公開日 2024.04.02
更新日 2024.04.02
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インサイドセールスの立ち上げ方法とは?手順やポイントを解説
近年、働き方改革が進むにつれて、企業の営業活動も変化してきました。従来の対面営業だけでなく、インサイドセールスを導入するスタイルが増えています。
一方で、インサイドセールスを立ち上げるにはどうすればいいのか、悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。そこで今回は、インサイドセールスの立ち上げ方法について、手順やポイントを解説します。自社でインサイドセールスを立ち上げる際の参考にしてみてください。
インサイドセールスとは?
インサイドセールスとは、非対面の手法で行われる内勤型営業のことです。
インサイドセールスにおいては、見込み顧客の中でも受注・成約につながる可能性が高い顧客を選定します。そこから対面営業、いわゆるフィールドセールスに引き渡すまでの流れが、インサイドセールスの担当分野です。また、売上の見込めない顧客には電話やメールで適宜アプローチしたり、既存顧客に継続利用を促したりもします。
インサイドセールスを導入すれば、従来は営業担当者が一括して対応していたセールスマーケティングを効率よく分業することが可能です。見込み顧客の獲得や成約後のフォローといった業務負担を軽減できるので、担当者が営業活動により集中しやすくなるでしょう。その結果、営業部署全体の業務効率が高まり、企業の売上アップに結びつきます。
インサイドセールスを立ち上げる手順
インサイドセールスは、売上を伸ばしたい企業にとって注目の営業方法です。では、実際にどのような手順に沿ってインサイドセールスを立ち上げればいいのでしょうか?ここからは、7つの段階に分けて説明します。
インサイドセールスを立ち上げる目的と役割を明確にする
インサイドセールスを導入する際には、立ち上げの目的と役割を明確にすることが大切です。
そこで、まずは自社の営業プロセスにおける問題点を洗い出します。例えばアポイント数が少なかったり、見込み顧客に対して成約率が低かったりと、営業活動のどの段階に課題があるのか細かくチェックしていきましょう。これにより、インサイドセールスを通じて改善すべきポイントを明確化できます。
続いて、目的達成に向けてインサイドセールスの役割を明確にします。インサイドセールスでは、フィールドセールスに対して確約率の高い案件を引き渡すことが求められます。単にアポイントを取るのではなく、見込み顧客のニーズと自社の商品・サービスのマッチングをしっかり見極めなければなりません。そのため、営業部にとって最適な商材と業務内容を決定したうえで、インサイドセールスを立ち上げるとよいでしょう。
シナリオを設定する
インサイドセールス立ち上げの目的と役割を明確にしたら、シナリオを設定する必要があります。この場合のシナリオとは、見込み客の興味関心を引くためにどのようなインサイドセールスを行っていくかという筋書きのことです。
最初に、インサイドセールスの対象者を決めましょう。例えば展示会やイベントの参加者、Webからの問い合わせユーザーなど、さまざまな見込み顧客が想定されます。自社で特にアプローチしたいユーザー層を固めておくことで、インサイドセールスの効率化が可能です。
そして、見込み顧客に対して「いつ」「誰が」「何の情報を」「どのような手段で」提供するのか検討します。見込み顧客のニーズや状況に応じて、適切な情報を提供することで、より一層受注の見込める案件にステップアップできます。
またシナリオの設定に伴い、インサイドセールスで使用するトークスクリプトも整備し、見込み顧客との円滑なコミュニケーションを図る意識も大切です。
KPIを設定する
シナリオに続いて、インサイドセールスのKPIを設定してください。KPIとは「重要業績評価指標」を意味し、最終目標を達成するためにカギとなる要素を管理する指標にあたります。
インサイドセールスで設定されるKPIとしては、以下のような例が挙げられます。
・架電数・架電率
・商談化数・商談化率
・受注数・受注率
インサイドセールスには、フィールドセールスにおける新規受注数の増加や、既存顧客の見込み率アップが期待されます。そのため、自社のインサイドセールスの目的に合わせたKPIを決めることが重要です。数値のみを追うのではなく、セールス内容の質も精査してインサイドセールスの効果を高めていきましょう。
