コールセンターで使われる言葉遣い一覧表〜敬語やNG用語も紹介
公開日 2023.06.20
更新日 2024.01.29
知識

コールセンターで使われる言葉遣い一覧表〜敬語やNG用語も紹介

企業にとってコールセンターは、顧客の声を受け付ける窓口として大切な役割を果たしています。また、オペレーターが顧客からの問い合わせに適切に対応することで、企業のイメージアップも可能です。 オペレーターと顧客のやり取りをスムーズに進めるには、正しい言葉遣いがポイントとなります。この記事では、コールセンターでよく使う言葉遣いに関して、敬語の種類やシーン別にまとめました。コールセンターで間違いやすい言葉やNGな言葉も取り上げているので、電話対応の参考にしてください。  

コールセンターで正しい言葉遣いを使うことの重要性

コールセンターでは、オペレーターが正しい言葉遣いをできることがとても重要です。 コールセンターのオペレーターは企業を代表して顧客に対応するため、受け答え次第では企業の評価や印象を左右しかねません。また、電話でのやり取りだと表情が読み取れない分、声のトーンや話し方と併せて、言葉遣いに一層気を配る必要があります。 オペレーターの言葉遣いが不適切であれば、顧客に不快感を抱かせるリスクも高まるでしょう。さらに、問い合わせに対する回答がわかりにくかったり、顧客とスムーズにやり取りできなかったりといった弊害が考えられます。 正しい言葉遣いはコミュニケーションのカギであり、オペレーターの業務に欠かせないものです。どのような言葉遣いが正しいのか、業務でよく使う表現をチェックし、顧客とのやり取りに活かしましょう。  

コールセンターでよく使う言葉遣い一覧表〜敬語種類別

コールセンターのオペレーターは、顧客に対して敬語を使うのが基本です。敬語には3種類あり、動作の主語が誰であるかによって使い分けます。ここからは、尊敬語・謙譲語・丁寧語それぞれの意味と使い方について、詳しくみていきましょう。 尊敬語とは、相手の動作について述べる時に使う敬語です。例えば来客時には、「〇〇様がいらっしゃる」というように、相手を主語にして丁寧に表現します。 一方、謙譲語では自分や自身の身内を主語とし、へりくだった表現をするところが特徴です。「私が伺います」、「担当者が参ります」など、自分の立ち位置を相手よりも下に持ってくることで敬意を表します。主語が人物ではなく会社組織である場合は、「弊社」という謙譲語を使いましょう。 そして、丁寧語は最もポピュラーな敬語表現です。いわゆる「ですます調」も丁寧語に該当します。また「お名前」や「ご本人」など、名詞には「お」「ご」といった接頭語をつけるのが一般的です。 顧客との会話では、丁寧語をベースに尊敬語と謙譲語を使い分け、相手への敬意を正確に示すよう心がけてください。 最後に、コールセンターでよく使われる敬語表現を紹介します。  
尊敬語 謙譲語 丁寧語
言う 仰る 申す、申し上げる 言います
行く いらっしゃる 参る、伺う 行きます
聞く お聞きになる 拝聴する、伺う 聞きます
見る ご覧になる 拝見する 見ます
持つ お待ちになる、お待ちくださる お待ちする 待ちます
伝える お伝えになる 申し伝える 伝えます
 

コールセンターでよく使う言葉遣い一覧表〜シーン別

コールセンターでは、正しい言葉遣いの一環として敬語を的確に使い分けることが求められます。そこで、電話対応のシーン別によく使う言葉遣いを取り上げました。受電から終話に至るまで、適切な言葉遣いを意識しながら対応しましょう。  

受電時

オペレーターによる受電時の対応は、企業の第一印象を決定する要素となります。声のトーンや話すスピードはもちろん、言葉遣いにも気を付けてより良い印象を持ってもらうことが大切です。 顧客への電話対応では、最初に電話のお礼を述べてから本題へと移りましょう。もし電話に出るまで時間がかかってしまった場合は、「お待たせしました」とひと言挟むようにします。また、上司への確認や他部署への取り次ぎが必要であれば、相手の了承を得たうえで保留にしてください。下記に挙げた表現は、コールセンターでよく使う言葉遣いの中でも基本的な文例として押さえておくといいでしょう。 ・お電話ありがとうございます。 ・お待たせ致しました。 ・少々お待ちいただけますでしょうか?  

