公開日 2024.07.31
更新日 2024.07.31
知識
カスタマーサポート/カスタマーサービスでのAI活用とは?メリットなどを解説
近年、デジタル技術の革新により、さまざまな業界でAIの活用が進んでいます。カスタマーサポートやカスタマーサービスの分野でも、AIを搭載したチャットボットを利用するケースが増えているようです。
そこで、AI技術を取り入れて顧客対応を充実させたい企業に向けて、AI導入のメリットや注意すべきポイントについて解説します。
カスタマーサポート/カスタマーサービスでのAI活用
AIとは「Artificial Intelligence」の略で、「人工知能」とも呼ばれます。
多くのコールセンターで取り入れられているのが、特定の内容に関して思考する特化型人工知能です。
このAIがコールセンター業務を代行することで、オペレーターの負担軽減や対応品質の向上が見込めるとされています。
特にカスタマーサポートやカスタマーサービスの分野においては、AIを活用したサービスやシステムが普及しています。例えば、AI搭載のチャットボットを導入すれば、24時間365日いつでも顧客への対応が可能です。
また、よくある質問や簡単な問い合わせ内容については、AI搭載のチャットボットに一任してもよいでしょう。
AIの活用によって、カスタマーサポートやカスタマーサービスの効率性や品質の改善につながります。
AI搭載のチャットボット導入のメリット
カスタマーサポートやカスタマーサービスにおいてAI搭載のチャットボットを導入すると、どのような効果がもたらされるのでしょうか。
ここでは、5つのメリットについて詳しく解説します。
顧客が欲しい情報に辿り着きやすくする
AI搭載のチャットボットを導入することで、顧客が欲しい情報に辿り着きやすくなる点がメリットです。
顧客がコールセンターに問い合わせるとなると、一定の時間や手間がかかります。また、電話がつながりにくい場合、顧客にストレスを感じさせてしまう可能性が高いです。さらに、コールセンターの営業時間内に電話できないというケースもあるでしょう。
チャットボットなら、時間や場所を選ばず、顧客の都合に合わせて利用することが可能です。
顧客の問い合わせ内容をもとに、チャットボットが必要な情報を的確に提示します。そのため、顧客は欲しい情報に最短距離で辿り着けるようになるでしょう。
チャットボットで顧客の待ち時間を短縮し、24時間対応を実現できれば、顧客満足度も向上することが可能です。
よくある質問への対応コストを削減できる
AI搭載のチャットボットを導入すれば、よくある質問への対応コストを削減できる点もメリットです。
コールセンターにはさまざまな問い合わせが寄せられますが、なかにはよくある質問も含まれます。このような質問は、比較的シンプルで単純な内容が多い傾向です。そのため、オペレーターが毎回対応していると、時間や労力のロスにつながりかねません。
そこで、よくある質問はデータとして取りまとめ、AI搭載のチャットボットに対応させることでコスト削減になります。一方で、複雑な問い合わせに関してはオペレーターが直接対応します。
質問の内容に応じて対応にあたる主体を切り替えることにより、オペレーターの対応コストが削減可能です。
結果的にオペレーターの業務負荷が軽減され、離職率を下げる効果にも期待できるでしょう。
機会損失を防ぐことができる
AI搭載のチャットボットを導入するメリットには、機会損失を防ぐことも挙げられます。」
チャットボットで24時間対応を実現すれば、問い合わせのハードルを下げることが可能です。顧客は気軽にチャットで問い合わせできるようになり、長時間待たされたりたらい回しにされたりするリスクも減らせます。
また、チャットボットは問い合わせに対するレスポンスが速いため、顧客の途中離脱を防ぎやすいでしょう。
このようにAIの即時性や利便性が、従来のコールセンターで損失していた機会をカバーするのに役立ちます。
データを蓄積し改善に活用しやすい
AI搭載のチャットボットには、データを蓄積して改善に活用しやすいというメリットがあります。
AI搭載のチャットボットにコールセンター業務を振り分ければ、大量の関連データを自動的に蓄積することが可能です。そのデータを分析することで、問い合わせの多い項目や顧客の潜在ニーズの傾向が見えてきます。
その上で、頻繁に寄せられる問い合わせに対してはFAQへと誘導したり、マニュアルを作成して対応を平準化したりするとよいでしょう。また、データをもとに商品・サービスの改善に取り組むのも有効な活用方法です。
効率よくデータを収集できるAIなら、すぐに改善策を反映してコールセンター全体の生産性を高められます。
人為的なミスを防ぎやすい
AI搭載のチャットボットは、有人対応と比べて人為的なミスを防ぎやすいところもメリットです。
オペレーターが直接対応する場合、顧客の個人情報を聞き間違えたり、システムへの入力を間違えたりする恐れがあります。このような人為的ミスは顧客に不信感を抱かせるだけでなく、場合によってはクレームにまで発展しかねません。顧客満足度の低下は、企業にとって大きな損失です。
AI搭載のチャットボットを導入すれば、顧客が入力したテキストをもとに対応できるので、単純なミスは起こりにくくなるでしょう。
その結果、顧客はストレスを感じずに問い合わせできるようになり、企業側でもクレーム発生のリスクを抑えられます。
AI搭載のチャットボット導入のデメリット
カスタマーサポートやカスタマーサービスでAI搭載のチャットボットを導入すれば、企業と顧客の双方にプラスの効果があります。
一方で、AIの活用に伴うデメリットにも留意しなければなりません。ここでは、4つのデメリットについて解説します。
データが蓄積されるまでは精度が低い場合がある
コールセンターにAI搭載のチャットボットを導入しても、データを蓄積するまでは精度が低い可能性に注意してください。
チャットボットに搭載されたAIは、顧客と会話を繰り返しながら回答の精度を高めていきます。導入段階でAIにコールセンター業務に関わる知識を学習させていても、実際に顧客とのやり取りをデータとして蓄積するプロセスが必要不可欠です。
