英語で「クレーム対応」を表現する際には、「deal with/handle+complaint」を使用します。(例文)I am busy dealing with complaints.(私は、クレーム対応で忙しい状況です。)また、日本では「苦情」のことを「クレーム」と言い、正しい英語と認識している方もいるかもしれませんが、実は適切な英語表現ではありません。なぜなら、もともと「クレーム」という言葉は、英単語の「claim」からきており、「自分の意見を主張する」や「要求する」という意味を持つからです。そのため、「クレーム対応」を英語にする際は、「deal with complaint」または「handle complaint」を使い、正しく表現しましょう。
導入では、メールのタイトルと、誰宛に送信しているのかを明確にします。(例文)Subject: Apology for ◯◯件名:◯◯についてのお詫びDear Mr./Ms.◯◯(名字)◯◯様次に、本文の冒頭には以下のフレーズを使い、連絡をしてくれたことに対し、お礼を伝えましょう。(例文)Thank you for taking time out of your busy schedule to email me.お忙しいなか、ご連絡いただきありがとうございます。Thank you for letting us know about your experience with our products.当社の商品に関するお話をお聞かせいただき、ありがとうございます。なおクレームに対し、こちら側も何らかの主張がある場合は、以下のフレーズを使うとよいでしょう。(例文)Thank you for giving us the opportunity to share our views.弊社の見解をお伝えする機会をいただきまして、感謝しております。このように、どのようなクレームであっても、まずは連絡をしていただいたことに感謝し、謙虚な姿勢をみせることが、クレーム対応において重要なポイントです。
謝罪
次に、クレーム内容を真摯に受け止め謝罪します。その際、「We are sorry/We regret(申し訳ございません)」を使い、商品の不備があったことや、納期の遅延によりご迷惑をかけているなど、何に対して謝罪するのかを明確にしましょう。(例文)・商品不良クレームの場合We are sorry that the product was defective.商品に不備があったとのこと、誠に申し訳ございません。・請求金額ミスの場合We regret some mistakes in the billing amount of the invoice.請求金額に誤りがありましたこと、お詫び申し上げます。また、会社側が明らかなミスや間違いを起こしたことが判明した場合、「error(誤り、過失)」の単語を使い潔く認めることで、お客様も納得しやすくなるでしょう。(例文)We would like to apologize for the error made by our company.当社の過失につきまして、お詫び申し上げます。
状況確認〜解決策提示
謝罪のあとは、お客様の特定やクレームが発生した原因など、状況確認を行います。二次クレームを防ぐためにも、確かな情報を把握し、慎重に状況確認を行いましょう。それに伴い、解決策を提示するまでに時間を要する場合は、以下のフレーズを使い「調査に時間がかかること」や「確認が取れ次第また連絡する」という内容のメールを、一旦返信することがポイントです。(例文)We will look into this matter urgently and get back to you with a resolution.この件について早急に調査し、解決策を改めてご連絡いたします。We are looking into this matter in more detail and will get back to you as soon as we know more.この件について詳しく調べております。わかり次第ご連絡いたします。次に、状況確認が取れれば、解決策の提示をしましょう。(例文)・配送遅延クレームの場合We are sorry to have kept you waiting.Upon confirmation, your order will be shipped within 2 business days.Please be patient.大変お待たせいたしました。お客様の商品は2営業日以内に出荷されます。今しばらくお待ちください。・商品不良クレームの場合I am sorry that the package was damaged. We will send you a new product, so please wait for a while.パッケージが破損しており、大変申し訳ございませんでした。改めて新しい商品をお送りしますので、今しばらくお待ちください。
結び
解決策を提示したあとは、結びのフレーズを添えることで、丁寧な印象を与える文面になります。内容としては、いただいたクレームや指摘に対して、同じことを繰り返さないように取り組む姿勢や、今後の利用も検討して欲しい、という気持ちを伝えましょう。そして、最後に「again(再び・かさねて)」の単語を使い、再び謝罪の言葉を述べれば、メールでのクレーム対応は完了です。(例文)We promise that the same thing will never happen again.同じことが二度と起こらないことをお約束致します。If you need any help, feel free to contact us.サポートが必要な場合は、お気軽にお問い合わせください。If you have any questions, please feel free to contact us.ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。Again, please accept our deepest apologies.再度、深くお詫び申し上げます。Again, we apologize for the inconvenience we caused you.ご迷惑をおかけしましたことを、重ねてお詫び申し上げます。
