電話対応マニュアルを徹底解説!マナーやポイント、テンプレ付き
公開日 2023.03.23
更新日 2023.05.01
知識

電話対応マニュアルを徹底解説!マナーやポイント、テンプレ付き

電話対応マニュアルを徹底解説!マナーやポイント、テンプレ付き_アイキャッチ

社会人にとって、会社にかかってきた電話に対応することは大切な仕事のひとつです。しかし、ビジネスシーンでの電話対応に苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか? 電話ではお互いの顔がわからないため、対応の仕方ひとつで会社の印象を左右しかねません。また、家族や友人相手の電話とは異なり、会社の代表としてマナーに基づいた対応が求められるでしょう。そこで今回は、電話対応の基本マニュアルについて徹底的に解説します。  

電話対応の基本事項とは?

会社あての電話に対応する際、どのような点に気を付ければいいのでしょうか?正しい言葉遣いや聞き取りやすい話し方はもちろん、個人の心構えも重要なカギとなります。電話対応の基本事項を意識して、円滑なコミュニケーションを図りましょう。  

会社の代表としてみられることを心得る

電話は声だけでやり取りする分、話し方や声の調子が第一印象を決めるポイントとなります。明るく丁寧に応対してもらえれば、電話をかけてきた相手も話しやすいと感じるでしょう。 また、電話をかけてくる相手は既存顧客に限らず、様々な問い合わせも含まれます。その中から、電話応対をきっかけに得意先となる企業が現れるかもしれません。新たなビジネスチャンスに繋げるためにも、会社の代表である意識を常に持って電話応対にあたりましょう。  

敬称や敬語を正しく使う

受電・架電を問わず、敬称や敬語の正しい使い方は身につけておきたいポイントです。言葉遣いを間違えると、相手に不信感を抱かせるだけでなく、会社のイメージまで損ないかねません。 敬称を正しく用いたり、尊敬語と謙譲語をきちんと使い分けたりと、電話での話し方には細かく気を配ってください。また、ビジネスシーンで「もしもし」と電話に出ることは、マナー違反にあたります。「〇〇会社でございます」「お電話ありがとうございます」といったフレーズに言い換えるようにしましょう。  

聞き取りやすい大きさ・速さで話す

電話口では、特に声の大きさと話すスピードに注意が必要です。相手の声が小さかったり、早口だったりすると、話の内容が聞き取りづらくなってしまいます。その結果、用件を聞き間違えるといったミスに繋がるかもしれません。電話対応をする時は、はっきりと声を出し、落ち着いて話すように心がけましょう。電話先の相手が聞きやすく、話しやすい雰囲気を作ることが大切です。  

メモをとりながら聞く

電話の内容や折り返し先を控えるために、筆記用具とメモ用紙は常備しておいてください。5W1Hを意識しながらメモを残すことで、担当者への取り次ぎがスムーズに進みます。また、用件を誤って伝えてしまうリスクも減らせるでしょう。電話対応のミスが少ないほど、会社のイメージアップにも貢献できます。 さらに、電話機の基本的な操作方法も把握しておきましょう。特に保留や転送、ボリューム調整など、使用頻度の高い機能は要チェックです。電話機を使いこなし、慌てずにメモを取れる環境を整えてください。  

電話を受ける際のマナー

会社にかかってきた電話を受ける際には、用件をしっかり聞き取り、丁寧に対応する姿勢が求められます。電話の受け方とマナーを押さえておけば、お互いに気持ちよくやり取りできるでしょう。受電の流れを参考に、イメージトレーニングすることもおすすめです。  

極力2〜3コール以内に出る

会社の電話が鳴ったら、なるべく2~3コール以内に出るよう努めてください。ビジネスの場では、基本的に3コール以内で応答するのがマナーとされています。これ以上時間がかかると、相手が電話を切ってしまう可能性もあるからです。 2コール以内で電話を取った時には、「お電話ありがとうございます」という挨拶から入ります。もし3コールを超えてしまった場合には、まず「お待たせいたしました」のひと言を添えましょう。電話を受ける際には、相手を待たせない気遣いが大切だといえます。  

社名(部署名)、氏名を伝える

電話を取ったら最初に社名を述べ、続いて部署名や自分の名前を伝えます。以下の例文を参考にして、はっきりと話すようにしましょう。  ・「お電話ありがとうございます。株式会社◯◯の◯◯でございます」  ・「お待たせいたしました。◯◯株式会社の人事部、◯◯でございます」 電話の相手が名乗る前に挨拶することが、一般的なマナーです。会社の代表として、責任感を持った対応を心がけてください。  

相手の社名、氏名、用件をメモしつつ復唱する

電話相手の会社名と名前、用件を聞いたら、その場でメモを取るようにしてください。電話が長引いてしまった場合でも、メモを残していれば後から内容を思い出せます。 また、聞き間違いを防ぐために、名前や用件を復唱することも効果的な方法です。例えば、「株式会社◯◯の◯◯様でいらっしゃいますね」と社名、氏名を繰り返して確認します。丁寧な応答によって、電話相手に安心感を与えることが大切だといえるでしょう。  