そして、AIにデータが蓄積されることで、顧客からの問い合わせに柔軟に対応できるレベルにまで成長します。
AI搭載のチャットボットを最大限に活用するには、ある程度の時間がかかると想定しておきましょう。
問い合わせ内容を正確に理解できない場合がある
AI搭載のチャットボットは、問い合わせ内容を正確に理解できない場合があります。
基本的に、チャットボットは想定外の問い合わせには回答できません。また、顧客の質問の仕方によっては、内容を正確に捉えられず、見当違いな回答を返してしまう恐れもあります。顧客がチャットボットの精度に不満を感じてしまうと、そのまま企業に対する不信感に結びつきかねません。
そのため、チャットボットにデータを蓄積して精度を上げるとともに、ケースバイケースでチャットから有人へと対応を切り替える配慮が求められます。
技術的な限界がある
AI搭載のチャットボットには、技術的な限界があるところもデメリットです。
チャットボットは学習した知識や蓄積されたデータをもとに回答するため、表面上の問題は解決できても、顧客の潜在ニーズまでは捉えきれない可能性があります。
また、電話での有人対応のように、顧客の話し方や声のトーンから相手の感情に合わせてコミュニケーションを取ることも難しいでしょう。顧客がオペレーターとの関係を重視する場合、AIよりも有人での対応が適しているといえます。
AI技術で業務を効率化することはもちろん大切ですが、その限界点を理解したうえで、顧客に寄り添ったカスタマーサポートやカスタマーサービスを展開するようにしてください。
適切な個人情報管理が求められる
AI搭載のチャットボットを導入する際には、適切な個人情報の管理が求められます。
カスタマーサポートやカスタマーサービスでAI搭載のチャットボットを使う場合、顧客が個人情報を含むテキストを入力するケースがあります。企業は、チャットボットから取得した個人情報を慎重に取り扱わなければなりません。
もしチャットボットのシステムから個人情報が流出するような事態が起これば、顧客からの信用を一気に失ってしまうでしょう。結果、企業のイメージダウンは避けられず、今後の経営にも大きく影響を及ぼします。
そのため、社内でセキュリティ教育を徹底するとともに、セキュリティ対策を行っているチャットボットサービスを利用することが効果的な手段です。
AI搭載のチャットボット導入の際のポイント
AI搭載のチャットボットにはメリットだけでなくデメリットもあり、適切に対策を取る必要があります。
最後に、チャットボット導入にあたって注意したいポイントについてみていきましょう。
導入の目的を明確化する
AI搭載のチャットボットを導入する際には、その目的を明確化するようにしましょう。
目的を明らかにすることで、AIにどのような知識やデータを学習させるべきなのか、運用の方向性を定められます。
例えば、業務の効率化を目指し、よくある質問への対応をチャットボットに任せたいなら、FAQ作成機能を備えたAIを利用するとよいでしょう。
また、カスタマーサポートやカスタマーサービスの品質を向上させるには、コールセンター全体で目的を共有することも大切です。
AIだけではなくオペレーターとの連携を強化する
カスタマーサポートやカスタマーサービスでは、AI搭載のチャットボットだけでなく、オペレーターとの連携を強化することも忘れないでください。
AI搭載のチャットボットなら、24時間対応やオペレーターの対応コスト削減を実現し、コールセンター業務を効率化できます。一方で、回答の精度を高めるには時間がかかるうえに、複雑な内容の問い合わせには対応できない可能性にも注意しなければなりません。
そのため、AIの得意な面を活かしながら、不得意な面は有人対応に任せるようにしましょう。
AI搭載のチャットボットで対応が難しいケースに直面した場合、スムーズにオペレーターにつなげる仕組みが必要です。
また、チャットボットが収集したデータや対応履歴をオペレーターが参照できるように、システム間の連携も求められます。AIと有人、それぞれのデメリットを補う形が理想的なカスタマーサポート・カスタマーサービスといえるでしょう。
まとめ
AIの活用事例は、さまざまな業界で広がりつつあります。企業のカスタマーサポートやカスタマーサービスにおいては、AI搭載のチャットボットを利用するケースが多いようです。
AI搭載のチャットボットを導入することで、顧客は欲しい情報に辿り着きやすくなります。また、企業側も対応コストを削減したり、機会損失や人為的ミスを防いだりしやすいところがメリットです。AIによる対応は顧客満足度を向上させ、企業の業務改善にも役立つでしょう。
一方で、AI搭載のチャットボットは精度を高めるまで時間がかかり、技術的な限界もあります。個人情報の管理にも気を付けなければなりません。
このようなデメリットに留意したうえで、AIとオペレーターの対応をうまく連携させることで、カスタマーサポートやカスタマーサービスを拡充させるとよいでしょう。
中央事務所は、専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。
さらに、対応可能な業務範囲や使用ツールを充実させることで、企業様のニーズに合ったプランを提案しております。自社のカスタマーサポートやカスタマーサービスでAI(人工知能)を活用したいと考えている企業様は、一度中央事務所にご相談ください。
※1: 月間総受電数6万件
2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計
※2: 新規入電応対率98%
2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出
※3: カスタマー応対率95%
2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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