コールセンターとコンタクトセンターの違いとは?
公開日 2024.07.31
更新日 2024.07.31
知識

コールセンターとコンタクトセンターの違いとは?

企業における顧客対応の手段として、従来は電話対応を行うコールセンターが主流でしたが、近年ではコンタクトセンターの設置ケースも増えています。 一方で、自社でコールセンターとコンタクトセンターのどちらを運用すべきなのか、悩む企業もあるのではないでしょうか。 そこでこの記事では、両者の違いを解説したうえで、コンタクトセンター運用に必要なポイントを紹介します。  

コールセンターとコンタクトセンターの違い

そもそもコールセンターとコンタクトセンターには、どのような違いがあるのでしょうか。 どちらも、顧客からの問い合わせに対応するという面では同じ役割を果たします。しかし、業務の内容や対応範囲、使用するチャネルが異なる点に注意しなければなりません。 コールセンターが電話のみでの対応を基本とするのに対し、コンタクトセンターは複数のチャネルを介して多面的に顧客対応を行います。コンタクトセンターでは電話に加えてメールやチャット、SNSといったチャネルを活用する分、オペレーターが対応する業務範囲も広くなるでしょう。 企業が顧客へのサポート拡充を図るなら、自社で取り扱う商品・サービスの特徴や人的リソースを考慮したうえで、コールセンターとコンタクトセンターのどちらを設置するか決めることが重要です。  

コールセンターとは

コールセンターは、顧客との電話対応を請け負う部署です。 その業務は、インバウンド業務とアウトバウンド業務の2つに大きく分けられます。 商品・サービスに関する問い合わせや受発注の受付など、さまざまな電話に対応するのがインバウンド業務です。時には複雑な内容の問い合わせやクレームを受ける可能性もあるため、オペレーターには優れたコミュニケーションスキルが求められます。 一方で、アウトバウンド業務とは、企業や個人の顧客に電話をかける仕事です。アポイントの獲得や新規顧客の開拓を目指し、企業の収益アップにつなげます。また、テレマを通じて市場調査を行うのも業務のひとつです。  

コンタクトセンターとは

コンタクトセンターでは、電話だけでなくメールやチャットなどマルチチャネルを駆使し、顧客からの問い合わせに幅広く対応します。 コールセンターと比べて問い合わせ手段が多いため、顧客は生活スタイルに合ったチャネルを選んで利用することが可能です。その結果、問い合わせに伴う手間やストレスが軽減され、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。 また、マルチチャネルによって多様な意見を収集できるようになれば、商品・サービスの改善や新製品の開発に活かせます。よりよい商品・サービスを提供して顧客のロイヤリティを高めることが、長期的な企業の成長につながるでしょう。 コンタクトセンターは、企業と顧客の双方にメリットをもたらす部署といえます。  

コンタクトセンターが浸透してきた背景

近年、コールセンターの代わりにコンタクトセンターを設置するケースもよく見られます。 なぜこのようにコンタクトセンターが浸透してきたのか、その背景について詳しくみていきましょう。  

顧客とのコミュニケーションの多様化

コンタクトセンターが浸透している理由のひとつが、顧客とのコミュニケーションの多様化です。 これまで、企業と顧客とのやり取りは電話が中心でした。しかし最近では、デジタル技術が発展するにつれて、コミュニケーションのあり方も変化してきました。多彩なコミュニケーションチャネルに対応できるかどうかが、顧客の持つ企業イメージにまで影響を及ぼしかねません。 例えば、電話をかけるのが苦手な方にとって、メールやチャットの方が理想的な手段といえます。また、仕事の都合でコールセンターの営業時間中に連絡できない、という方もいるでしょう。その場合、深夜や早朝でも対応できるチャネルがあれば、顧客は自分の都合に合わせて企業に問い合わせすることが可能です。 コンタクトセンターには、多様化する顧客のニーズに合わせて複数のチャネルを使い分けるとともに、一括管理する役割も求められています。  

変化する顧客の価値観への対応

変化する顧客の価値観への対応も、コンタクトセンターが浸透している理由に挙げられます。 近年、顧客は商品・サービスの内容だけでなく、企業のサポート体制についても重視するようになっています。問い合わせの際にオペレーターの対応が的確かつ丁寧であれば、顧客の満足度も自然と高まるでしょう。 また、たとえクレームであったとしても、誠実に対応することで顧客の信頼感を取り戻せるかもしれません。つまり、顧客対応の品質は、企業への好感度や信頼感と密接に関わっているといえます。 このように顧客対応の品質を向上させるには、多様なチャネルでコミュニケーションを取れるコンタクトセンターの設置が有効な手段です。  

コンタクトセンターの形態

コンタクトセンターの形態は、大きく分けて2種類です。ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説します。 自社にコンタクトセンターを設置する場合、どちらの形態が適しているのか十分に検討してください。  

オンプレミス型

オンプレミス型とは、自社のサーバーにシステムを導入してコンタクトセンターを運用する形態です。 オンプレミス型では、コンタクトセンターの設置目的や商品・サービスの性質などを踏まえたうえで、企業ごとにシステムをカスタマイズできます。コンタクトセンターの実態に合わせてシステムを調整しやすいので、効率よく運用できるでしょう。 また、システム管理を自社内で行うことから、セキュリティ対策を強化しやすいところもメリットです。 一方で、オンプレミス型を採用する場合、社内にサーバーを構築するのに時間やコストがかかります。サーバーの導入に伴い、初期費用だけでなく、維持費やメンテナンスなどランニングコストが発生する点にも留意しなければなりません。 さらに、繫閑期に合わせて回線を拡張するのが難しいことや、災害時にシステム障害に陥るリスクもデメリットです。  

