コールセンターのトークスクリプト例文と作成方法解説
公開日 2023.06.27
更新日 2024.01.29
知識

コールセンターのトークスクリプト例文と作成方法解説

コールセンターにおいて、会話の流れやトーク例をまとめたトークスクリプトは、欠かせないアイテムです。活用することで、オペレーターの対応品質の均一化を図れたり、業務の効率化に役立てられたりするからです。 しかし、「顧客の気持ちをひきつけるスクリプトを作成するには、どうしたらよいのか?」このようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。 今回は、コールセンターのトークスクリプト例文と作成方法について解説します。  

トークスクリプトとは?

トークスクリプトとは、電話対応において想定される受け答えや、案内すべき内容などをフローチャート形式にしてまとめた台本のことです。 具体的には、トークの流れを組み立て、階層ごとに案内する内容を決め、話し始めから終話までの流れを円滑に進めるためのものです。  

コールセンターにおけるトークスクリプトの重要性

コールセンターにおける、トークスクリプトの重要性は以下の通りです。 ・業務効率化を図れる ・対応品質改善に期待できる それぞれについて、詳しく見ていきましょう。  

業務効率化を図れる

とくにアポイント獲得や商品・サービスの案内を行うアウトバウンドでは、トークスクリプトを活用することで業務効率化を図れます。 たとえば、これまでの応対を振り返り、成約にいたりやすいトークの流れや、訴求効果が高かったキラーフレーズをスクリプトにまとめます。それを、研修を経て顧客対応の実践に立つ新人オペレーターに使用させることで、即戦力としてアポイント獲得に貢献できるでしょう。 また、スクリプトがあることで、話す内容を覚えたり、思い出したりする必要がないため、オペレーター業務の負担軽減にもつながります。  

対応品質改善に期待できる

各オペレーターの電話対応スキルに差がある場合でも、トークスクリプトがあれば顧客対応のばらつきを防ぎ、対応品質改善に役立てられます。 オペレーター全員に同じ教育をしても、各々のスキルや知識に差は出てしまうものです。しかし、対応にばらつきがあると、電話の相手に不信感や混乱を与え、顧客満足度の低下を引き起こす可能性があります。そのため、対応の差は埋めるべきといえるでしょう。 スクリプトを活用すれば、状況に応じた対応の流れや言葉遣いの統一が可能です。オペレーターのスキルに差があったとしても、スクリプト通りに対応するだけで一定の品質は保持され、応対品質改善に期待できるでしょう。  

コールセンターのトークスクリプト構成

コールセンター業務には、アウトバウンド・インバウンドがあり、さらには業務内容や扱う商品・サービスも千差万別です。 しかし、どのようなコールセンターでも、以下3つの順番で構成するのが一般的です。 1. オープニングトーク 2. メイントーク 3. クロージングトーク それぞれについて、詳しく見ていきましょう。  

オープニングトーク

トークスクリプトの導入部分にあたるのが、オープニングトークです。 トーク例として、アウトバウンドであれば「お忙しいところ恐れ入りますが、◯◯会社の◯◯と申します」、インバウンドであれば「お電話ありがとうございます、◯◯会社◯◯です」と、挨拶をした後に企業名と名前を名乗ります。 電話対応において、オープニングトークは最も重要な部分です。なぜなら、その第一声で次に続くメイントークへつなげられるかどうかを左右するからです。なかでも、営業やアポイント獲得を目的としたアウトバウンドでは、オープニングトークの印象が悪いと相手に警戒心を与え、途中で電話を切られてしまうリスクが高まります。 そのため、シンプルで柔らかい表現を意識した挨拶や自己紹介にするなど、相手の警戒心を緩めるような内容をスクリプトに組み込みましょう。  

