

<計画 (Plan)>
目標と戦略を明確に設定します。具体的なアポ率の達成目標を確立し、それを実現するためのアクションプランを策定しましょう。

<実行 (Do)>
受信者の興味や関心に合わせたセグメントで、ターゲティングし、最適化したコンテンツを送信します。

<確認 (Check)>
送信後、配信結果を詳細に分析します。開封率、クリック率、アポ率などの指標を評価し、パフォーマンスを評価しましょう。

<対応 (Act)>
分析結果に基づいて、改善策を実行します。たとえば、開封率が低い場合は、タイトルや送信時期を改善し、クリック率が低い場合は、コンテンツを改善します。

 

インサイドセールスでアポ率を改善するポイント:その他

アポ率を向上させるには、営業支援ツールの効果的な利用や、アポ獲得に特化した外部企業との協力が有効です。インサイドセールスプロセスをスムーズにし、成功への近道となります。

以下では、これらのポイントについて詳しく説明します。

 

営業支援ツールの導入を検討する

アポ率を改善する効果的な方法の一つは、営業支援ツールの導入です。

インサイドセールスでは、顧客リストの管理、アポイントメントのスケジューリング、商談の進捗管理など多くの業務が発生します。営業支援ツールを導入することで、これらの業務を効率化し、アポ率の向上に貢献できます。

営業支援ツールの導入により、以下の効果が期待できます。

● アポイントの予約が自動化され、営業担当者の負担を軽減できる
● 商談の進捗管理が容易になり、見込み顧客の育成を効率化できる
● 顧客リストの管理が容易になり、ターゲット顧客へのアプローチを効率化できる

また、一部の営業支援ツールには、顧客属性や興味関心の分析、アプローチの可視化など、アポ率向上に役立つ追加機能が組み込まれている場合もあります。

営業支援ツールの活用により、効果的なアポイントメントの獲得が可能となるでしょう。

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アポ獲得を専門とする企業に外注する

次に有効な手段として挙げられるのが、アポ獲得を専門とする企業に外注することです。

自社でインサイドセールスを行う場合、人員やノウハウの不足により、思うようにアポ率が上がらないケースも少なくありません。アポ獲得を専門とする企業は、豊富な経験とノウハウをいかして、効率的なアポ獲得を実現します。

外注のメリットは、以下のとおりです。

● 短期間でアポ率の向上を図れる
● 豊富な経験とノウハウをいかして、効率的なアポ獲得が実現できる
● 自社でインサイドセールスを行う場合の、人員やノウハウの不足を解消できる

アポ獲得を専門とする企業に外注することで、自社のリソースを有効活用し、インサイドセールスの効率化・効果向上を図れます。自社の課題やニーズに合った企業を選び、効果的な外注を検討しましょう。

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まとめ

インサイドセールスのアポ率とは、電話やメールでアプローチした見込み顧客のうち、実際に商談につながった割合です。

高いアポ率は、顧客との対話機会を増やし、ビジネスの成功に寄与します。一方、低いアポ率は改善の余地があることを示し、ビジネスの成長に影響を及ぼす可能性があります。アポ率向上には、戦略やアプローチの見直しや営業支援ツールの導入が必要です。

また、インサイドセールスのアポ率向上に苦戦している場合、代行会社に依頼するのも一つの方法です。代行会社が持つ経験とノウハウをいかし、短期間でのアポ率向上に期待できます。

中央事務所は、月間の総受電件数6万件(※1)、新規入電の応対率98%(※2)という確かな実績を保持しています。また、カスタマー応対率は95%(※3)を維持し、手厚いサポート体制が強みのひとつです。

中央事務所は、インサイドセールスの成功のために、お客様の要望に合わせて営業リストの作成からトークスクリプトの準備、そして効果的な営業体制の構築まで、幅広いコンサルティングとサポートを行っています。予算やニーズに合わせて最適なプランを提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

※1: 月間総受電数6万件
2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計
※2: 新規入電応対率98%
2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出
※3: カスタマー応対率95%
2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出

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