電話を保留にして取り次ぐ

受ける電話の内容によっては、担当者に取り次ぐ必要が出てきます。また、上司に判断を仰いだり、資料を確認したりするケースもあるでしょう。その場合、必ず電話を「保留」状態にしてください。電話口を押さえるだけでは、こちら側の会話が相手に漏れ聞こえてしまう恐れがあります。 保留にする前には、取り次ぐ担当者名を復唱した上で待ってもらえるように依頼しましょう。 「◯◯でございますね。ただいまお繋ぎしますので、恐れ入りますが少々お待ちください」 もしも保留時間が長くなり、30秒を超えるようであれば、いったん電話に戻りましょう。あまりに保留状態が続くと、電話相手に不快感を与えかねません。相手を待たせたことに対して謝罪してから、折り返しなど代わりの対応を提案します。 「お待たせしており、申し訳ございません。お調べするのに時間がかかるため、こちらから折り返させて頂いてもよろしいでしょうか」  

取り次ぐ相手が不在の場合、理由と戻り時間を伝える

取り次ぐ担当者が社内にいない場合、その旨をきちんと電話相手に説明します。取り次ぎに時間がかかったことを謝り、担当者不在の理由と連絡可能な時間帯を伝えましょう。併せて相手の連絡先を確認し、折り返し連絡することを約束します。 「大変お待たせいたしました。申し訳ございませんが、◯◯はただいま外出しており、◯時頃に戻る予定です。折り返しお電話をするよう申し伝えますので、お電話番号をお伺いしてもよろしいでしょうか」 また、「私でよければ、代わりにご用件をお伺いいたしましょうか」と、代理で用件を聞いておくこともおすすめです。あらかじめ電話の内容がわかっていれば、担当者が折り返す際に役立つでしょう。 ここで注意したいのが、担当者個人の電話番号を聞かれるケースです。個人情報を無断で伝えるのはマナー違反のため、「担当者に伝えて、折り返し連絡させます」と返答するようにしてください。  

相手が電話を切った後、電話を切る

受電の場合、相手が電話を切ったことを確認してから静かに受話器を置きましょう。もし、相手がなかなか電話を切らないようであれば、断りの言葉を入れてみてください。 「お電話ありがとうございました。それでは、失礼致します」 受電対応は最後まで気を抜かず、マナーを守った振る舞いを常に意識しましょう。  

担当者に相手の社名、氏名、用件、電話のあった時間を伝える

電話が終わった後の対応も忘れてはいけません。担当者に電話があったこととその内容について、正確に伝えるようにしてください。 伝言メモを残すなら、以下の項目を明記することでよりわかりやすくなります。 ・相手の会社名・氏名 ・電話を受けた日時 ・用件、伝言内容 ・折り返しの有無と相手の連絡先 ・電話対応者の氏名 急ぎの場合はメールやチャットツールを活用するなど、臨機応変に対処しましょう。  

電話をかける際のマナー

自分から営業先や顧客に電話をかける場合、電話を受ける相手に配慮することで、お互いにスムーズなやり取りが実現できます。架電の際にも、マナーをしっかり掴んでおきましょう。  

電話する前に準備を整える

前もって話す内容を整理してから、電話をかけるようにしましょう。用件をまとめておけば、伝言忘れも未然に防げます。また、順を追って話すことで、相手に話の内容が伝わりやすくなるでしょう。電話をかけると慌ててしまう、という方には特におすすめの方法です。 一方で、緊急性や重要度が低い用件であれば、メールで連絡するという手もあります。電話をかける前に、まず相手の状況を考慮する心がけが大切です。  

電話をする時間帯を配慮する

会社に電話をかける際には、時間帯に気を付けなければなりません。業務時間外は言うまでもありませんが、この他にも避けるべき時間帯があります。始業直後や終業直前、休み明けの午前中は、先方が立て込んでいる可能性も高いです。また、昼休憩の時間帯であれば、担当者が不在のケースも十分考えられます。電話をかけるなら、相手が余裕をもって対応できる時間帯を選ぶようにしてください。 どうしても忙しい時間帯にかけざるを得ない場合、「夜分に失礼します」など非礼を詫びる言葉を加えて、相手への配慮を示しましょう。  

相手が不在の場合は伝言を残す                

電話をかけたものの、担当者が不在だったというケースも有り得ます。この場合、担当者の戻り予定を確認した上で、改めて連絡することを伝えましょう。また、簡単な内容であれば、電話を受けた相手に伝言をお願いするのもひとつの手段です。担当者が戻ってきた際に、誰からどんな用件で電話があったのか、すぐに伝わります。 もし、何度連絡しても担当者と繋がらないようであれば、先方からの折り返しを依頼してもいいでしょう。 ・「お戻りは何時ごろでしょうか?こちらから改めてご連絡致します」 ・「〇〇より〇〇の件で電話があった旨、お伝えください」 ・「お戻り次第で結構ですので、〇〇までお電話頂けるよう、お願いできますでしょうか」  

こんな時はどうすればいい?