メイントーク

メイントークのシナリオは、業務内容や取り扱う商品・サービスによって異なりますが、以下の順番で構成するとコミュニケーションがスムーズに図れます。  

1.相手の話を聞く

<トーク例> 「本日はどのようなお問い合わせでしょうか」/「何かお困りごとはありませんか?」  

2.相手の主張や疑問に共感する

<トーク例> 「おっしゃるとおりです」/「さようでございましたか」  

3.その主張や疑問に対し、こちらから質問する

<トーク例> 「◯◯について具体的に教えていただけますか?」  

4.提案、問題へ導く

<トーク例> 「◯◯でお困りでしたら、こちらの商品をおすすめします」 また、スクリプトは質問に対する相手のリアクションで流れを枝分かれさせる、フローチャート形式で作成しましょう。たとえば、「商品に関心を示している場合はAへ/商品に興味がないと言われた場合はBへ」「了承いただけた場合はAへ/断られた場合はBへ」などのように、場合分けして受け答え例を準備します。 そうすることで「次の案内は何で、相手に◯◯と返答された場合は、こう返答する」などと、トーク内容が明確になり、円滑に話を進められるようになります。  

クロージングトーク

クロージングトークは、電話対応の締めの部分です。 インバウンドの場合は、応対した内容の再確認や案内に漏れがないかを確認します。アウトバウンドにおいては、商品・サービスの受注に至ったのであれば契約の締結、アポイントを獲得したのであれば、日程の調整を行いましょう。 そして電話の終わりには、話を最後まで聞いていただいたこと、貴重なお時間を頂戴したことに対し、感謝の気持ちを述べて締めくくります。  

コールセンターのトークスクリプト例文(インバウンドの例)

ここでは、インバウンドを例にして業務の際に活用しやすいトーク例文とポイントをご紹介します。ご自身の業務内容にあわせ、アレンジして活用してみてください。  

オープニングトーク

まずは、相手よりも先にこちらから「挨拶」「会社名」「名前」を伝えます。 第一声となるオープニングトークは、企業の第一印象を決める重要なパートです。相手に良い印象を持たれるように、明るくはっきりとした声で会話を始めましょう。 (例) 「お電話ありがとうございます、◯◯会社◯◯です」 「おはようございます。◯◯会社◯◯と申します」 また、相手の応答に合わせて再度挨拶すると、丁寧で親しみやすい印象を与えられます。 (例) 相手が取引先の場合:「いつもお世話になっております」 相手がリピーター客の場合:「いつもご利用いただきありがとうございます」  

メイントーク

ここでは、相手が電話をかけてきた目的を聞き出す部分です。「どのようなご用件でしょうか」などと質問し、会話を進めていきましょう。 (例) オペレーター:「本日はどのようなご用件でしょうか?」 相手:「そちらで購入した◯◯の使い方がわからなくて困っている」 オペレーター:「◯◯の使用方法についてお困りなのですね。それでは、使用方法をご案内いたしますので、購入された商品の品番を教えていただけますか?」 このとき、相手とオペレーターとの間に認識の違いがないか復唱をしたり、対象商品の詳細を具体的に確認したりすることも大切です。 また、すぐに返答できない質問をされるなど、対応に迷った場合には、以下の例文を用いて相手にお待たせする旨を伝えましょう。 (例) ・保留をかけるとき 「使用方法について詳しく確認いたしますので、このまま少々お待ちください」 ・確認に時間がかかり、折り返し対応になるとき 「商品の使用方法について担当部署に確認後、改めてご連絡いたします」 なおインバウンドは、電話をかけてくる相手や問い合わせ内容は不特定多数です。そのため、どのような入電にも対応できるよう、複数パターンのトーク例を用意する必要があります。 一例として、インバウンドでよくある入電内容を紹介します。 ・商品、サービスの注文をしたい ・登録内容を変更したい ・商品購入後の返品、交換をしたい ・クレームや苦情を伝えたい これらの問い合わせ内容を想定し、それに応じた構成やトーク例、処理方法をトークスクリプトに落とし込んでいきましょう。  

クロージングトーク

ここでは、応対した内容の再確認や案内漏れがないかを確認します。その後「ありがとうございました」と、電話をかけてくれたことに対しお礼を述べましょう。 (例) オペレーター:「本日は、◯◯の使用方法についてご案内しましたが、他にご不明点はございませんか?」 相手:「いいえ、ありません」/「◯◯についてもう一度教えてください」 オペレーター:「この度は、お電話いただきありがとうございました。」/「かしこまりました。再度ご案内いたします」 また、クレームや苦情の入電だった場合には、お詫びをしなければならないケースもあります。その際は、お詫びの言葉を述べた後に、お礼の言葉を伝えましょう。 (例) 「この度は、ご不便をおかけしましたことを、お詫び申し上げます。また、貴重なご指摘をいただき、誠にありがとうございました」  