架電時

コールセンターから顧客に対して架電する際は、正しい言葉遣いではっきり名乗るようにしましょう。相手が安心して電話を受け入れてくれれば、その後のコミュニケーションも円滑に進めやすくなります。 また、指定の相手に電話を代わってもらった場合、お礼を伝える気配りも忘れないでください。正しい言葉遣いを実践することで架電のハードルが下がるだけでなく、トークスキルの向上も見込めます。 ・お世話になっております。株式会社〇〇の▲▲と申します。 ・お代わりいただき、ありがとうございます。  

通話中

通話中は顧客の要望をヒアリングしながら言葉遣いにも注意しなければならず、先述の受電・架電時と比べて、対応の難易度が高いといえます。そのため、了承やお礼、謝罪といった典型的なシチュエーションごとに、よく使う言葉遣いを覚えておきましょう。 また、相手に質問する際には、柔らかい口調と正しい言葉遣いで回答しやすい雰囲気を作ります。さらに相手の声が聞き取りづらい場合は、直接指摘するのではなく「声が遠い」「声が届きにくい」といった婉曲表現を活用してください。 ・承知致しました。かしこまりました。 ・ありがとうございます。 ・申し訳ございません。大変失礼致しました。お手数(ご迷惑)をおかけしました。 ・仰る通りです。 ・どのようなご用件でしょうか。 ・ご存知でしょうか。 ・少々お声が届きにくいようなのですが。  

終話時

顧客との通話が終わるまで、オペレーターは正しい言葉遣いを意識してください。また、最後に会話の内容や担当者の名前を改めて確認するフレーズを盛り込めば、相手も安心して終話できます。 このように顧客が「丁寧に応対してもらえた」という感覚を得られれば、企業への高評価に結びつくでしょう。その結果、相手が商品・サービスのリピーターとなる可能性も十分あり得ます。 コールセンターにおける一連の電話対応で、正確かつ丁寧な言葉遣いができているかどうかが、企業にとって重視すべきポイントです。 ・〇〇に関しまして、▲▲(自身の名前)が承りました。 ・それでは、失礼致します。今後ともよろしくお願い致します。  

コールセンターで間違いやすい言葉一覧表

コールセンターでよく使う言葉遣いと併せて知っておきたいのが、間違いやすい言葉・表現です。自分では正しいと思っていた表現が実は間違いだった、というケースをなくすためにしっかりチェックしてください。  

受電時

コールセンターで電話を受ける際、第一声で「もしもし」とは言わないようにしてください。代わりに社名で受け答えしたり、受電へのお礼を述べたりします。 また、オペレーターから相手の名前を尋ねたり、確認したりするケースでも注意が必要です。そこで間違った言葉遣いをしてしまうと、相手の不信感を招きかねません。また、序盤から電話対応の印象が悪くなれば、顧客とのやり取りにも支障をきたします。丁寧に話そうとするあまり、使う敬語を間違えないよう、正しい表現を身につけましょう。  
間違った表現 正しい表現
もしもし お電話ありがとうございます
お名前をいただく お名前を伺う
〇〇様でございますね 〇〇様でいらっしゃいますね
 

架電時

架電時は相手先に失礼のないよう、正しい言葉遣いを徹底したいところです。例えば、指定の相手が在席しているかどうか確認するなら「〇〇様はいらっしゃいますか」と尊敬語を使いましょう。 また、折り返し連絡や確認作業を依頼する場合、「恐れ入りますが」といったクッション言葉を添えるのも効果的です。クッション言葉を使うと言い回しが丁寧になるので、正しい言葉遣いと一緒に覚えておくことをおすすめします。  
間違った表現 正しい表現
おられますか いらっしゃいますか
 

