コールセンターにおいてのノルマとは?アウトバウンドはきつい?
公開日 2024.07.31
更新日 2024.07.31
知識

コールセンターにおいてのノルマとは?アウトバウンドはきつい?

自社でコールセンターを運用するにあたって、ノルマの設定について悩みや疑問を抱えている企業もあるのではないでしょうか。 達成が難しいノルマを設定してしまうと、オペレーターの負担が大きくなり、コールセンター全体の生産性を低下させるかもしれません。しかし、適切なノルマであれば業務改善やオペレーターのスキルアップにつなげることが可能です。 この記事では、コールセンターにおけるノルマについて詳しく解説します。  

ノルマとは

ノルマとは、仕事や学業において目標を達成するために設定される基準のひとつです。ノルマは、一般的に時間や数量など具体的な数値で示されます。 特にビジネスシーンでは、ノルマが「一定の時間内に果たすべき業務量や成果」を指すと考えてよいでしょう。 例えば、企業の営業活動で月間の売上ノルマを決めておけば、営業担当者が仕事を進めるスピードや方向性を固めやすくなります。また、個人やチームごとにノルマの達成状況を確認することで、業務の進捗管理がスムーズになります。 もしノルマを達成できなかった場合、原因を検証して改善に取り組む姿勢が大切です。ノルマを単なる目標ではなく、個人や企業の成長要素として活かすようにしてください。  

ノルマと目標の違い

ノルマと目標は混同して使われやすい言葉ですが、厳密にはニュアンスが異なります。 ビジネスシーンにおけるノルマは、企業や上司など他者によって設定される義務的な指標です。ノルマが未達だと「評価が下がる」「ペナルティが発生する」といったマイナスイメージを抱きやすいかもしれません。 一方で、ノルマと違って個人で決められるのが目標です。この場合、義務ではなく、あくまで方向性を示すものとして捉えられるでしょう。 目標が適切であれば、自分のやるべきことや課題が把握しやすくなり、集中して業務に取り組めます。その結果、プレッシャーやストレスなく、目標を達成することが可能です。  

コールセンターにおいてのノルマ

企業にとって、ノルマは業務改善に役立つ大切な要素です。では、コールセンターにおけるノルマとはどのようなものなのでしょうか? ここでは、コールセンターの業務別にノルマについて説明します。  

インバウンドの場合

コールセンター業務は大きく分けて2つあり、そのひとつが顧客からの電話を受け付けるインバウンド業務です。 インバウンド業務の場合、ノルマの設定が顧客への電話対応の品質に関わってきます。 インバウンド業務のノルマとしてよく用いられる指標は、応答率や一次解決率などです。 例えばコールセンター全体の受信数に対し、オペレーターが応答できた件数の割合が高いほど、あふれ呼の少ないコールセンターといえます。 また、顧客からの問い合わせを1回で解決できた場合、一次解決率がアップし、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。 インバウンド業務に適したノルマを設定することで、顧客のロイヤリティを高める電話対応の品質を維持できます。  

アウトバウンドの場合

もうひとつのコールセンター業務が、顧客に電話をかけるアウトバウンド業務です。 アウトバウンド業務の成果はオペレーターの稼働量やスキルに左右されやすいため、オペレーターごとにノルマを設定するのが主流となっています。 アウトバウンド業務のノルマとしては、電話をかけた架電数や受注契約に至った成約数などが代表的です。 また、アウトバウンド業務の場合、ノルマを達成すると企業からインセンティブが支給されるケースもあります。成果を上げればそれに見合った報酬が得られることから、ノルマはオペレーターにとってやりがいにもなるといえるでしょう。  

ノルマを達成しないとどうなる?

コールセンターでノルマを達成できなかった場合、どうなるのでしょうか? 結論から言って、コールセンターのノルマが未達であっても、企業に悪影響を及ぼすわけではありません。 もちろん、企業にとってはノルマ達成が最も理想的なゴールです。しかし、閑散期や人手不足など、さまざまな要因でノルマに届かない可能性も十分あり得ます。 また、アウトバウンド業務は個人に対するノルマが設定されている分、インバウンド業務よりもオペレーターにかかるプレッシャーが大きくなりやすい傾向です。そのため、「アウトバウンド業務はきつい」というイメージに結びついてしまいます。 ただし、多くのコールセンターでは、ノルマを達成できなくてもオペレーターにペナルティが発生しないように運営されています。むしろ、企業はオペレーターがノルマを達成できるようにサポートしていくことで、コールセンター運用の効率化を図れるでしょう。  

コールセンターでノルマが設けられる理由

コールセンターのノルマを達成できなくても、企業やオペレーターが不利益を被ることにはつながりません。 では、なぜコールセンターではノルマを設定するのでしょうか?ここでは、コールセンターでノルマを設ける理由について解説します。  