また、設定したKPIは適宜見直すことも重要です。インサイドセールスの現状にKPIが合っていなければ改善していくことで、フィールドセールスに対する橋渡しの役目を十分に果たせます。
体制・組織図を想定する
インサイドセールスを立ち上げる方針が定まったら、実際の運用を想定して体制・組織図を作っていきます。
自社に適したインサイドセールスの体制作りには、リソースの整理が欠かせません。業務にあたる人数や人員配置を決め、具体的な組織図に落とし込みます。また、インサイドセールスのメンバーに求める人物像も考えておくとよいでしょう。
さらに、インサイドセールスでは、フィールドセールスと上手く連携できるかどうかが大きなカギとなります。見込み顧客のニーズを確実に受注・成約につなげられるよう、インサイドセールスと営業部が情報を共有できる環境を整えてください。
併せて、さまざまな条件を想定するなかで、インサイドセールスの立ち上げにかかるコストを試算します。立ち上げ目標と予算をあらかじめ擦り合わせておくことで、理想に叶ったインサイドセールスを実現できるでしょう。
人材の確保や採用を行う
想定したインサイドセールスの体制・組織図に従い、人材の確保や採用を行います。インサイドセールスを軌道に乗せるには、立ち上げの目的や役割に合った人材を選ぶことが大切です。
実際にインサイドセールスを行う担当者と、メンバーをマネジメントする管理者を、それぞれ適切な人員数で配置します。人材の確保にあたっては、採用活動を行うのはもちろん、自社の商品・サービスに詳しい営業担当者を起用するのもひとつの手段です。社内の人材でインサイドセールスを立ち上げれば、採用や育成にかかるコストを削減できるでしょう。
一方で、アウトソーシングサービスを通じて人材を確保するという方法もあります。特に初めてインサイドセールスを導入する企業では、経験と知識を兼ね揃えたアウトソーシングサービスによって人材を確保することで、スムーズな立ち上げが実現可能です。
人材教育体制の整備をする
人材の確保や採用を進めると共に、その教育体制を整備することも忘れないようにしましょう。
インサイドセールスでは、見込み顧客の興味関心を引き立てたり、フィールドセールスと綿密に連携したりと、コミュニケーションスキルを求められるシーンが多いといえます。また、自社の商品・サービスに関する知識や理解力も必要不可欠です。
そのため、採用後のスキルアップ研修やOJTを充実させ、人材育成に注力し、さらに、インサイドセールス立ち上げの目的やKPIをメンバー全体で共有し、積極的に業務に取り組む姿勢を育てるとよいでしょう。
一人ひとりの人材をしっかり教育することで、インサイドセールスの品質が磨かれ、成功率も高まります。その結果、フィールドセールスの成績アップはもちろん、企業の長期的な利益向上も見込めるところがメリットです。
ツールやシステムの選定をする
最後に、インサイドセールスに必要なツールやシステムを選定しましょう。
インサイドセールスでは、見込み顧客とのコミュニケーションが業務の主軸となります。そのため、顧客の個人情報からヒアリング内容に至るまで、きちんと管理できるツールが必要です。また、フィールドセールスと情報を共有・交換できるシステムも構築しなければなりません。
インサイドセールスでよく利用されるツール・システムには、次のような例があります。
・MA
・SFA
・CRM
MA(マーケティングオートメーション)とは、見込み顧客の選定や顧客ニーズの拡大を自動化できるツールです。
SFA(セールスフォースオートメーション)は、営業活動のデータを一括管理し、商談の進捗や成約率に合わせて効率よく営業できるようサポートします。
また、CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)で既存顧客の情報を管理することにより、良好な関係を維持しながらさらなるロイヤリティ向上を目指せるでしょう。
自社のインサイドセールスにはどのようなツールが適しているのか見極めたうえで導入し、業務の効率化と部署の連携強化に取り組んでください。
インサイドセールス立ち上げのポイント
インサイドセールスの立ち上げ手順を踏まえたうえで、運用を成功させるためのポイントも押さえておきましょう。ここでは、インサイドセールスを立ち上げる際に意識したいポイントを4つ紹介します。
周囲や関連する部署からの理解・協力を仰ぐ
インサイドセールスは見込み顧客との成約を目指して、マーケティングから商談設定に至るまで、幅広い業務を担当します。フィールドセールスを担う営業部はもちろん、時には商品・サービスに関わる部署との連携も必要となるでしょう。そのため、社内における関連部署とのつながりを意識し、常に情報交換や意思疎通に取り組むよう心がける必要があります。