電話の相手が外国人のお客様だった場合、日本語対応と同じく相手よりも先に「社名」「名前」を伝えることが大切です。(例文)Thank you for calling ◯◯ Corporation(社名) This is ◯◯(自分の名前)speaking. How can I help you?お電話ありがとうございます、◯◯会社◯◯です。どのようなご用件でしょうか?このように、「How can I help you?」を使うと、お客様が電話をしてきた理由を確認することができます。そして、入電内容がクレームであった場合には、まずは連絡をしてくれたことにお礼を伝えましょう。(例文)Thank you for taking the time to tell us.お時間を割いてご連絡いただき、ありがとうございます。Thank you for letting us know about your experience with our products.弊社商品に関しての話をお聞かせいただき、ありがとうございます。
謝罪
クレーム内容を一通りヒアリングしたあとは、丁重に謝罪をします。(例文)We are very sorry for your inconvenience.ご不便をおかけして申し訳ございません。We apologize if we did not meet your expectations.ご期待に添えなかったことをお詫び申し上げます。We are sorry if our service did not meet your expectations.弊社のサービスがお客様のご期待に添えず、申し訳ございませんでした。We would like to apologize for the error made by our company.弊社の過失についてお詫び申し上げます。また、ヒアリング中に聞き漏れや、再度確認したい内容があった場合には「Could you~?」を使うことがポイントです。(例文)Could you tell us more specifically about the ◯◯?◯◯について、もう少し具体的に教えていただけますでしょうか?Could you tell me one more time about the ◯◯?◯◯について、もう一度教えていただけますでしょうか?
状況確認〜解決策提示
謝罪のあとは、ヒアリングの内容をもとに状況確認を行います。確かな情報を把握し、状況確認を慎重に行ったうえで解決策を提示しましょう。(例文)・保留をかけて状況確認をする場合I will check the ◯◯, so please wait a moment.◯◯についてお調べいたしますので、このまま少々お待ちください。・状況確認に時間を要する場合(折り返し対応)I’m extremely sorry. Please let me check. We will get back to you as soon as we know.大変申し訳ございません。確認させていただきます。わかり次第改めてご連絡いたします。また、解決策を提示する際には、トラブルが起きた理由や原因なども併せて伝えると、お客様も納得し理解を得られやすくなります。(例文)We have confirmed that the item you ordered is currently out of stock. Therefore, we will be arranging a full refund.ご注文いただきました商品は、在庫切れであることが確認されました。 そのため、全額返金をいたします。
最後に
最後に再びお詫びの言葉と、ご理解いただけたことへのお礼を伝えましょう。また、今後も利用を検討して欲しいという気持ちを伝えることで、クレーム客がリピート客に変わるケースもあります。お客様の不満や怒りがおさまり、温度感が低くなっているようであれば、一言付け加えると良いかもしれません。(例文)Again, please accept our deepest apologies.We will make every effort to see that this never happens again.改めて、深くお詫び申し上げます。二度とこのようなことが起こらないよう精進して参ります。We apologize for any inconvenience but would appreciate your patience.ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。We hope that you will give us another chance to regain your trust.もう一度信頼を取り戻す機会を与えていただければ幸いです。We look forward to seeing you again.またのご利用をお待ちしております。電話でのクレーム対応はここで終了になりますが、必ずお客様が電話を切ってからこちらも静かに受話器を置き、最後まで丁寧な対応を心がけましょう。
取り次ぐ場合
クレームの電話を受けた際、別の担当者に代わるケースも少なくありません。また、担当者が不在ですぐに返答できない場合でも、まずは会社の責任としてご迷惑をおかけしたことに対し、お詫びしましょう。(例文)We are very sorry for your inconvenience.ご不便をおかけして申し訳ございません。そのうえで、以下のフレーズを使い取り次ぎましょう。(例文)・特定の担当者がいない場合I’ll put you through to the person in charge. Just a moment please.担当者におつなぎいたします。少々お待ちください。・担当者がわかっている場合I’ll put you through to Mr.(Ms.)◯◯(担当者名). Just a moment please.◯◯におつなぎいたします。少々お待ちください。なお、担当者が不在の場合は、以下のフレーズを使い、折り返しの電話の案内を行います。(例文)I'm sorry ◯◯(担当者名) is out of the office at the moment.We will get back to you as soon as possible.申し訳ございませんが、◯◯はただいま外出中です。後ほど折り返しのお電話をさしあげます。May I have your phone number?電話番号を教えていただけますでしょうか?