トークスクリプト作成手順とポイント

トークスクリプトを作成するまでのポイントと運用していくコツをご紹介します。経験豊富なメンバーと作成を行う ・話し言葉にすることでそのまま活用できるようにする ・ロールプレイングを行い実際の対応に沿った内容にする ・適宜アップデートを加えていく それぞれについて、詳しく見ていきましょう。  

経験豊富なメンバーと作成を行う

トークスクリプトは管理者だけではなく、オペレーター経験が豊富なメンバーと作成しましょう。 オペレーター経験が豊富なメンバーは、多くの顧客とやり取りをしているため、マニュアル的なシナリオ以外に、より実践的で効果的なトーク例を把握しています。 また、顧客から高い評価を得ていたり、商談や受注獲得に多く貢献していたりするメンバーは、自分なりのノウハウやコツを持っているはずです。それらを共有してもらい、盛り込むことで、高品質なトークスクリプトが完成するでしょう。  

話し言葉にすることでそのまま活用できるようにする

構成が決まり、例文に落とし込む際は「話し言葉」にし、そのまま活用できるようにしましょう。 話し言葉とは、円滑なコミュニケーションをとることを目的としており、堅苦しくなく柔らかい表現を使う言葉遣いです。たとえば、「詳細をお知らせください」とするのではなく、「もう少し詳しく教えていただけますでしょうか」とすると、会話として相応しいといえます。 なお、誰でも読みやすいように難しい漢字や英単語には、ひらがな・カタカナを付け加えることもポイントです。  

ロールプレイングを行い実際の対応に沿った内容にする

トークスクリプトを作成したら、実践に使用する前にロールプレイングを行い、実際の対応に沿った内容であるか確認しましょう。 どれだけ話し言葉を意識して例文を作成しても、読み上げてみると堅苦しい表現を使用していたり、誤った言葉遣いで記してしまったりすることがあります。 実際にロールプレイングを行い、作成したスクリプトをもとに対話してみると、それらの違和感や表現の間違いに気付くことができます。  

適宜アップデートを加えていく

完成度が高いトークスクリプトであっても、状況に応じて適宜アップデートを加えていく必要があります。 ロールプレイングを繰り返して作成したものでも、実践で使ってみると、イレギュラーな質問や想定していたトーク内容だけでは対応しきれないケースもあります。その際は、トークの追加や変更などの作業を行いましょう。 またコールセンターでは、扱っている商品・サービスの仕様が変更、新しい製品が発売されるなど「変わること」が多々あります。それに応じてスクリプトも改訂し、顧客に誤った案内をしないようにすることも重要です。  

まとめ

会話の流れやトーク例をまとめたトークスクリプトを用いることで、コールセンター業務が円滑に進められます。たとえば、業務効率化や対応品質改善に期待できるでしょう。しかし、スクリプトを最大限活かすには、柔軟性やコミュニケーション能力など、電話対応スキルも必要です。 もし、自社にトークスクリプトを作るノウハウや電話対応に自信がないのであれば、電話代行サービスに委託するのも選択肢の一つといえます。自社で手間や時間をかけることなく、電話対応を行ってくれるでしょう。 株式会社中央事務所の電話代行サービスでは、経験豊富な弊社営業コーディネーターが作成したスクリプトに基づき、電話の受発信まで担います。 株式会社中央事務所は、専門講習を受けたプロのオペレーターが在籍しており、月間総受電数6万件(※1)、新規入電応対率98%(※2)、さらにカスタマー応対率95%(※3)を維持するなど確かな実績がございます。 「トーク力が乏しく応対品質向上に苦戦している」とお悩みの方にも、企業様に合ったスクリプトを作成し、プロのオペレーターによる電話対応を実施いたしますので、お気軽にお問い合わせください。 ※1: 月間総受電数6万件 2021年10月1日~10月31日の期間で入電数をCTI出力により、CTIに接続しオペレーター対応をした件数を集計 ※2: 新規入電応対率98% 2021年1月~2022年4月の期間でオペレーター対応数を新規入電数で割り算出 ※3: カスタマー応対率95% 2022年2月~2022年4月の期間でオペレーター対応数をお客さまからのカスタマー入電数で割り算出
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