また、インサイドセールスを立ち上げる目的や役割を関連部署と共有すれば、周囲からの協力も得やすくなります。インサイドセールスを最大限に活かすには、立ち上げの効果を周知し、社内全体の理解を促すことが大切です。
組織図で各担当の責任範囲を明確にする
インサイドセールスを立ち上げる際には、組織図で各担当の責任範囲を明確にしておいてください。
インサイドセールスで担当者ごとの責任範囲が曖昧だと、業務効率の低下につながります。せっかくインサイドセールスを立ち上げたにもかかわらず、思うようにフィールドセールスに案件を渡せない恐れがあります。
例えば、見込み顧客にアプローチをかけるフローでは、定期的にメルマガを発信する担当と電話をかける担当、といった役割分担を決めるとよいでしょう。また、責任範囲を決める一方で、蓄積したノウハウをインサイドセールスチーム全体で共有していく姿勢も重要です。
併せて、担当者には業務に関するKPIを意識してもらうことで、効果的なインサイドセールスが実践できます。
マニュアルを作り更新していく
インサイドセールス立ち上げにあたって、マニュアルを作成して更新していくことも大切なポイントです。
インサイドセールスは、広範囲にわたって営業活動をサポートするよう求められます。各担当者がスムーズに自分の業務に取り組むには、的確なマニュアルの整備が欠かせません。
例えば、インサイドセールスで利用するツール・システムのマニュアルをまとめておくと、日々の業務や研修時に役立ちます。また、見込み顧客に電話をかける際には、トークスクリプトがあると効率のよいアプローチが可能です。
作成したマニュアルはそのまま運用し続けるのではなく、定期的に見直してください。インサイドセールスの実績や担当者の声を反映させながら、より現状に適した内容へとブラッシュアップしましょう。
自動化やアウトソースを活用する
インサイドセールスでは、見込み顧客の情報や通話ログ、ヒアリング内容といった多くのデータが蓄積されていきます。こうしたデータをインサイドセールス内で活用するのはもちろん、フィールドセールスを含めた他部署と共有できる仕組みが必要です。そこで、自社のインサイドセールスに合ったツール・システムを導入し、自動化を進めてください。自動化ツールを使って業務効率がアップすることで、担当者の負担軽減につながります。
また、インサイドセールスで扱う商品・サービスや確保できる人員数によっては、アウトソースの利用を検討するとよいでしょう。アウトソースを上手く活用できれば、インサイドセールスの立ち上げ成功がみえてきます。
まとめ
インサイドセールスとは、見込み顧客に対して非対面で行われる、内勤型営業のことです。
インサイドセールスは、フィールドセールスに確度の高い案件を受け渡すという役割を持っています。従来営業部署が一括で担当していたセールス活動を効率よく分業できるため、近年、インサイドセールスを取り入れる企業が増えているようです。
インサイドセールスを立ち上げる場合、まずは目的や役割を明確にするようにしてください。そこから、手順に沿って体制を整え、人材の確保や採用、ツール・システムの選定を行います。
また、インサイドセールスの立ち上げに際して、周囲からの理解・協力を仰ぎながら進めていきましょう。自動化やアウトソースを活用するのも、インサイドセールスの立ち上げに有効な手段です。
中央事務所は、月間の総受電件数6万件(※1)、新規入電の応対率98%(※2)という確かな実績を保持する電話代行サービス会社です。また、カスタマー応対率は95%(※3)を維持し、手厚いサポート体制を実現しています。
中央事務所の在籍オペレーターは専門講習を受けており、質の高い電話対応が大きな強みとなっています。さらに、企業様のニーズに合わせて、業務範囲や使用ツールなど柔軟に対応したプランを提案します。自社でインサイドセールスの導入を検討している企業様は、中央事務所にご連絡ください。
※1: 月間総受電数6万件
2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計
※2: 新規入電応対率98%
2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出
※3: カスタマー応対率95%
2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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