クラウド型

コンタクトセンターのもうひとつの運用形態が、クラウド型です。 クラウド型は、社内ではなく、クラウドサービスの提供会社から借りた仮想サーバー上でコンタクトセンターシステムを構築します。 クラウド型のメリットは、オンプレミス型と比べて導入にかかる時間を短縮し、コストも抑えられることです。また、拡張性に優れ、災害や緊急事態に際してもシステムを停止させずに利用できます。ネットワークを介して、在宅でのコンタクトセンター勤務も実現可能です。 しかし、クラウドサービス提供会社のプランを利用する分、オンプレミス型のように自社専用のシステムにカスタマイズするのは難しいでしょう。さらに、インターネットを使ってサーバーを構築するため、社内外でセキュリティ対策を徹底する必要があります。 クラウド型を選ぶなら、セキュリティ対策に注力しているサービス提供会社を選ぶようにしてください。  

コンタクトセンターの運用で重要なポイント

コンタクトセンターは、多様化するコミュニケーションツールや顧客のニーズに対応できるひとつの手段です。 そこで、自社でコンタクトセンターを運用するにあたって、押さえておきたい4つのポイントを紹介します。  

複数のチャネルに対応する

複数のチャネルを使用するコンタクトセンターでは、コールセンターと比べて対応範囲が広く、業務の内容も複雑化します。そのため、顧客対応でミスが起きやすくなる可能性に注意しなければなりません。 コンタクトセンターを効果的に運用するには、オムニチャネルへの対応が重要なポイントとなります。オムニチャネルとは、複数のチャネルを連携させ、顧客が多方面から企業と接点を持てる状態のことです。 どのチャネルを介してでも顧客情報を共有できるように管理システムを構築すれば、顧客対応がスムーズに進められます。 顧客もいちいちチャネルを切り替えずに済み、手間やストレスを軽減することが可能です。結果として顧客満足度が向上し、リピーターや新規顧客の獲得にも効果を発揮するでしょう。  

目標値を分析する

コンタクトセンターの運用を軌道に乗せるには、目標値を分析することが大切です。 まずコンタクトセンターを設置する目的を明確にし、具体的な目標値を設定するようにしてください。オペレーターの応答率や稼働率、平均処理時間といった目標値を測定すれば、コンタクトセンター業務の実態を可視化できます。 オペレーターが顧客に適切に対応できているか、複数のチャネルを十分に活用できているか、目標値のデータを分析して検証するとよいでしょう。 目標値が未達の場合、業務フローやオペレーターの顧客対応に問題があると考えられます。現場の抱える課題を洗い出し、改善に努めることでコンタクトセンターの生産性アップが可能です。  

業務の効率化を行う

先述の通り、コンタクトセンターは複数のチャネルに対応する必要があるため、オペレーターの業務負荷が大きくなりやすい傾向です。そこで、企業が進んで業務の効率化を行うことが求められます。 業務を効率化するには、自社に合ったシステムを活用するようにしてください。 例えばCRM(顧客管理システム)を導入すれば、社内で顧客情報を一括管理し、共有できます。顧客がどのチャネルから問い合わせてきても、CRMによってオペレーターと円滑にコミュニケーションを取れるでしょう。また、CTIやIVRを活用し、顧客の振り分けを行うのも有効な手段です。 さらにチャットボットやFAQなど、システムで自動対応できる環境を整備することにより、顧客の自己解決を促して業務効率を高められます。  

オペレーターの教育に注力する

コンタクトセンターを設置するなら、オペレーターの教育にも注力しましょう。 コンタクトセンターでは、1人のオペレーターが複数のチャネルに対応します。電話はもちろん、メーラーやチャット機能などさまざまなチャネルの使い方を習得したうえで、臨機応変に対応を切り替えなければなりません。 また、コンタクトセンターでSNSを使用する場合、ネットリテラシーやセキュリティ意識をきちんと育成していくことも大切です。 そこで、オペレーターが安心して業務にあたれるように、マニュアルやトークスクリプトを整備してください。オペレーター専用のFAQを作ったり、エスカレーションしやすい体制を作ったりするのもおすすめです。さらに定期的に研修や面談を行い、管理者がオペレーターの現状を把握してフォローするとよいでしょう。 ただし社内で人員や経験値などのリソースが不足しているのであれば、代行会社に外注し、オペレーターを派遣してもらうのもひとつの手段です。  

まとめ

コールセンターとコンタクトセンターは、どちらも顧客とコミュニケーションを取る役割を持っていますが、業務の範囲や内容、使用するチャネルに違いがあります。 コンタクトセンターでは、複数のチャネルを導入することで、顧客のニーズに合わせた対応ができるところが大きなメリットです。顧客が商品・サービスだけでなく、企業の応対品質まで重視する傾向が強まるなか、コミュニケーションツールの多様化に適応する必要があるといえるでしょう。 コンタクトセンターはオンプレミス型とクラウド型という2種類の運用形態に分けられます。コンタクトセンターを設置するなら、自社に合った運用形態を選ぶとともに、複数のチャネルに対応できる環境を整備することが重要なポイントです。 中央事務所は、専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。 さらに、対応可能な業務範囲や使用ツールを充実させることで、企業様のニーズに合ったプランを提案しております。自社でもコンタクトセンターを運用したいと考えている企業様は、ぜひ中央事務所にご相談ください。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
効果の上がるコールセンターサービスとは?
サービスの紹介資料・料金表をでご提供
効果の上がる
コールセンターサービスとは?
サービスの
紹介資料・料金表を
でご提供

コールセンター代行・電話代行
についての
お問い合わせはこちら

ご質問・ご要望などお気軽に
お問い合わせください。
資料請求も無料ダウンロードが出来ます。