電話対応では、思いがけないトラブルに見舞われることも少なくありません。イレギュラーな事態にも落ち着いて対応するために、お手本となるマニュアルがあれば助かりますよね。 電話対応に困った時の受け答えについて、ぜひ覚えておきましょう。 ▼関連記事 電話対応マニュアルの作り方〜作成手順やポイントを解説  

相手が名乗らない場合

たいていの場合、電話の相手は自ら社名や氏名を伝えてくれるはずです。しかし中には、名乗らずにいきなり取り次ぎを求めてくる方もいるかもしれません。 このようなケースでは、焦らずに相手の情報を聞き出すようにしてください。また、氏名だけでは相手の情報がわからず、担当者に繋がらない可能性も出てきます。取り次ぎを円滑にするためにも、社名と氏名を併せて確認するよう心がけましょう。 「恐れ入りますが、御社名とお名前をお伺いできますでしょうか?」                                                                                                               

聞き取れなかった場合

電波が悪かったり、相手の声が小さかったりすると、電話の内容が聞き取れないケースもあります。しかし、ここで聞き返すことを躊躇ってしまえば、用件を間違えるなど重大なミスに結びつきかねません。 電話が聞き取れなかった場合、お詫びの言葉を添えてから、もう一度話してもらえるように依頼しましょう。その際、「聞こえない」といった否定的なフレーズは避けてください。「電話が遠い」という婉曲的な表現に言い換えることで、相手の気分を損ねない対応が可能となるでしょう。 「大変申し訳ございませんが、お電話が少し遠いようです。もう一度お伺いできますでしょうか」  

その場で回答できない質問をされた場合

電話で受け付けた質問に対し、すぐには回答できないケースも想定されます。担当者や上司への確認が必要だったり、調査に時間がかかったりと、様々な要因があるでしょう。 その場で答えられないからといってごまかすのではなく、電話の相手にきちんと事情を説明するようにしてください。誠実な対応を心がけることにより、相手も納得した上で回答を待ってくれるでしょう。また、いつまでに回答が必要なのか、電話の相手に確認することも欠かせないポイントです。 「恐れ入りますが、一度社内で確認を取るため、お時間を頂きたく思います。わかり次第、折り返しお電話させて頂いてもよろしいでしょうか」  

クレーム電話だった場合

時には、会社あてにクレームの電話が入ってくるかもしれません。クレームの電話を受けたら、とにかく相手の話をしっかり聞くように意識してください。言葉を遮ったり、否定したりせず、同調する姿勢を示すことがカギとなります。相手の怒りを落ち着かせながら、電話の受け取り手として状況の理解に努めましょう。 また、適宜相槌を打ちながら、柔らかな口調を心がけます。お詫びの言葉と併せて、相手をこれ以上刺激しない対応が求められるでしょう。クレーム電話はできるだけ避けたいものですが、万が一の場合に備え、社内での対応ルールを確認しておくことも大切です。 ・「さようでございましたか。大変失礼いたしました」 ・「全くもって、〇〇様の仰る通りです。本当に申し訳ございません」  

電話対応でよく使うクッション言葉

クッション言葉とは、その名の通り、クッション役として会話を和らげる効果を持っています。何かを断ったりお願いしたりする際、ついきつく伝わりがちなフレーズも、クッション言葉を使えば丁寧な印象に変わるでしょう。 「恐れ入りますが」「大変お手数ですが」といった表現は、仕事を依頼するシーンで多用されています。また、「ご意向に添えず申し訳ありませんが」などと付け加えることで、相手に配慮した断り方も可能です。相手に質問したい時に、「差し支えなければ」とワンクッションを置いてもいいでしょう。 対面とは異なり、電話では相手の様子がわかりづらいからこそ、クッション言葉を活用して気持ちよく対応していきましょう。  

まとめ

会社の電話対応について、基本的なマニュアルを取り上げました。電話は相手の顔が見えず、声の調子や話し方に影響されやすいため、正しいマナーや受け答えの方法を把握しておくことが大切です。また、電話に出る際には「会社の代表」という当事者意識をしっかり持つことも重要だといえるでしょう。 電話を受ける場合とかける場合、それぞれのシーンで注意したいポイントがあります。マナーを正しく守り、相手に不満を感じさせることなく、円滑なコミュニケーションの実現に努めましょう。テンプレートとなる表現を覚えておけば、焦らずに電話対応ができるようになります。 また、電話の内容によっては、イレギュラーな対応を求められるかもしれません。定型文を参考にしながら、相手の立場や状況に配慮して丁寧に対応しましょう。その際、クッション言葉を上手く取り入れることもおすすめの対応策です。 電話対応では、マニュアルに沿った誠実な対応と、相手への気遣いが大きなカギとなります。お互いにとってやり取りしやすい電話対応を心がけていきましょう。 株式会社中央事務所の電話代行サービスは、アウトバウンドによる顧客獲得のほか、クレーム対応・セキュリティ事故など、特に高い品質が要求されるサービスを迅速に提供できます。専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。 急な業務量増大・インシデント対応の必要が生じた場合など、お困りの際はぜひご相談ください。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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