オペレーターのスキルを向上させるため

コールセンターでノルマを設けるのは、オペレーターのスキルを向上させるためです。 インバウンド業務やアウトバウンド業務では、それぞれの内容に応じて具体的なノルマが設定されます。 オペレーターはその達成に向けて日常業務に取り組むとともに、スキルアップも求められるでしょう。例えば、アウトバウンド業務において成約数のノルマを達成するには、商品・サービスに関する詳しい知識や顧客の関心を引きつけるトークスキルが重要な要素となります。 オペレーターがノルマ達成に必要なスキルをブラッシュアップすることで、業務の円滑化が可能です。また、各オペレーターのスキルが向上すれば、コールセンター全体の対応品質を高水準で維持できます。  

オペレーターの貢献度を図るため

ノルマの設定は、オペレーターの貢献度を測るためでもあります。 ノルマがない状態では、オペレーターがどれくらい稼働しているのか、どれだけの成果を出しているのかといった実情を把握するのは難しいでしょう。 また、オペレーターにとっても方向性が定まらず、モチベーションを維持しにくくなります。その結果、コールセンターの生産性や顧客満足度まで低下してしまいかねません。 具体的なノルマを設けることで、オペレーターの就業状況を視覚化できます。その結果、企業は各オペレーターの貢献度を数値で把握できるようになるのです。 ノルマの達成度に応じてインセンティブを付与するのも、オペレーターの貢献に対する評価のひとつといえます。  

コールセンターのノルマを達成しやすくするポイント

コールセンターでノルマを設定すれば、オペレーターのスキル向上や貢献度の測定が可能となります。 ノルマを前向きな目標として活かせるように、達成しやすくするポイントを押さえておきましょう。  

商材の理解を深める

オペレーターがコールセンターのノルマを達成するには、商材の理解を深めることが重要なポイントです。 コールセンターでは、運用する企業ごとにさまざまな商品・サービスを取り扱います。 インバウンド業務では、商品の使い方やサービスの利用方法について問い合わせを受けるケースも多々あるでしょう。また、アウトバウンド業務で商品・サービスのメリットを的確に説明できれば、アポイント獲得や契約成立といった成果につながります。 このように、コールセンター業務では商材に関する知識が欠かせません。そのため、オペレーターは定期的に商材の情報をアップデートしておく必要があります。 併せて、企業がオペレーター向けの研修を充実させることも有効な手段です。  

目標値を分析する

コールセンターのノルマを達成しやすくするために、目標値を分析することも重要です。 前提として、企業はコールセンターの人員配置や業務内容を考慮したうえで、ノルマを設定するようにしてください。 例えば、人材が不足しているコールセンターで応答率や架電数のノルマを高く設定すると、達成が難しくなるばかりか、オペレーターの負担増大につながりかねません。その結果、オペレーターが離職する要因となってしまいます。 そこで、コールセンターの実態を把握し、オペレーターに無理のないレベルで目標を引き上げるとよいでしょう。また、一度決めた目標値を改めて分析し、ノルマが高すぎたり低すぎたりしないか検討するようにしてください。 すでにノルマを達成した状態が続いているのであれば、より高いノルマを設定するのも、企業の成長にプラスの効果をもたらします。  

リストを改善する

コールセンターの顧客リストを改善することで、ノルマが達成しやすくなるでしょう。 特に見込み顧客に架電するアウトバウンド業務の場合、ターゲット層を的確に抽出した顧客リストが必要不可欠です。 ターゲット層と合わない顧客にやみくもに電話しても成約には結びつかず、業務の効率まで低下しかねません。 オペレーターがスムーズに顧客にアプローチできるよう、顧客リストは定期的に改善するようにしてください。受注確度の高い顧客リストがあれば、ノルマ達成までのプロセスが短縮され、オペレーターのプレッシャー軽減にもつながります。  

ノルマを達成している人の真似をする

ノルマを達成している人の真似をすることが、目標達成の近道となるかもしれません。 コールセンター内でノルマ未達のオペレーターがいるなら、ノルマを達成しているオペレーターと比較してみてください。 電話対応時の話し方や事後処理にかかる時間など、両者の違いに注目することで、ノルマを達成できない原因を掴みやすくなります。そして、ノルマ未達の原因をオペレーター本人にフィードバックし、業務への取り組み方を改善するように促します。 身近なオペレーターをお手本にすることで、コールセンター全体でノルマ共有に向けた一体感を高められるでしょう。  

まとめ

ノルマは、ビジネスにおいて「一定の時間内に果たすべき業務量や成果」として設定されるものです。 自主的に決められる目標と比べると義務的な意味合いが強くなりますが、ノルマによって業務の進捗管理や自身の成果を把握しやすくなります。 コールセンターでは、インバウンド業務やアウトバウンド業務でノルマを設定するケースが多く見られます。オペレーターのスキルを向上させたり、貢献度を測ったりすることが、ノルマ設定の大きな理由です。 コールセンターでノルマを達成できなくても、オペレーターがペナルティを受けることはまずありません。むしろオペレーターにとって、ノルマ達成に向けて努力することが結果的に自身の成長につながります。 企業側では、オペレーターがノルマを達成しやすいようにサポート体制を整えることが重要です。 中央事務所は、専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。 さらに、対応可能な業務範囲や使用ツールを充実させることで、企業様のニーズに合ったプランを提案しております。自社のコールセンターにノルマを導入し、運営改善を図りたい企業様は、一度中央事務所にご連絡ください。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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