通話中

顧客との通話中は、相手の要望を聞き取ろうと集中しすぎて言葉遣いを間違える恐れもあります。コールセンターでよく使われる表現の中でも、基本の言葉遣いは必ず押さえておき、自然と口に出るようにしましょう。 また、敬語表現を重ねて使う二重敬語も、間違いやすいポイントです。例えば「仰られる」という表現では尊敬語が重複しているため、「仰る」に言い換えます。敬語の過剰使用は、かえって不自然な印象を与えてしまう可能性に留意してください。  
間違った表現 正しい表現
了解致しました 承知致しました
ございますでしょうか ございますか
させて頂きます 致します
仰られる 仰る
 

終話時

終話時も通話中と同じく適切な言葉遣いを心がければ、顧客に満足してもらいやすくなります。オペレーターは、相手が電話を切るまで気を抜かずに対応するようにしてください。 また、ここでも二重敬語を使っていないか、気を付けなければなりません。顧客にこちらの名前を伝える際、「〇〇が承らせて頂きました」ではなく、「〇〇が承りました」が正しい表現です。二重敬語は冗長になってしまうので、シンプルな敬語に言い換えてわかりやすく話しましょう。  
間違った表現 正しい表現
承らせて頂きました 承りました
 

コールセンターでNGな言葉一覧表

コールセンターにおける正しい言葉遣いを解説しましたが、顧客に対して不適切な言葉とはどのようなものなのでしょうか?そこで、コールセンターでNGとなる言葉について説明します。 まず前提として、電話対応では、社内の人間にだけ伝わる社内用語を使わないでください。同様に、商品・サービスに関する専門用語の使用も避けるべきです。社内用語・専門用語は顧客にとって馴染みが薄く、理解できない可能性が高いことを考慮しましょう。社内用語は正確な呼称で表現し、専門用語もわかりやすく説明する工夫が大切です。 また、コンビニ・ファミレス用語と呼ばれる間違った言葉遣いをしていないか注意してください。相手に事実を確認する際、つい「〜でよろしかったでしょうか」と言ってしまいがちですが、本来は「〜でよろしいでしょうか」が正しい表現です。細かなところにまで気を配って話すことで、顧客がオペレーターに信頼を寄せやすくなります。 さらに、言葉遣いによっては相手に不快感や威圧感を与えかねません。語気が強くなり、謙虚さに欠ける表現には十分気を付けてください。例えば、「~ですかね?」という砕けた疑問形の表現は避け、丁寧に「~ですか?」と言い換えます。「結構です」と言い切る際にも、圧力や冷たさを感じさせないよう「差し支えございません」と答えるのが適切です。 オペレーターはNGとなる表現をきちんと把握し、相手に配慮する言葉遣いを習得していきましょう。  

まとめ

コールセンターでは、オペレーターの正しい言葉遣いが顧客満足度を高めるカギとなります。コールセンターでよく使う敬語表現は、相手によって的確に使い分けることが大切です。また、受電・架電から終話まで、電話対応のシーンごとに使う言葉遣いを正しく覚えて活用してください。間違いやすい言葉や不適切な表現もチェックし、顧客に信頼してもらえるトークスキルで業務にあたりましょう。 中央事務所では月間の総受電件数が6万件(※1)に及び、新規入電の応対率も98%(※2)となっています。また、カスタマー応対率は95%(※3)を記録しており、サポート体制の整った電話代行サービス会社です。 中央事務所は、専門講習を受けたオペレーターによる質の高い電話対応を得意としています。そのため、企業様の希望に沿って、オペレーターが正しい言葉遣いで電話対応することも可能です。 コールセンターの電話対応を見直して顧客満足度向上を目指す企業様は、中央事務所のご利用を検討してみてはいかがでしょうか。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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